⚔️【双刃のユイト】第9話 魔界大凸破!!
🌸 登場人物
●ユイト

五輪の書の奥義「空」を求めて仮想現実にダイブする
●アイ

ユイトのサポートAI
戦況に応じてアドバイスをする
【前回のあらすじ】
ダイブしたメタファンロワイヤルの会場は大魔境と化していた
なみいる妖怪をなぎ倒したユイトだが多勢に無勢
脱出を図るのだが
黒雲と轟音──魔界戦場
甲冑を最大展開したユイトは、裂けた稲妻が走る暗雲の下に立っていた。
焼け焦げた地面は脈打つように震え、遠方から巨大な“何か”が迫ってくる音がする。
「ユイトくん! この反応は……メタファイト防衛軍よ!」
アイの声が鋭く響く。

「マジか……! 助かった!」

轟音。
地平線の向こうから砂塵を巻き上げ、戦車の部隊が殴り込むように現れた。
黒煙を割って百名を超える兵士が進軍してくる。
「ユイトさん! 加勢に参りました!」
戦車から飛び降りた隊長が叫ぶ。
「戦況は!?」
「……最悪です。我々は第五陣。それ以前の大隊は──すべて壊滅しました」
「えっ……?」
隊長は顔を歪めた。
「敵は“倒した兵士のエネルギー”を吸収して強化されます。
恐怖を抱いた者から優先的に喰われ、戦場それ自体が奴らの養分に……!」

ユイトは奥歯を噛みしめる。
「……行くしかない。狭間へ案内してください」
「第五陣、全力であなたを守ります!」
次の瞬間──
ドドドドドッ!!!
地響きと共に現れたのは、大入道三体。
そして炎をまとった輪入道が十近く。
その後方では、さらに巨大な妖怪の影が蠢いている。

「来る……!」
空が昼のように白く光り──
ズガガガァン!!
爆撃が敵陣へ直撃。炎柱が立ち上がる。
「先制攻撃成功ッ! 進め!!」
だが、歓喜の声はすぐに途切れた。
──百鬼夜行、来襲。
爆炎の奥から、地獄の裂け目が開いたように数百の妖怪が這い出す。

突撃した部隊の前で、倒したはずの妖怪が再び立ち上がる。
「な……んでだよ!?」
隊長が叫ぶ。
「違う! もう死んでるんです!これは──
屍鬼化(しきか)!!」
兵士たちは次々と恐怖に飲まれ、統制を失った。
絶叫。逃走。崩壊。
ユイトは前へ進むため、ただ斬り伏せるしかなかった。
その腕を、血まみれの指が掴む。
「ユイトさん……」
隊長だった。
下半身はなく、片腕と胸部だけが辛うじて残っている。
「隊長!!」
「……私は、ここまでです。我が軍“最強の兵士”を……あなたに……」
隊長が指差した先で、一人の兵士が静かに進み出た。
ビームサーベルを携え、無感情な瞳を宿す無名兵。

「製造番号、H-S000001」
「長い……! お前は“ヒロ”だ。よろしくな!」
その瞬間、無表情だった兵の瞳が一ミリだけ揺れた。
「……了解。“ヒロ”と呼ばれることを光栄に思います」
空が裂けた。
次の瞬間、地獄の絨毯爆撃が降り注ぐ。
その隙を突き、ヘリが急降下してユイトとヒロを回収した。
上昇を始めた瞬間、空気が震え――
ズドォォォン!!

「……あれは……我が軍最強戦力、機神ガーディアンです」
だが妖怪は倒れず、屍鬼として蘇り続ける。
上空でも戦闘機が黒炎に飲まれ、次々と墜落していく。
闇を裂いて“あれ”は現れた。
「……3つ目の大化鴉……!」
第三の目が光り──
光線が放たれ、ヘリは一撃で貫かれる。
ユイトとヒロは空へ投げ出された。

地面へ転がり着地。
そして、静寂を切り裂くように大化鴉が降り立つ。
「ユイト様、ここは私が──!」
ヒロが一歩踏み出した、その瞬間。
ゴト。
転がったのは、ヒロの頭部だった。
「う、うぁあああ!!」
「騒ぐな」
化けガラスがユイトを片手で掴み、地面へ押しつける。
黒い翼が広がった。
「貴様には“三つの試練”を受けてもらう。
その先に立てば──世界の“深淵”が見えるだろう」
視界が暗転していく。
光も、音も、重力も消えていく。
最後にユイトが見たのは、
小さく、遠ざかっていくヒロの頭だった。
──そして闇が閉じた。

🔥焔の翼のひとこと

「3つ目の巨大な大化鴉に腕をつかまれ攫われるユイト
大化鴉の言う3つの試練とは・・・」
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