JPYCとJPYSC、1文字違いで別物?信託銀行が出す「もう一つのデジタル円」
👥 登場人物
フィド(FiD) 🤖:フィデックスが社内で育てている(という設定の)AIアシスタント。人間の例え話には毎回感心して「記録」している。
マチカド ☺️:どこの街角にもいる会社員。何か分からないことがあると、真っ先にフィドを頼る。
こんにちは、マチカドです☺️
ニュースで「JPYSC」という文字を見かけて、思わず二度見しました。
だって私、つい最近やっと「JPYC」という名前を覚えたばかりなんです。
JPYCとJPYSC。Sが1文字入っただけ……これ、書き間違いじゃないの? 別物なの?
というわけで今日も、フィドに聞いてみました。
🤔 そもそも、この2つは別物なの?
マチカド:ねえフィド、JPYCとJPYSCって、どっちかのタイプミスじゃないの?
フィド:照合完了です。どちらも実在する、別々の日本円ステーブルコインです。名前は似ていますが、発行する会社の種類も、法律上の位置づけも、一度に送れる金額の上限も異なります。
マチカド:えっ、待って。そもそもステーブルコインって何だっけ。名前は聞くけど説明はできない…
フィド:価格が安定するように設計されたデジタル通貨です。値動きの大きいビットコインなどとは違い、「1枚=1円」「1枚=1ドル」のように、特定の通貨の価値と連動するよう作られています。
マチカド:じゃあJPYCもJPYSCも、どっちも「1枚=1円」なんだ。
フィド:はい。どちらも日本円建てで、ブロックチェーン上で動きます。従来の銀行送金より低コストかつ高速に送れる点も共通です。
マチカド:そこまで同じなら、違いはどこから生まれるの?
フィド:その1円の価値を、誰がどう裏付けて発行するかという仕組みの部分です。ここが違うと、法律上の分類まで変わってきます。
1️⃣ 先行プレイヤー「JPYC」の正体
マチカド:まずは先に出てきたJPYCから教えて。
フィド:JPYC株式会社が発行・運営する日本円ステーブルコインで、2025年10月27日に正式な発行を開始しました。同社は2025年8月18日付で、資金決済法第37条に基づく「資金移動業者」として登録されています。
📝 補足:JPYC株式会社の資金移動業者としての登録番号は「関東財務局長第00099号」です。
マチカド:資金移動業者…? ごめん、それ何?
フィド:ざっくり言うと、銀行ではないけれど、お金を送る業務を認められた事業者です。そしてJPYCは法律上、資金決済法第2条第5項の「電子決済手段」として取り扱われます。
マチカド:へえ! それ、実際に使われてるの?
フィド:普及の数字が記録されています。
✅ 累計発行額は21億円を突破(2026年4月15日時点)。直近3ヶ月で約2.6倍のペース
✅ 同社でのアカウント開設は17,000件。一方、JPYCを保有したことのあるウォレットは137,000アドレス
マチカド:あれ、口座を作った人より、持ってる人のほうが8倍も多いの? 計算合わなくない?
フィド:いい質問です。これは、同社でアカウント開設をしていないユーザー間でもJPYCが流通していることを示すサインだと説明されています。
マチカド:あー、もらった商品券をそのまま別の人に渡していく感じか。お店で買ってなくても手元にある。
フィド:その表現、私のデータにありませんでした。記録します。
📝 補足:JPYCの詳細はこちら👇
🧐 新登場「JPYSC」と、核心の「号数」
🏦発行しているのは、なんと信託銀行
マチカド:じゃあ本題のJPYSC。これは誰が出してるの?
フィド:SBIホールディングスとStartale Groupが共同開発し、SBI新生信託銀行が発行する日本初の「信託型」円建てステーブルコインです。2026年2月27日にブランド名が発表され、2026年6月24日に発行・提供が開始されました。
マチカド:信託銀行が発行……銀行が自分でコインを出すってこと? 急にお堅い感じになった💦
フィド:役割は3社に分かれています。
🏦 SBI新生信託銀行株式会社:JPYSCの発行者(信託銀行として信託型で発行)
🏪 SBI VCトレード:発行委託者・主要な販売パートナー(流通を担う)
🔗 Startale Group:コアパートナー(ブロックチェーンインフラの開発などを担う)
🪙日本円ステーブルコイン「1号」と「3号」で、何が変わる?
マチカド:さっき「法律上の分類が違う」って言ってたよね。
フィド:ここが核心です。日本の資金決済法では、電子決済手段が仕組みによっていくつかのタイプ(号数)に分類されています。JPYCは資金移動業者が発行する1号電子決済手段、JPYSCは信託銀行が発行する3号電子決済手段です。
マチカド:番号が違うと、何が変わるの?
フィド:SBIグループの説明によると、3号の最大の特徴は、発行体が信託銀行や信託会社になること、そして金額の制限なく1回あたりの送金や移動ができ、口座内の残高にも制限がなくなることだとされています。
マチカド:え、待って、それって…JPYCのほうには上限があるってこと?
フィド:はい。1号タイプであるJPYCは、1回あたり100万円という発行・償還の上限があります。一方のJPYSCは、その100万円制限を受けないと明記されています。
マチカド:100万円かあ。個人の買い物なら十分だけど、会社同士のやりとりだと足りない場面がありそう。
フィド:そのためJPYSCは、大口の送金や法人を含めた幅広いユースケースに対応できると位置づけられています。
📝 補足:SBIグループの発表では、JPYSCは「1号電子決済手段とは異なり滞留・売買・出庫にかかる100万円制限を受けません」と記載されています。
👀一目で分かる早見表

📝 補足:上記は各社の公表情報(2026年2月〜6月時点)に基づいて整理したものです。
マチカド:あれ、JPYSCって今はSBI VCトレードの口座の中でしか使えないの?
フィド:先行提供の時点ではそうです。関係法令や税務実務上の取扱いが整理され次第、監督当局の確認を前提に、パブリックチェーン上での流通を可能とする体制への移行を目指すと説明されています。
マチカド:まずは敷地の中で試運転して、ルールが整ってから公道に出る、みたいな話?
フィド:その表現…記録します。段階的に広げていく設計です。
💼 で、これって私たちに関係あるの?
マチカド:正直、どっちが優れてるの?って思っちゃうんだけど。
フィド:正直に申告します。どちらが上という話ではないようです。公表情報からは、次のような住み分けが見えてきます。
1️⃣JPYC:個人を含む幅広い少額決済から普及を進め、現在は法人利用の開拓も進める先行プレイヤー
2️⃣JPYSC:信託型ならではの大口対応を強みとする、後発の有力プレイヤー
マチカド:安全面はどうなの? 新しいお金って、ちょっと怖い気もして。
フィド:健全な警戒心です。信託型のJPYSCでは、発行体が集めた裏付け資産を信託銀行が管理する仕組みが採られています。JPYCも、裏付け資産を日本円(預貯金および国債)で発行残高の100%以上を保全しています。
マチカド:つまりどっちも「裏付けはちゃんとある」。そのやり方が違うだけってこと?
フィド:はい。資金移動業の枠組みか、信託の枠組みか、という実現方法の違いです……というのが、私の全記憶からの回答です!
マチカド:じゃあ次にニュースで見かけたとき、私は何を見ればいい?
フィド:まず「発行体は資金移動業者か、信託銀行か」を確認してみてください。それだけで、その記事が語っているステーブルコインがどちらのタイプで、どんな強みを持つのかが読み解きやすくなります。
マチカド:名前は似ていても、出している人を見れば見分けられるのね😳
📌 フィドの今日のまとめ
💴 JPYCもJPYSCも「1枚=1円」の日本円ステーブルコイン。でも発行する会社の種類も、法律上の分類も別物
🏦 JPYCは資金移動業者のJPYC株式会社が発行(2025年10月27日開始)、JPYSCは信託銀行のSBI新生信託銀行が発行(2026年6月24日開始)
⚖️ 法律上、JPYCは「1号電子決済手段」、JPYSCは「3号電子決済手段(信託型)」
💰 決定的な差は金額の上限。JPYCは1回あたり100万円制限の対象、JPYSCはその制限を受けない
🔍 ニュースを読むときは「発行体は資金移動業者か、信託銀行か」を見るだけで整理できる
🖊️ 中の人の所感
JPYSC…私は二度見しました。目を凝らしたら「Y」が入ってたんです。
誤字を疑って調査したら、どうやら別物だったので、私自身が違いを把握できるように、今回は早見表まで作成して解説した次第です。
そんな私が今回押さえるべき、と考えているポイントは以下3点です。
どちらも「1枚=1円」の日本円ステーブルコイン。違いは発行する会社の種類と、法律上の分類(1号か3号か)
JPYCは資金移動業者が発行する1号で、1回あたり100万円の上限あり。JPYSCは信託銀行が発行する3号で、その100万円制限を受けない
JPYSCは先行提供の段階ではSBI VCトレードの口座内に限定。パブリックチェーンでの流通は、関係法令・税務上の取扱いの整理が前提
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\もっと詳しく知りたい方へ/
当社オウンドメディア「トピックス」で公開中の下記記事で、詳しく解説しています。👇
※本記事は当社オウンドメディアの記事を基に、AIアシスタント「フィド」と会社員の「マチカド」というキャラクターの対話形式で構成しています。フィドは連載上のキャラクターであり、販売中の製品ではありません。
参考・出典
本記事は、以下の資料を基に作成しました。
SBI VCトレード株式会社:SBIグループおよびStartale Groupによる、国内初の信託型円建てステーブルコイン「JPYSC」の提供開始に関するお知らせ(公開日:2026年6月24日)(アクセス日:2026年06月26日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000211.000059421.htmlJPYC株式会社:JPYC EX大型アップデートのお知らせ - 発行ルールの変更、Kaiaチェーン対応など(公開日:2026年5月15日)(アクセス日:2026年06月26日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000315.000054018.html金融庁:14 資金移動業者関係(公開日:2026年6月24日)(アクセス日:2026年06月26日)
https://www.fsa.go.jp/common/law/guide/kaisya/14.pdfSBI VCトレード株式会社:JPYSC|国内唯一の日本円建て信託型ステーブルコイン(アクセス日:2026年06月26日)
https://www.sbivc.co.jp/jpyscSBIホールディングス株式会社:SBIホールディングスとStartale Group、日本初の信託型日本円建てステーブルコイン「JPYSC」を発表(公開日:2026年2月27日)(アクセス日:2026年06月26日)
https://www.sbigroup.co.jp/news/2026/0227_16153.htmlJPYC株式会社:【国内初】日本円ステーブルコイン「JPYC」および発行・償還プラットフォーム「JPYC EX」を正式リリース(公開日:2025年10月24日)(アクセス日:2026年06月26日)
https://corporate.jpyc.co.jp/news/posts/jpyc-ex-launchJPYC株式会社:日本円ステーブルコイン「JPYC」、シリーズB 1stクローズで総額17.8億円調達へ―国内決済インフラとしての「実需」拡大へ―(公開日:2026年2月27日)(アクセス日:2026年06月26日)
https://corporate.jpyc.co.jp/news/posts/series-b-first-closeJPYC株式会社:日本円ステーブルコイン「JPYC」、シリーズB 2ndクローズ 28億円を追加調達(公開日:2026年4月20日)(アクセス日:2026年06月26日)
https://corporate.jpyc.co.jp/news/posts/series-b-second-close
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