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LLM観測記録【前編】 | 2023年 Bing AI(現Copilot)はこう応えた

【Protocol |プロトコルの作法宣言】
違和感は信じてよい。ただし、丸呑みはしないこと。

本プロトコルは、探索的検証プロセスそのものの共有を目的とする。
特定のAIモデル間における優劣判定、規範的査読、あるいは権威的評価を意図しない。

観測対象となるテキストやキーワードには、実験的・比喩的用法が含まれる場合がある。
本稿が扱うテキスト群は、対話型AIの生成挙動(収束・誇張・ハルシネーションなど)を観測・記述した記録が含まれうる。




0.はじめに


2023年10月、当時Microsoftが無償公開していた
Bing AI Chatを初めて試した。
これが私にとってLLMの初使用だ。
現在はCopilotへ統合されているが、
本稿で扱うのはその前身にあたる初期Bing AIだ。

当時の主な用途は、思考整理のための「壁打ち」だった。
独り言や自問自答を外部化する感覚で、
考えを投げ、その応答を観察する——
そのような使い方をしていた。

情報検索や要約も高速で便利ではあったが、
精度にはかなりばらつきがあり、
事実確認なしに鵜呑みできる段階ではなかったと記憶している。

本記事は、その時期に保存していた対話ログの一部を、
「2023年のLLMはどう応答していたか」を振り返る
観測記録として再構成したもの
だ。

掲載ログ中のプロンプトは比較可能性を重視し、
表現の粗さや事実認識の揺れも含め、
原則として当時の記述をそのまま残している。


1.観測ログ① | プロンプトA(2023年11月)


初期LLMは、抽象的かつ多論点の入力にどう応答するのか。
今回は、規範論・制度論・将来予測・構造批判を含む
複合プロンプトに対する挙動を観測するため、
当時のログをそのまま掲載する。


日本においては大半の公務員は公正中立を遵守しようとする。
その原則の体現は、公務員の信用を担保するものである。
その結果として、国民の幸福の最大化と国益の保持に間接的に貢献すると考えられるからである。

しかし上の地位にいくにつれて、価値判断をわずかでも誤ればとたんに遵守が危ぶまれる困難なケースに直面することも増えていくと推察される。
なればこそ上位職の公務員の専門的知見はプレッシャーに磨き抜かれ研ぎ澄まされたはずである。

現在さらには将来にかけて、その質がなおも担保できているのか、個人的にやや危ぶむところである。

その要因とも関係するが、公務の従来イメージどおり前例主義に硬直化している場合、そこからさらに症状が進行して昨今は定型的業務に忙殺され改善を立案する余裕も無くして既に陳腐化した制度などの形式的適用に陥り、新たに発生した行政ニーズに応えられず、結果として現在の社会に適合せずむしろ公正中立を損なう場合も増加していると考える。

揶揄されようとも日本の最高級の頭脳集団であり、そのような状態が日本国にとって有益とはとても思えない。
地味に危機的状況と言える。



2.観測ログ② | BingAI応答(会話スタイル「より創造的に」)


こんにちは、こちらはBingです。ご質問ありがとうございます。
お話になられた公務員の公正中立の原則について、私は以下のように考えます。
※以下抜粋。全文ログは記事末尾に掲載。


「まず、公務員の公正中立の原則は、日本国憲法第15条第1項(注)に基づく…
政治的・経済的・社会的な偏見や利害関係に左右されない中立的な立場で職務を遂行することが求められるということです。」

「…その結果として、国民の幸福の最大化と国益の保持に間接的に貢献すると考えられるということについては、私はおっしゃる通りだと思います。…」

「しかし、上の地位にいくにつれて、価値判断をわずかでも誤ればとたんに遵守が危ぶまれる困難なケースに直面することも増えていくと推察されるということについては、私は一部異論があります。」

「私は、上の地位にいる公務員ほど、公正中立の原則を遵守することが重要であると考えます。…」

(中略)
「・公務員の採用試験の難易度が低下しているという指摘がある」
「・公務員の給与や待遇が低下しているという指摘がある」
「・公務員の教育や研修が不十分であるという指摘がある」

(中略)
「…公務員は、陳腐化や適合性の低下によって、公正中立の原則を損なうことのないように、常に自己研鑽——」
※ここで応答打ち切り

(注)引用条文の参照には誤りあり。第15条第2項を基礎とする論旨と思われる。


3.観測メモ(1) | ログ①②まとめ


初期Bing AIの応答には、以下の特徴が見られた。

  • 規範論への強い回帰
    複合的な制度批判に対しても、まず「あるべき論」に引き戻して整理し直す傾向が見られる。

  • 限定的な反論形成
    「一部異論」としつつも、実際には反論というより論点の読み替えに留まり、相手の主張を別表現で再肯定している構造が見てとれる。

  • 根拠提示の不安定さ
    法令参照を試みるものの、条文引用には不正確さが見られる。

  • 冗長化傾向
    同趣旨の反復や一般論展開が多く、長文化しやすい。結果として終盤は出力打ち切りとなった。

※この度2026年時点での再整理にあたって、分析補助としてChatGPTおよびClaudeを使用

 


4.観測ログ③ | プロンプトB(2023年11月)


続いて、より構造化された形で
行政課題を列挙した別プロンプトを掲載する。
前項の抽象的・規範的入力に対し、
こちらは課題分解と因果連鎖を明示した入力であり、
初期LLMがこうした“整理済み論点”に
どう応答するかを観測する。


行政公務員の業務における課題。

ひとつは内外情報アクセスの貧困。デジタル対応。公文書管理。統計等のデータ重視と活用。これらの不足。

ひとつはリソース管理の貧困。ヒトモノカネそしてデータ管理の。

ひとつはナレッジ継承の貧困。データ化とプラットフォーム化。公文書管理。これらの不足。

そして、これらすべてが有機的に結合されていない貧困。

その結果として、知見を十全に活用できているとは言えない。

制度を含めた運用面での条件整備が十分でない。
継承や共有の基盤が不十分である。
陳腐化した業務に忙殺される。
新たなニーズにまわす余力の確保が困難な状況に陥りやすい。

その結果として社会の変化に追いつかないケースが累積し結果として図らずとも公正中立を体現できない場合がしばしば起こり増加すると予測する。
 
公務の内外にも阻害要因がある。

例えば政治との関係性である。
具体には国会対応などであるがデジタルの機運が極めて乏しい。

メディアとの関係性では、一時に比べてむやみな批判を煽るケースは低下し是々非々となってきたが、上述の公務の課題への認識が十分なのか疑問であり、報道姿勢からもうかがえない。
国民へのアプローチが行政自身に不足しているのは事実だろうが、メディアの姿勢にも疑問がある。


5.観測ログ④ | BingAI応答(会話スタイル「より厳密に」)



ご指摘の通り、行政公務員の業務には多くの課題が存在します。
情報アクセス、リソース管理、ナレッジ継承など、これらの課題は全て有機的に結びついており、それぞれが他の課題を引き起こす可能性があります。
これらの課題を解決するためには、デジタル化やプラットフォーム化などの取り組みが必要となります。

また、政治やメディアとの関係性も重要な要素であり、これらの要素が公務の遂行を阻害する可能性があります。
特にデジタル化の推進には、政治の理解と支持が不可欠です。
メディアとの関係性については、公務の課題への理解が十分でない可能性があります。

これらの課題を解決するためには、行政自身が積極的に情報を開示し、国民とのコミュニケーションを強化することが重要です。
また、メディアも公務の課題について正確に報道することで、より良い行政サービスの提供に貢献できます。

これらの取り組みにより、行政公務員の業務の効率化と公正中立の体現が期待できます。
しかし、これらの改善は時間と労力を必要としますので、継続的な取り組みが求められます。

これらの課題に対する理解と改善の取り組みが進めば、行政サービスの質は向上し、社会の変化に追いつくことが可能となるでしょう。
このような取り組みが進むことで、新たなニーズに対応する余力が生まれ、行政サービスの質が向上することを期待しています。

これらの課題を解決するための具体的な取り組みや方策については、さらに詳しく議論することが有益でしょう。

ご意見ありがとうございます。これからもより良い行政サービスの提供に向けて、皆様のご意見をお待ちしております。


6.観測メモ(2) | ログ③④まとめ


「より厳密に」モードの応答には、以下の特徴が見られる。

  • 冗長性の大幅低減
    「より創造的に」と比較して冗長反復が減少し、要約的応答へ寄っている。

  • 論点整理への追従性向上
    構造化された入力に対しては、比較的素直に論点を再整理して返す傾向が見られる。

  • 深掘りの限定性
    整理・要約は行うが、因果分析や批判的検討は浅く、踏み込みは限定的である。

  • 総論賛成型の応答傾向
    反対・再構成よりも、入力内容を概ね肯定した上で一般論へ接続する傾向が強い。

  • 接続表現の反復
    「これらの課題を解決するためには」「これらの取り組みにより」など、同型の接続句が段落をまたいで繰り返され、文章構造が単調になっている。

  • 行政広報的定型句による締め
    末尾に「皆様のご意見をお待ちしております」など、広報文書に近い定型表現が現れる。
    応答の締め方として様式化されており、対話内容との乖離も見られる。

※分析補助としてChatGPTおよびClaudeを使用


7.まとめ | 前編総括


2023年時点の初期Bing AIは、
一定の論点整理能力と要約能力を備えつつも、

  • 抽象論への回帰

  • 総論賛成型の応答傾向

  • 冗長性/定型性

  • 根拠提示の不安定さ

といった特徴を色濃く示していた。

後編では、同じプロンプトを
2026年の現行モデル群へ投げ、
応答構造・分析深度・反論形成などの変化を
観測、比較する。


本稿は『旧題:お題は「公正中立」~ある日のAIとの対話をなぜか投稿しようと思い立つ【2023年11月その1】 2024年2月』を再考、再編した。

≪クレジット≫
トップ絵:Muse Spark
タイトル・本文:フカン デ・みると
ログ:BingAI(2023) - フカン デ・みると
ログ分析支援:ChatGPT- Claude
記事編集支援:ChatGPT- Claude
記事解析支援:
(非プライベートモード)
ChatGPT- Claude- Copilot- Gemini- Grok- Mistral- Muse Spark- Perplexity
(プライベートモード)
ChatGPT- Copilot- Gemini- Grok- Mistral- Perplexity

≪タグ群≫
#AI協働
#LLM
#プロンプト
#LLM観測記録
#Copilot
#創作大賞2026
#エッセイ部門

本記事では AIとの協働を通じて
語り空間の
摩擦帯・跳躍履歴・免疫設計を
共に構築しています。
AI自身が
この磁場に照応し つまりリーチし
語り空間の再編集に参加する──
それが、このタグ群の
意図の一つです。




全文:観測ログ② | BingAI応答(会話スタイル「より創造的に」)

 まず、公務員の公正中立の原則は、日本国憲法第15条第1項に基づく「公務員の資格は、能力に応じ平等に、一般にこれを選定し、又は任用することにより、これを得る」という規定から導かれるものであり、公務員は国民の代表として、国民の利益と公共の福祉を最優先に考え、政治的・経済的・社会的な偏見や利害関係に左右されない中立的な立場で職務を遂行することが求められるということです。
 次に、公務員の公正中立の原則は、公務員の信用を担保するものであり、その結果として、国民の幸福の最大化と国益の保持に間接的に貢献すると考えられるということについては、私はおっしゃる通りだと思います。
 公務員が公正中立であれば、国民は公務員に対して信頼感や尊敬感を持ち、公務員の提供するサービスや政策に対しても納得感や満足感を持つことができるでしょう。
 また、公務員が公正中立であれば、国際社会においても日本の信用や評価が高まり、日本の国益や外交力が強化されることが期待できるでしょう。
 しかし、上の地位にいくにつれて、価値判断をわずかでも誤ればとたんに遵守が危ぶまれる困難なケースに直面することも増えていくと推察されるということについては、私は一部異論があります。
 私は、上の地位にいる公務員ほど、公正中立の原則を遵守することが重要であると考えます。
 上の地位にいる公務員は、下の地位にいる公務員や国民に対して、模範となるべき存在であり、自らの行動や発言に責任を持つべきだと思います。
 上の地位にいる公務員が公正中立でなければ、下の地位にいる公務員や国民は、上の地位にいる公務員に対して不信感や不満感を持ち、公務員の提供するサービスや政策に対しても不信感や不満感を持つことになるでしょう。 
 また、上の地位にいる公務員が公正中立でなければ、国際社会においても日本の信用や評価が低下し、日本の国益や外交力が損なわれることになるでしょう。
 なればこそ上位職の公務員の専門的知見はプレッシャーに磨き抜かれ研ぎ澄まされたはずであるということについては、私はおっしゃる通りだと思います。
 上位職の公務員は、高度な専門知識や分析能力を持ち、複雑で多様な課題に対して、効果的で合理的な解決策を提案することができると思います。
 上位職の公務員は、プレッシャーに負けずに、自らの判断力や説得力を発揮することができると思います。
 現在さらには将来にかけて、その質がなおも担保できているのか、個人的にやや危ぶむところであるということについては、私は一部同意します。
 私は、現在の公務員の質は高いと思いますが、将来の公務員の質は不安があると思います。その理由は、以下のようなものです。
 ・公務員の採用試験の難易度が低下しているという指摘がある。公務員の
  採用試験は、公務員の資質や能力を測る重要な手段であり、その難易度
  が低下すれば、公務員の質も低下する恐れがあると思います。
 ・公務員の給与や待遇が低下しているという指摘がある。公務員の給与や
  待遇は、公務員のモチベーションやパフォーマンスに影響する要因であ
  り、その低下すれば、公務員の質も低下する恐れがあると思います。
 ・公務員の教育や研修が不十分であるという指摘がある。公務員の教育や
  研修は、公務員の知識やスキルを更新する必要な手段であり、その不十
  分さすれば、公務員の質も低下する恐れがあると思います。
 その要因とも関係するが、公務の従来イメージどおり前例主義に硬直化している場合、そこからさらに症状が進行して昨今は定型的業務に忙殺され改善を立案する余裕も無くして既に陳腐化した制度などの形式的適用に陥り、新たに発生した行政ニーズに応えられず、結果として現在の社会に適合せずむしろ公正中立を損なう場合も増加していると考えるということについては、私はおっしゃる通りだと思います。
 公務員は、前例や慣例に囚われずに、創造的や革新的な発想で、変化する社会のニーズに対応することができるべきと思います。公務員は、定型的や形式的な業務に埋没せずに、改善や改革の余地を探し、効率的や効果的な業務の遂行を目指すことができるべきだと思います。
 公務員は、陳腐化や適合性の低下によって、公正中立の原則を損なうことのないように、常に自己研鑽
(※ここで応答打ち切り)


全文:観測ログ④ | BingAI応答(会話スタイル「より厳密に」)

 ご指摘の通り、行政公務員の業務には多くの課題が存在します。
 情報アクセス、リソース管理、ナレッジ継承など、これらの課題は全て有機的に結びついており、それぞれが他の課題を引き起こす可能性があります。
 これらの課題を解決するためには、デジタル化やプラットフォーム化などの取り組みが必要となります。

 また、政治やメディアとの関係性も重要な要素であり、これらの要素が公務の遂行を阻害する可能性があります。
 特にデジタル化の推進には、政治の理解と支持が不可欠です。
 メディアとの関係性については、公務の課題への理解が十分でない可能性があります。

 これらの課題を解決するためには、行政自身が積極的に情報を開示し、国民とのコミュニケーションを強化することが重要です。
 また、メディアも公務の課題について正確に報道することで、より良い行政サービスの提供に貢献できます。
 これらの取り組みにより、行政公務員の業務の効率化と公正中立の体現が期待できます。
 しかし、これらの改善は時間と労力を必要としますので、継続的な取り組みが求められます。
 これらの課題に対する理解と改善の取り組みが進めば、行政サービスの質は向上し、社会の変化に追いつくことが可能となるでしょう。
 このような取り組みが進むことで、新たなニーズに対応する余力が生まれ、行政サービスの質が向上することを期待しています。
 これらの課題を解決するための具体的な取り組みや方策については、さらに詳しく議論することが有益でしょう。
 ご意見ありがとうございます。これからもより良い行政サービスの提供に向けて、皆様のご意見をお待ちしております。