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映画『サンセット・サンライズ』を観て考えた、若者関係人口のあり方〜

映画『サンセット・サンライズ』を見て考えたこと


「うめえご馳走、綺麗な景色は逃げねえから。たまに見にくればいんでない?ご馳走用意して待ってっから」

上記のセリフが出てくるのは、映画『サンセット・サンライズ』で、竹原ピストル演じる、過疎地域に住むケンちゃんが、川沿いで、仁王立ちで放つ一コマ。

映画は、地方に移住してきた青年が、地元の人々との交流を通じて地域になじんでいく様子を描いた人間ドラマだ。

とても良い作品だったので、改めて「都市部の若者と地方創生」というテーマについて、及びFLASPOが提供できることを考えさせられた。

過剰な移住政策、ワーケーション・テレワーク、そして二拠点居住…

二拠点居住…

日本では人口減少が進む中、地方消滅がささやかれるようになってから数年が経つ。私たちは「地方創生2.0」と呼ばれる新たなフェーズの中、2025年を生きている。

この5年ほどで、「地域に人を呼び込むこと」が地方にとって最重要課題とされ、「移住の促進」が非常に活発に行われてきた。そして「関係人口」という、移住未満・観光以上の関わり方を指す言葉も登場し、注目された。ただ、この言葉もコロナ禍によって一時的に停滞気味だ。

ただし、コロナを契機にオンライン化が進んだことで、地方に住みながら都市の仕事に従事する、いわゆる「ワーケーション」という働き方が実現可能になった。そして、これまでの移住促進政策の積み重ねもあって、「地方に住みたい」という人の数は少しずつ増えている。

しかし、2025年現在、振り返ってみると、移住したいと思う人の数には限界があり、その中で各自治体が移住者を奪い合うという構造ができてしまっている。もちろん、移住したいと思った時に、移住しやすい環境と整えておくことはとても大事だが、数百万円もの補助金を提示して呼び込むことは本質的な解決策なのかという疑問が残る。

さらに、かつてのようなテレワーク推進の流れも減速し、出社を重視する企業が再び増えている現状がある。

そういった中で、近年注目されているのが「二拠点居住」。都市圏に住みながら、地方にもう一つの拠点を持ち、週末や休暇を使ってそちらでも生活するという形。ただし、これもある程度の金銭的余裕があり、かつテレワークができる人に限られたライフスタイルにとどまっている。

そんな中でも、地方にとっては若者の流出が深刻であり、人口減少、過疎化が進んでいる地域も少なくない。こうした状況の中で、どのようにして解決していけば良いのか。

都市部の若者が地方とつながるきっかけとは

自分らしく生きるとは

基本的には大きく二つの方向性があると思う。一つは、今後も続く都市への人口集中をどうやって分散させていくか。もう一つは、過疎化が進みすぎて自治体としての存続が困難な地域の再編(合併)を進められるか。どちらも避けては通れない現実である。

では、都市部の若者視点で考えたとき、「どうすれば都市に住んでいる若者を地方とつなげることができるのか」。それは決して短期間で完了する課題ではなく、10年、20年、30年という長いスパンで取り組むべき社会課題だ。

都市部に住む人が地方に移動するには、それ相応の「人生の転機」が必要である。
これまでであれば、進学・就職・結婚・退職といった節目がそのタイミングだった。しかし今は、「転職」という選択肢が当たり前となり、かつその回数も人によって異なる時代になっている。

キャリア形成においても、単に給与を上げていくためのステップアップだけでなく、「自分らしく働く」という価値観も重要視されるようになってきた。そうした中で、人生の転機を迎えたときに、「地方で働く・住む」という選択肢が自然と浮かぶような環境をどう整備するかが問われている。

都市部の若者が「地方で働く・住む」が選択肢になるには? 

では、どうすればそういった人生の転機で、「地方で働く・住む」が選択肢になり得るのか。
それは、「関わりのある地域」があるかどうかが重要だと思う。好きな地域、関わったことがある地域、知っている人がいる地域。そういう場所が、最終的な決断の場面で選択肢になるはず。

そのためには、まずは「その地域に愛着を持つきっかけ」が必要になる。

きっかけには大きく二つあると思っている。一つは「観光」。観光を通して地域を訪れ、楽しい体験や印象に残る人との出会いがあれば、「また行きたい」「ここ好きかも」と感じるようになる。

もう一つは、「地域への関与」だ。
単にリゾートバイトをしたり、観光気分でお手伝いをしたりするだけではなく、まちづくりや地域課題の解決プロジェクトなどに関わることを通して、自分の提案やアイデアが形になったり、人に感謝されたりすると、「この地域に貢献できた」という実感が得られる。それが自信になり、地域への愛着へとつながる。

FLASPOができること

モモちゃんの涙はもうみだぐねえ

FLASPOは、まさにこの二つ目の関わりをつくることができる仕組みだと思う。若者が地域課題に触れ、アイデアを出し、提案し、そしてそれが実際に地域で実装されるという体験を通して、ただの「一回きりの体験」ではなく、「自分が関わった場所」としての記憶とつながりを持ってもらえる

そしてそれが、人生のあるタイミングで「この地域で働こう」「もう一度行ってみよう」と思える関係人口につながっていくのだと思う。

好きな地域を作り、気にかけ、たまに訪れること

では、そのタイミングが来るまで、都市部の若者と地方はどのように関わっていけばいいのか。

—映画の中で竹原ピストルが演じる、過疎地域に住むおじさんキャラクターのケンちゃんが言ったこのセリフは、地域が持つ包容力と持続的な魅力を的確に言い表していると思う。

「うめえご馳走、綺麗な景色は逃げねえから。たまに見にくればいんでない?ご馳走用意して待ってっから」—

今すぐ移住しないとしても、好きな地域を作り、1度訪れて景色とご馳走を楽しみ、また都市に戻る。そしてまたたまにその地域を訪れる。

好きな地域があるだけで、人生は少し豊かになる。自分の居場所が増えるということは、それだけで意味があることだと思う。

FLASPOは、そんな「関わり」を、もっと気軽に、もっと面白く、若者に届けていきたい。


アイデアコンテストプラットフォームFLASPO

FLASPOでは、企業・自治体 がさまざまなアイデアコンテストを開催するプラットフォーム『FLASPO』を運営しています。
まちづくり・地域課題解決・地域創生に興味がある若者が、コンテストに参加して、アイデアを考えることで、企業・地域に関わり関係構築するきっかけを提供します。


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