映画『ひつじ探偵団』鑑賞後、残った謎「オルフ」とは何ぞや?
公開翌日に映画『ひつじ探偵団』を鑑賞してきました。短い予告通り、ひつじは可愛いし、大いに笑い、またハートをギュッと鷲掴みされて涙する場面もあり、非常に楽しめました。
私、映画館で映画鑑賞するのが久しぶりでした。『国宝』を観たあと、(もうしばらく映画は観たくない)と思っていたのです。
完璧なご馳走のあと、何も口にしたくない…そんな感覚が続いていました。
映画『ひつじ探偵団』はコメディ&ミステリーなので、ストーリー諸々については差し控えたいと思います。
鑑賞後に湧き上がった謎について調べてみました。
『オルフ』とは何ぞや
劇中で、羊の群れのリーダー的なポジションである「リッチフィールド卿」は、長老のような存在。でも、彼は『オルフ』という名前の持病があります。
羊飼いのジョージ(ヒュー・ジャックマン)が、独特な色の付いた薬を飲ませるシーンがありました。
字幕版を観たのですが、病名の「オルフ」は「オルフ」のままでした。
オルフを患う「リッチフィールド卿」ですが、どういう病気なのか詳しい説明はありませんが、メェ~と鳴くと、他の羊たちが鼻を曲げるようなシーンがあり、どうやら症状としては、口臭かな?と思いました。
私は咄嗟にマザー牧場(千葉県)で体験した羊とのふれあいを思い出していました。
老いた羊たちの「強烈な獣臭」に比べ、可愛いベビー羊たちの「甘い匂い」!
老いた羊たちの獣臭は、草食動物にしては、強烈です。また彼らは、劇場の壇上に居たため、掃除が不足したとか、緊張のあまり粗相してしまったという話ではありませんでした。
加齢臭+歯槽膿漏+歯周病+内臓疾患をひとかたまりにしたような強烈な匂いでした。
「高齢ゆえの免れることができない匂い」の病気だと結論付け、映画の中に戻りました。
オルフについては、物語の終盤でも出てきます。字幕はやはり「オルフ」のままだったと思います。
映画が終わり、(ああ、よかった)と満足な気持ちで映画館をあとにしました。
帰り道、映画を思い浮かべながら反芻しているうちに、で、結局「オルフ」ってなんだろうと疑問だけが残りました。
オルフについて調べてみました
ウイルス性の皮膚病のことです。
正確には、伝染性膿疱性皮膚炎と言い、羊や山羊がかかるウイルス性の感染症です。
症状として、口の周り、唇、鼻などに「かさぶた」や「デキモノ」ができます。ひどくなると食欲が落ちることもありますが、基本的には皮膚の病気です。
この病気は人獣共通感染症(ズーノーシス)です。感染している羊の患部に直接触れると、人間にもうつり、手に痛みを伴う水ぶくれができることがあります。
「人獣共通感染症」という説明で、映画のストーリーのもう一つの謎が解けました。ここでは詳しくは述べませんが…。
それでも疑問が残ります。
もし「オルフ」が、この「オルフ」であれば他の羊の鼻を摘むような仕草は何だったのだろう?
また、人獣共通感染症ならば、羊の群れのリーダー的なポジションである「リッチフィールド卿」はなぜ隔離されていないのか?
という疑問です。
私だけが見逃していたのでは?
これは大いにあり得ます。もう一度観る機会があれば、謎は解けるかもしれません。
上映後、まだ日にちが浅いので、今後のほかの方々の感想コメント等を待つことにします。また、私は、字幕版で鑑賞したのですが、「吹替版」には納得のいく説明があるかもしれませんね。
あの「臭い」の正体は何?
私がマザー牧場で触れ合った、老齢の羊が放っていた強烈な匂いは、以下の要素が混ざり合ったものと考えられます。
・ラノリン(羊毛脂)の酸化
羊の毛には「ラノリン」という脂がたっぷり含まれています。年齢を重ねるほど毛の量や密度も増し、そこに汚れや水分が溜まって酸化することで、独特の強い獣臭を発します。
・口腔環境と反芻(はんすう)
羊は一度飲み込んだ食べ物を口に戻して噛み直す「反芻」を行います。老齢個体で歯周病や内臓の衰えがあると、胃の中から上がってくるガスの匂いが非常にきつくなることがあります。
・排泄物の付着
大人の羊は体が大きく、寝起きする場所で自分の尿や糞が毛に付着しやすいため、それが蓄積して「熟成」された匂いになります。
ベビー羊の「甘い匂い」は?
赤ちゃん羊が甘い匂いは、ミルク臭さです。(臭さ、って表現は一致しませんが)
人間や犬猫の赤ちゃんと同じく、ミルク由来の成分が体臭や吐息に混じるため、非常に芳醇で優しい香りがします。また、まだ脂(ラノリン)の分泌が少なく、毛も汚れていないため、「獣臭さ」がほとんどありません。
「オルフ」と「匂い」は別物?
オルフはオルフ、匂いは匂い、だったのかもしれません。羊の群れのリーダー的なポジションである「リッチフィールド卿」は、オルフという病気を抱えながら、高齢ゆえ歯周病や内臓の衰えがあることを示唆するために口臭もあった、ということを表現していたのかもしれません。
あちこちガタが来ているお年頃だったということでしょうか。

