140字小説|成長の魔法
「公園いく?」
「いかない!」
「じゃあやめる?」
「いくの!」
矛盾の嵐に、心の中で十秒を数える。
一、二、三、四、五。
小さな背中が、意志を探して揺れている。
・・九、十。
沈黙の先で、彼は自分の靴を手に取った。
正論を言うより、黙って待つ。
それが彼を「一人の人間」にする魔法だった。

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