【とある二人のラヴソング】また明日フルムーン
「また明日フルムーン」
公園デートの帰り道。
カバンから通知音。
文字なのに、元気さが伝わるのはなぜなんだろう?
「ねえ月が綺麗だよ」
見上げれば確かに綺麗な月だ。
「ほんとだね」
「ね!綺麗だよね!満月!」
僕の記憶が確かなら、満月は明日だ。
「綺麗だね。満月じゃないけど」
「あの日も帰り満月だったよね」
相変わらず都合が悪いことは聞こえないようだ。
「あの日?」
「始めて公園デートした日!覚えてないの?」
「月は見たかな……?」
「ひどーい!満月だったよー!」
はて?記憶を辿るが……該当なし。
夕飯にはお互い家にいたはず…。
「そうだったのかー懐かしいね」
「付き合ってーって泣いて頼んだ日を忘れるなんて!笑」
とんでもない捏造だ……。
「よーく覚えてるよー?泣いたのは君の方だということも!」
「あ、家着いた、またねー」
「ずるいな君は!笑」
見上げれば、
月はやはり、わずかに欠けている。
もう、今夜は満月って事でいいかな。
