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10月の給料手取り、なぜ下がった?(4月~6月分の給料について)

今回は「社会保険料の変更」について、取り上げたいと思います。
一般的に話題になるテーマではありますが、対応策についても掘り下げていきますので、最後までお付き合いください。

ある会社の経理部に、まめお君という若手社員がいました。
几帳面でコツコツ仕事をこなすタイプですが、少し思い込みが強いところもあります。


■ 忙しい春と楽しみな旅行

まめお君の会社では、3月から5月にかけてが決算期。
この時期はとにかく忙しく、毎日残業続きです。
・3月:残業たっぷり
・4月:さらに残業
・5月:ほぼ毎日遅くまで
給料明細を見ると、残業代のおかげで
「お、今月はけっこうもらえたな」と少し嬉しくなります。
そんな中、まめお君は
「秋に旅行に行こう!」と計画を立てていました。


■ 秋になって違和感…

時は流れて10月。
仕事も落ち着き、残業もほとんどなくなりました。
ところが、給料明細を見たまめお君は首をかしげます。
「あれ…?手取り、思ったより少ないぞ…?」
さらに詳しく見てみると、
👉 社会保険料がやけに高い


■ 過去と比較してびっくり

まめお君は几帳面なので、
過去の給料明細をすべて保管していました。
さっそく5月分と10月分を見比べます。
・5月:残業多い → 給料高い → 社会保険料はそこそこ
・10月:残業少ない → 給料低い → でも社会保険料が高い!


■まめお君、怒る

納得できないまめお君は思いました。
「おかしいだろ…これ…」
そして、すぐに人事課へ向かいます。


■ 人事課長にクレーム

対応したのは、冷静で理詰めの
真面目人事課長
まめお君は勢いよく言いました。
「課長!この社会保険料、計算間違ってますよ!」


■ 人事課長、落ち着いて説明

課長は少し微笑んで、こう答えました。
「まめお君、それは間違いじゃないよ」


■本当の仕組み

課長はホワイトボードにこう書きました。
👉 「4月・5月・6月の平均で1年分が決まる」
そして説明します。
「君は決算で忙しかったよね?」
まめお君、ハッとします。


■ つながる点と点

課長は続けます。
「その3ヶ月の平均で、9月からの社会保険料が決まるんだ」


まめお君、納得(ちょっと悔しい)

「えっ…じゃあ…」
「忙しかった春のせいで、秋の手取りが減ってるんですか?」

課長は静かにうなずきます。
「そういう仕組みなんだ」


■ そして現実へ

まめお君は少し肩を落としました。
「旅行…予算見直しかな…」

でも最後に、こうつぶやきます。
「でも仕組みは分かりました…」「来年は…4月〜6月の働き方、考えないとですね…」


■ この話のポイント

  • 社会保険料は「その月」では決まらない

  • 4月〜6月の平均で1年分が決まる

  • 忙しい時期の影響が、後から効いてくる


1.そもそも社会保険料はいつ変わる?

  詳しく知りたい方への説明は日本年金機構等のHPに譲ることにして、社会保険料はざっくり一言で説明すれば、「だいたいの月給(平均)」に対して決まる定額制です。


2.10月分給料の手取りが下がるケース

【定時決定】
一番重要なルールです👉 毎年4月・5月・6月の給料の平均で1年分が決まるこれがすべてのポイントです。(変更は9月分の保険料で10月支給の給料から天引き
例①:普通のケース
  Aさんの給料
   4月:30万円、5月:30万円、6月:30万円
   👉 平均:30万円 → この人は
「月30万円の人」として1年間扱われる

例②:残業が多いケース(ここが問題)
  Bさんの給料(繁忙期)
   4月:40万円(残業多い)、5月:42万円(残業多い)、
   6月:38万円(残業多い)
   👉平均:約40万円→ 本当は普段30万円なのに
「月40万円の人」として1年間扱われる


この違いで何が起きるか?
👉 社会保険料が上がる
ざっくりイメージ:
月30万円 → 保険料 約4.5万円
月40万円 → 保険料 約6万円
👉 毎月1.5万円アップ
👉 年間:約18万円増


3.8月分の給料で手取りが減る場合 

【月額変更】
 月額変更が起きる条件(ざっくり)
 次の3つがそろうと発動します:
  ①基本給などが変わる(昇給など)
  ②その後3か月が大きく変わる
  ③その差が「2段階以上」
👉 細かい話は抜きにして
  **「給料が結構上がったら発動する」**の理解でOKです。
 4月に昇給して、この「月額変更」に該当すると7月分の保険料から変更と  なります。(8月支給分の給料から天引き)


4.対策方法

4月から6月支給の対象月となる残業を抑える。
②救済措置の選択(年間平均額による保険者算定)
 
例外的に「年間平均」を用いて標準報酬月額を計算する、という特別な方法も認められています。

「年間平均」を使うための要件
この特例を使うには、いくつかの条件があります。自動的に適用されるわけではないので、知っておくことが大切です。
2等級以上の差があること
 →4月〜6月の3ヶ月平均で計算した標準報酬月額と、
  前年7月〜当年6月 の12ヶ月平均で計算した標準報酬月額の間に、
  2等級以上の差があること。
例年発生すること
 →その等級の差が、仕事の性質上、毎年発生することが見込まれること。
本人の同意
 →従業員であるあなた自身が、その算定方法(年間平均を使うこと)に
 同意していること。
会社の手続きが必要です。

この特例は、会社が「年間報酬の平均で算定することの申立書」などの書類を年金事務所へ提出することで初めて認められます。詳しくは日本年金機構のHPをご覧ください。

5.社会保険料の増額によるメリット

① 将来もらえる年金が増える
 →たくさん払っている人ほど、将来もらえる年金が増えます。
👉イメージ
 ・少ししか払わない → 年金少ない
 ・多く払う → 年金多い
👉つまり「今ちょっと損して、老後に取り返す」


② 病気で働けなくなったときに助かる

もし入院やケガで仕事を休んだら、
👉給料の約2/3がもらえます(健康保険の傷病手当金)
👉社会保険料(標準報酬月額)が高い人ほど、もらえる額も多い


③ 出産や万一のときの保障が増える

  • 出産で休んでもお金が出る(健康保険の出産手当金)

  • 亡くなった場合、家族にお金が出る(遺族年金)

  • 👉払っている額が多いほど手厚い


6.一言でいうと

👉社会保険料=保険+貯金みたいなもの
保険(病気・ケガ・万一に備える)
・貯金(将来の年金)


7.でも正直な話(現実)

多くの人はこう思います👇
👉「今、お金が減るのがつらい…」
これは正しい感覚です。(私もそうです。)


8. まとめ

  • デメリット
     👉 手取りが減る(すぐ感じる)

  • メリット
     👉 将来・万一の安心が増える(あとで効く)

今回は「4月以降の働き方で、年間の社会保険料が大きく変わるかもしれない」というテーマを取り上げました。専門的な知識というより、普段から知識として持っていたほうがよいのではないかとの視点から、広く浅くを意識してまとめてみました。(社会保険料も所得税と同じく、毎月の支給額によって増減すればよいのになぁ…)


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