#170「仕事貯金」より「余白貯金」の夏
夏休み。これまでの私は、長期休暇になるとむしろスイッチをがんがんONにするタイプ(+なかなかOFFにしない)でした。
「よし、長期休暇だからこそガッツリ学んで準備するぞ!」
研修会の準備をする。
資料を作成する。
オンライン研修に参加する。
行ける研修には休暇を使ってでも行く。
教育書をたくさん読む。
資格をとるための勉強をする。
そして何より、
「2学期以降のために、仕事貯金をたっぷりとしておこう!」
先の予定を確認して、できる仕事は前倒ししたり、授業の準備も少しずつしたり。「備えよ常に!」がモットーかのように何事も早く取りかかり自分を安心させる働き方をしていましたが、これをしていたところで逆に先が見えすぎて「やるべきこと、やりたいことがどんどん増えていく」。そして疲れが溜まっていく・・・。
未来の自分が困らないように、せっせと「仕事貯金」をしていました。
でも今年の夏。
これを、意識的にきっぱり!!やめています。
脳内職員室、24時間営業。
教師は「休む」のがあまり上手ではない人が少なからずいるのではないかと思います。土日や長期休暇中もですが、学期中はなおさらです。

学校には行っていない。パソコンも開いていない。なのに、頭の中では
「あの資料、どうしよう」
「2学期、あれをやっておいた方がいいな」
「そういえば、あの仕事……」
旅行中でも、カフェでも、買い物中でも突然始まる。
脳内職員室、24時間営業。
しかも頼んでもいないのに、
「授業改善部」
「2学期準備部」
「校務分掌部」
あたりが勝手に私の頭の中に出勤してきます(笑)。身体は夏休みなのに、頭の中では通常営業。これまでの私は、それを「教師として真面目なこと」だと思っていたのかもしれません。
でも今年は、
脳内職員室も夏季休業にしてみる。
そう決めて過ごしています。よって、現在の仕事貯金の残高は0です(笑)なぜここまで割り切って「余白貯金」に振り切ろうとしたかというと、今後も持続可能な働き方ができる自分でいたい、と思ったからです。
「仕事をしない」だけでは、休んだことにならない?
仕事と休息について研究する心理学には、
Psychological Detachment(心理的離脱)
という考え方があります。
簡単に言うと、
仕事をしていない時間には、心理的にも仕事から離れること。
休暇研究でも、仕事から心理的に離れることは、ウェルビーイングの回復と関連することが報告されています。これを知ったとき、「ああ、私に足りなかったのは、まさにこれかもしれない」と思いました。
学校からは離れている。でも、頭の中では学校から離れていない。
脳内職員室だけ、ずっと開いていた。
だから今年は、あえて完全休業することにしました。
今年は「仕事貯金」より「余白貯金」
私は学ぶことが好きです。新しい実践を知ることも、本を読むことも、研修で刺激を受けることも大好きなタイプです。
だからこそ放っておくと、
休暇まで全部「成長のための時間」に変えてしまう。
今年は、それをあえてしない。
研修を詰めない。
オンライン研修を探さない。
仕事を前倒ししない。
「せっかく夏休みなんだから学ばなくちゃ」と思わない。
代わりに、
映画を見る。
漫画を読む。
出かける。
家族と過ごす。
ぼーっとする。
何もしない。

今年は「仕事貯金」ではなく、「余白貯金」。何かを増やすのではなく、何も入っていない時間を増やし何となくゆるくすごしてみる。そんな夏を過ごしています。
「学ぶ力」と同じくらい大切な「休む力」
「休む力」は、「学ぶ力」の反対ではなく、学び続けるために必要な力なのかもしれません。これまで私は、たくさん学ぶ先生に憧れてきました。
でも今は、「余白貯金がたっぷりある先生」に憧れています。
何もしない時間を怖がらない。
教師ではない自分に戻る。
そして十分に休んだら、また学校へ戻ってくる。
そんな働き方ができたらいいなと思っています。
今年の夏、私の脳内職員室には、こんな貼り紙を。
「夏季休業中。2学期になったら、また開けます。」
……とはいえ、ときどき中で誰かが働いている気配はします(笑)。でも今年は、見なかったことにします。それも含めて、私の「余白貯金」の夏です。

今日も読んでくださりありがとうございました。
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