🎣釣りキチ三平を再現002 ~ イトウの原野 ABU507 🇸🇪 / Garcia Conolon 🇺🇸 ~
釣りキチ三平タックル File002
今回は大人気エピソード "第9章 イトウの原野" に登場したタックルの紹介です。有名すぎて何を今さら…的なものではあるのですが、釣りキチ三平を語るうえで外すわけにはいかないタックルです。

ABU 507 🇸🇪
1972 - 1983年
クローズドフェイスリールとフィックスドスプールスピニングリールのハイブリッド版として登場した "クローズドフェイススピニングリール" というタイプに分類されます。(←ながっ😅)
現代ではこのタイプのリールを総称して "アンダースピンリール" とされていますが、1972年当時はアンダースピンという呼称じたい無く、噛みそうな、なが〜い名称になっていました。
余談ですがクローズドフェイスリールは1983年に "スピンキャスティングリール" と釣具業界内で呼称が改められました。
ABU社でのモデル名は3ケタの番号で表される、いわゆる500シリーズ。507はシリーズ最大サイズです。

ABU507は、同社 Abumatic の進化型といえるモデルで、実際 Abumatic に採用された機能が500シリーズに受け継がれ、共通パーツが使われていました。そのひとつがオートシンクロドラグ。1970年発売の Abumatic280 に採用されたのが最初で、おくれること2年… 506, 507, 508 にも採用されました。

作中の初登場は魚紳さんの507。諸説あって506といわれることもあるようですが、ロングハンドルが描かれていることからも507であると思われます。(※507は506よりハンドルシャフトが長いのです)興味のある方は講談社KC 17巻をご参照ください。

ちなみに ABU社500シリーズタイプのリールは、現行モデルとして Abu Garcia 506mkII が、英国を中心に欧州各国で売られています。残念ながら日本での正規販売はありません。Abu Garcia 1044 Syncromatch が日本で正規販売された最終モデルだったと思います。
入手は中古で購入するか、現行モデル 506mkll を海外通販で購入するかになります。

じつは日本では、古くから500シリーズの愛好家が多く(ワタシもそのひとり)、ワタシが最初に使ったのがAbu Garcia 1044 Syncromatch…。3台持っていました。その後 ABU520 や 506 を複数台所有して…現在手元にあるのは画像の3機種のみ。赤カップのABU 505、メインリールとして活躍したABU506、そしてABU507。

昔、芦ノ湖のトラウトにハマっていた時期がありまして、スーパートラウトをもとめて通いつづけていました…。芦ノ湖のトラウトは、ガイドが凍るほどの低気温下がベストシーズンで、(例外的に真夏に釣れることもありますが)ルアーキャスティングで釣るには解禁直後や禁漁間際のシーズンがメインになります。ガイドも凍てつく極寒の湖では、500シリーズほど頼れる存在は他にはありませんでした。

スピニングリールだって同じじゃないか? と思うヒトもいるかもしれませんが…。当時(90年代初期)のスピニングリールには、500シリーズを超える使い勝手のものはありませんでした。こと芦ノ湖トラウトにかんしては、ベイトキャスティングリールも500シリーズの前では出番無しでした。
厚手のウール手袋をしたままでも、人差し指で瞬時にピックアップピンをフリーにでき、そのままキャスト体勢に。
スピニングリールのキャスト毎にベイル起こす動作は必要ありません。たったひとつの動作が省略されるだけで、極寒の湖では、そのありがたみが痛いほどわかるのです。

そして、なんといってもライントラブルレス!大径スプールとピックアップピン構造のおかげて、糸よれやバックラッシュといったライントラブルはまずおきません。
この手のリールはドラグの滑り出しは、スプールが逆転するのではなくローターが逆転します。スピニングリールでいえば、ハンドルを逆転させてラインを出すイメージですね。これがラインヨレを激減させていたのです。さらに山上湖のトラウトルアーフィッシング、とくにレインボーはデッドスローでリトリーブすることが多く、ラインテンションがほとんど無い状態でのユルユル巻きがあたりまえで、500シリーズはユル巻きをしてもトラブルは無し。次のキャスティングへの支障も無しでした。
…と、アツく語ってしまいましたが…本題に戻ります。つぎは作中で ABU 507 に組み合わされたロッドについて…

三平ファンの間では "イトウの原野" に登場したタックルの "特異性" に注目しました。当時の読者であった、田舎釣り少年たちには想像もできなかった奇抜なタックルが目白押しだったのです。
そのひとつが谷地坊主のABU507とロングロッド。
原作で描かれた谷地坊主のロッドは、その形状から…Garcia Conolon シリーズであると推察できます。ターゲットが釧路湿原のイトウであることと、谷地坊主の大柄な体格と特殊なキャスティング方法から、ダブルハンドスピニングロッドが描かれていました。
そこで選択したロッドは…

Garcia CONOLON B112-DL 🇺🇸
☆☆☆☆☆Five Star 7' HEAVY ACTION , FAST TAPER
5/8 - 3/4OZ LURES 8-15LB LINE

Garcia社の7フィートヘビーアクションロッドで、☆☆☆☆☆Five Star の上級グレードロッドです。
コノロンシリーズ独特のファストテーパーデザインで、ティップ部は他モデルと同じく柔らかく、軽いルアーから重いルアーまで幅広く対応します。バットセクションはヘビーアクションというだけあって、かなり強いです。当然のことながらダブルハンドグリップです。

ロッドグリップを脇にはさんで、リールのボディを手に包む握り方…。あの谷地坊主の独特なキャスティングスタイルが可能です。このロッドは作中で描かれたモデルではないと思いますが形状や仕様はほぼ同じです。

Shakespeare SIGMA Σ Supra 1515-300 🇺🇸
こちらはShakespeare 社の10フィートロングロッドです。作中の谷地坊主の体格からすればGarcia Conolonより "らしい" ロッドといえるかもしれません。
Conolonロッドより新しい時代 (80年代) のものですが、Shakespeare社独自のダウンロック金属リールシートが、ABU 507とよくマッチしています。自分的にはこの組み合わせが結構お気に入りだったりします😃

たしか谷地坊主はモデルが実在していて、矢口高雄先生の他作品(作品名を失念してしまいました…釣りバカたちだったかな?)でダブルハンドロッドにABU507を組み合わせたタックルを使う人物が描かれていました。
今回のタックル紹介はここまでです。

釣りキチ三平タックルを再現。次回も続けて投稿しようと思っています。
それではまた次回投稿で。
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