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ちゃんと理由はあるけど、説明するほどでもないこと


この間、忘年会があった。
会社関係の忘年会。

今年は特に忙しくて、
みんなそれぞれに「やり切った感」があったと思う。

会社の上の方も来ていた。
私がこの会社に入った頃、
やり方を巡って真っ向から口論になった人。

当時はぶつかったけれど、
結果的には私のやり方に賛同してくれて、
仕事もスムーズに回るようになった。

そのことを、この忘年会の席で
「よくやってくれた」と労ってくれた。

いわゆる、和解というやつだ。

宴は楽しくて、
会計はすべてその方が出してくれた。



そのあと、二次会。
カラオケに行った。

上司はすっかり上機嫌。
でも、その空気を面白く思っていない人もいた。

少しの言葉が引っかかって、
ちょっとした口論になった。

私は、その場を
楽しいままで終わらせたかった。

だから、
口論になった相手のところへ行き、
「まあまあ」と宥めて、先に帰ってもらった。

部屋に戻ってから、
今度は上司を宥めた。

どちらも悪くない。
ほんの少し、お酒が入っただけの話。

そう思っていた。



でも、そのあとだった。

一緒に帰った同期が、
上司にLINEを送ったらしい。

「あり得ない」と。

お酒の席だから、
では済まない様子だった。



その話を聞いて、
私は何も言わなかった。

説明しようと思えば、
いくらでもできた。

その場を収めた理由も、
誰かを庇ったわけじゃないことも、
どちらも悪者にしたくなかったことも。

全部、ちゃんと理由はある。

でも、
説明するほどでもないと思った。



誰かの正義を通すために、
別の誰かを悪者にする気はなかった。

あの場で私が選んだのは、
「火を大きくしないこと」だった。

それは逃げでも、
曖昧でもなく、
私なりの判断だった。



最近、こういう場面が増えた。

ちゃんと考えて、
ちゃんと選んで、
それでも説明しないこと。

分かってほしい人には、
もう伝わっている気がするから。

今日も私は、
ちゃんと理由はあるけど、
説明するほどでもない選択をしている。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
うまく言葉にできない気持ちも、どこかで誰かの心にそっと触れていたら嬉しいです。


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