【自由詩】小さな舟を(ーそれなりの灯りーより)
言葉はいつも
少しこわかった
触れれば
壊れてしまいそうで
渡せば
軽くなってしまいそうで
だから
掌の中で
何度も温めなおしてから
そっと差し出す
「ありがとう」
海へ
灯りを流すように
静かに
静かに
誰かの夜へ
届いていく
花のこと
猫のこと
本の頁をめくる
音のこと
傷つきながらも
なお優しくあろうとする
あの人のこと
広い街の片隅で
あなたの紡ぐ言葉は
今日も
小さな舟になる
急がなくていいよ
ここにいていいよ
読む人の胸に
たしかに
そう残っていく
メンバーシップ【喫茶それなり -それなりの灯りで-】継続参加のお礼として、小さなプレゼント企画です。
メンバーの方をイメージした作品を、ひとつ制作してお渡ししています。
(匿名をご希望の方もいらっしゃるかもしれないため、お名前は伏せさせていただきます。)
穏やかでやわらかな空気をまといながら、その奥には、静かに揺るがない芯を持っておられる方。言葉を急がず、丁寧に手渡してくださる姿に、いつもあたたかな灯りをいただいています。
そんな想いを込めて、今回は「小さな舟を」をお届けします。
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