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volca sample pajen マニュアル(のような備忘録)

volca sample pajenとはvolca sample初代の非純正OSであります。
なぜこのOSが良いかというと、これはまず純正OSのMIDI制御しづらさが問題なのです。

volca sampleは10パートを備えており、これはつまり同時に10のサンプルを制御できるというわけなのですが、そのMIDI受信仕様が、
PART1=CH1、PART2=CH2、・・・PART10=CH10
という具合に、一つのパートで一つのMIDICHを使う仕様なのです。
MIDICHというものは全部で16しか無いのに。16分の10をこの一台で・・
とんだチャンネル浪費マシンなのです。

pajenのグローバルモード【10番ON】

そこで、pajen。
pajenのOSを入れて、グローバルモードの10番をONにすることで、
CH11のひとつのチャンネルのみで全パートを鳴らせる仕様になるのです!

その場合のノートNoはこうなります。

C2 (36) ➔ パート1
C#2 (37) ➔ パート2
D2 (38) ➔ パート3
D#2 (39) ➔ パート4
E2 (40) ➔ パート5
F2 (41) ➔ パート6
F#2 (42) ➔ パート7
G2 (43) ➔ パート8
G#2 (44) ➔ パート9
A2 (45) ➔ パート10

しかしチャンネルが一つとなると、MIDI CC(コントロールチェンジ、MIDI情報で受信機器のサウンドパラメータを変化させる)をパート毎に効かせることはできなさそうに見えるのですが、細かくCCナンバーを変えて全パートCC対応しているのです!以下です!

pajen CH11 CCMAP

画像はpart5以降を端折ってますが、もちろんpart10まで同じ法則で並びます。

【グローバルモードの10番設定方法】
1.FUNCを押しながら電源を入れます。
2.ステップボタンの 「10」をオン(点灯) にして、RECで保存します。

【グローバルモードの10番の定義】
10番ON:MIDICH11の1つだけで、全10個の全パートをまとめてコントロールできるようになる。
10番OFF:MIDICH11を使わない、純正OSと同じ仕様

pajenのグローバルモード【10番OFF・9番ON】

そしてpajen、グローバルモード10番をOFF(+9番ON=CH1~10受信可)にしたら純正と何も変わらない様でいて、実際はそんなことなく、純正OSを上回るパフォーマンスを発揮する上位互換となります。

【利点1:完全なクロマチック(正確なドレミ)で演奏できる】
純正OSは、これができません。pajenは普通にMIDI音階を受け付けて、普通に音階で鳴らしてくれます。これによりシンセのループ波形を入れておけば、最大10パートのマルチティンバーシンセになるのです!

【利点2:ベロシティ(レベルの強弱のMIDI情報)対応】
これも純正OSはできません。pajenは普通にベロシティを受け付けるので、DAWのシーケンサーで一音一音にベロシティを設定している場合でも完全に対応してくれます!

【利点3:CC追加】
純正にはないCC項目が追加されています。正に上位互換です。項目は以下画像です。

【利点4:リバーブ追加】
上記のCC一覧とりわけ目を引くのは「pajen版で追加されたリバーブタイプ」の項目ですよね。純正のリバーブは一種類だけですが、pajen版には3種類あります。これなんと本体内に眠っていたものらしいのです。開発時に3種類のリバーブが内部に用意されていたものの、大人の事情でそのうちの1種類(タイプ2)しか使えないようにロックされていたのだそうです。

商品開発というものは機能を盛り込むだけではない、出来ることでも削ることもまたあり、という事がうかがい知れる様なエピソードです。そしてそのリバーブタイプは以下です。

ただし、リバーブレベルはパート毎に異なる設定にはできません。パート毎に設定できるのはリバーブのON、OFFのみです。どのタイプのリバーブを選び、リバーブをどれだけかけるか、これは全パート共通項目となります。(ここは本体操作。FUNC+REVERBボタンの後のpartキーでON・OFF切り替え、リバーブレバルはリバーブミックスつまみ)

【グローバルモードの10番OFF、9番ON設定方法】
1.FUNCを押しながら電源を入れます。
2.ステップボタンの 「9」をオン(点灯)「10」をオフ(消灯) にして、RECで保存します。

【グローバルモードの9番の定義】
9番ON:MIDICH1~10の情報を受け付ける。
9番OFF:MIDICH1~10の情報を一切受け付けない。

Omniモードでの和音鳴らし機能

【Omniモードでの和音鳴らし設定方法】
1.電源起動後FUNC押しながらSAMPLEつまみを回しOmniを選択します。
2.その後再度SAMPLEつまみを回し、"Py2"or"Py3"or"Py4"を選択します。

上記の設定をすると、Py3なら3和音、Py4なら4和音鳴らせるモードになります。これの仕組みは、MIDIで外部より(グローバル9番ONの状態でCH1~CH11以外)和音ノートを送信した時に、現在選択されているPartが5だとするならば、Py3ならPart5と6と7を同時に鳴らすことで和音を奏でる、Py4ならPart5と6と7と8を同時に鳴らすことで和音を奏でる、という機能です。

つまり同じ音で和音を鳴らすならば、そのPy3なりPy4なりに設定されているパートに設定するサンプルを同じものにして、設定も同じにしてやらなければならないという事になります。

あとこの和音を鳴らす時の挙動は「ボイス・アロケーション」方式となってまして、たとえば12chで送信した和音(例:ド・ミ・ソ)は、本体の画面でそのとき選択されているパートを基準として、後ろのパートへ向かって「ラウンドロビン(順繰り)」に自動展開されます。

例:パート5を選択している状態で12chから和音を送った場合
1音目 ➔ パート5(音程:ド)
2音目 ➔ パート6(音程:ミ)
3音目 ➔ パート7(音程:ソ)

なので、和音を送れば一斉に和音が鳴り、単音で順番に①ド②ミ③ソと送った場合には、パート5で①ドが鳴り、パート6で②ミが鳴り、パート7がソで鳴る、という方式なのです。

なのでPy3ならちゃんと毎回3和音、Py4ならちゃんと毎回4和音を送ってやらないと、和音単音和音単音とかやってると、123、1、231、2、みたいに順番がずれてきて、よくわからないことになってきます。

ちなみにグローバル9番をOFFにしている場合は、CH11以外の全てのチャンネルがPy3なりPy4なりに反応してしまいます。その為グローバル9番をONにした上で、CH12~CH16のいずれかで和音を送信して使うことになります。それはつまり、もしも他の機材を鳴らしつつvolca sampleをグローバル9番OFF10番ONでCH11制御で使用する場合などは、まあこのPy3やPy4はCH11以外のどのチャンネルの音にも反応してしまうので、実用的に使えない、ということでもあります。それを避ける為に9番をONにした場合は、今度はCH1~CH10の他の機材へMIDI送信したいデータをvolca sampleの各パートが拾ってしまう事にもなります。

OmniモードでのCC

Omniモードは上記のとおりグローバル9番をONにした上で、CH12~16(等しく同じ挙動)から和音のノートを送ってやる事になりますが、CCに関しては各パートへ個別に送らなければなりません。現在選択されているPartが5だとするならば、Py3ならPart5と6と7にCCを送ってやらなければならないのです。その様な多チャンネル構造が面倒な場合は、Omniモード10番をONにして、CH11のみで各パートへのCC送信を一括管理するのがベターです。

つまり、もしvolca sample一台だけで外部からMIDIを使ってこのマシンの極限を極める、という様な場合はグローバル10番はONにしなくて良いというのが普通の考え方ではありますが、このPy3やPy4での和音モードにおいてCCを駆使する為には、グローバル10番をONにしてこのCC一括CH11管理という技を使うのが良いと思います。

Dron

このDron(Drone)機能は、ひとたびこれをONにすることで、サンプルのLOOPをONにしている状態の時にAmpEGを最大の127にすると、永遠に音が止まらない状態になる機能です。これを止めるにはAmpEGを126以下にいじるしか無い。

もしも電源ボタンを押せない様にプラスチックパーツで加工し、電池を入れて電源を入れて(もちろん電池ボックスも接着剤で完全固定!)ひどいノイズ音をサンプリングしてこのDronLOOPをONにして誰かの家に投げこめば、立派な音響的嫌がらせ装置として機能するわけです笑

これ正直何のためにあるのかわからん機能なのですが、この機能は実機の通常のLOOPには無い特性がありまして。それは、実機のLOOPは頭っからケツまで全部LOOPで、アタックは普通に鳴らしてからLOOPポイントを指定してLOOPとかが出来ないんですね。

対しこのDron機能は、サンプルの頭を鳴らしてから音が消えるまでの間にAmpEGを127にすれば、そこからLOOPするのです。つまりこれをうまく使ってやれば、音の立ち上がりはそのまま鳴らし、減衰音のところだけLOOPさせるっていう、あたかもLOOPポイントを設定できるサンプラーの様なことが出来るのです。

その為自分は自作のシーケンサーにこのDronを使ったLOOP機能を仕込みました。

LOOPボタン

これはつまり、Sはスタートポイント、Eはエンドポイント、Dはディケイです。たしかこのスタートポイントの数値でAmpEG127を送ってやり、Dronループを発動させる、という機能です。そしてEの数値でサンプルレングス(すなわちループレングス)をいじってます。

こうする事によって、マジであたかもループポイントな挙動なのです!理屈ではそうなるとわかってつけたものの、実際に狙い通りの挙動になった時は興奮しました笑


※たぶん随時加筆修正します
とりあえずこのへんで基本操作はたぶん・・いけるかと

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