君に

僕が君を想う権利なんてないのかもしれない。

それでもあのとき、僕は君のことを大切だと思っていたんだ。

それでも僕は君に、なにかしてあげたかったんだ。

ごめんね。たぶん、本当は大切になんか思っちゃいない。

僕はきっと、テイのいい依存先が欲しかっただけだったんだ。

今では君に関わろうとすることすら許されないような気がして、怖くて何もできないけれど、どうか僕の薄っぺらな言葉を聞いてくれないだろうか。


大人になるにつれて削られていったのは僕の純粋さで、それでも残ったのは醜い心だったようだよ。





だけど、そうなると怖いなあ。

僕はもう、誰のことも大切に思えないのかもしれない。

心の底から、なんて、

本当かどうかもわからない、確信を持てない言葉は、もう何の気なしに使えないんだなあ。


こうやって、心が、感情が死んでいく。


偽かもしれない。


そんな不安が、人を、心を、惑わせる。