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TALES|ぼっち・ざ・れびゅー|9|作品感想文

こんにちは、雨後乃筍です。うごとお呼びください。

今回U様主催の読み合い企画「ぼっち・ざ・れびゅー9」と「ロードク・オブ・ザ・ボッチ」に参加させていただきました。

それぞれの作品に推薦レビューを書くのですが、私の推薦レビューが若干ウケ狙い&スベった感があり、真剣に各作品への感想文を書かせていただきます。

ただ、これが自分の作品3本書き上げる以上の時間と体力を使うことが判明し、1本ずつ、ゆっくりになってしまいます。ご容赦ください。


ジェームス・モルガンのゲーム [改訂版]【完結済】

著:大橋ちよ様

あらすじ:何者でもない少年が挑む、卓上の天地創造

舞台は「多様細分化至上主義」を掲げる数百年後の未来社会。

18歳の少年ジェームス・モルガンは、人生を決定づける「天分試験」において、どの分野にも適性がない「何者でもない」存在と判定されてしまう。

失意の彼が足を踏み入れたのは、旧時代の謎多き遺跡「アルガン湖」。

湖畔に佇む不可視のドームで、彼は美しき管理者ハヤト・ウェイと出会います。

ハヤトに誘われ、ジェームスは「模擬世界ゲーム」。

卓上の箱庭で「ヒト」を創造し、文明の興亡を見守るシミュレーションに没頭していきます。

ジェームスが与えたパラメータにより、ヒトたちは農耕を始め、蒸気機関や電気を発明し、瞬く間に発展します。それは人類が歩いてきた歴史そのもの。

しかし、文明の進化は同時に争いを生み、やがて核兵器による破滅的な戦争へと突き進んでしまいます。

箱庭の中で繰り返される悲劇と、理想の「楽園」への渇望。

そして、ジェームスを捕縛しようと迫る国家警察の影。

管理社会に馴染めない少年と、彼を導く謎の管理者が織りなす、壮大で切ないSFファンタジーです。

感想

その独創的な世界観と、切なくも美しい物語に引き込まれます。

舞台は、個人の適性が「天分試験」ですべて決定される未来。

「何者でもない」と判定された少年ジェームスは、旧時代の遺跡で謎の美青年ハヤト・ウェイと出会い、卓上の箱庭で人類を創造する「模擬世界ゲーム」に没頭します。

本作の大きな魅力は、ジェームスが神の視点で介入する文明シミュレーションのリアリティと皮肉です。

彼が「良かれ」と思って与えた設定(知恵や感情)が、箱庭の中では争いや核戦争の引き金となってしまう。

平和を願って「理解度」を上げた結果、逆に相手への恐怖が増して破滅に向かう展開は、人間の業や社会の矛盾を鋭く突いており、深く考えさせられます。

また、孤独な少年ジェームスと、彼を導く管理者ハヤトの間に流れる静謐な空気感も見どころです。

二人が目指す「楽園」とは何なのか。

そして、ジェームスを監視する国家警察の不穏な影。

SF的なギミックの中に普遍的な愛への問いかけが込められており、読後は静かな余韻に浸れる一作です。

今後の期待

本作は、卓上で展開される文明の興亡と、静謐なアルガン湖の対比が鮮やかで、ぜひ映像化してほしい作品です。

特に、箱庭の中で文明が猛スピードで進化し、核戦争の炎に包まれ、そこから復興していく様子は、高精細なアニメーションやVFXで表現されれば、映画「アバター」のような没入感があり、迫力の映像を楽しむことが期待できます。

また、ジェームスを待ち続けるハヤトの美しさや、世界が再構築される際の轟音と振動は、映画館の音響と大スクリーン、4DXなどで体験するとより楽しめるでしょう。

SF的なギミックと普遍的な愛の物語として、多くの人の心を揺さぶるポテンシャルを秘めています。

テーマ曲

大橋ちよ様のnoteでは、テーマ曲・イメージも公開されています。


雨後乃筍の代表作もよろしくお願いします。





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