8-1|判断を歪ませないための設計原則 -正解を探す前に、洩れている場所を塞ぐ- (1/3)
企業経営で最も大切なこと
それは、
一番重要そうに見える課題から解決しようとしないことです。
やるべきことは常に一つ。
水が漏れている場所を塞ぐこと
これが鉄則です。
企業を「木桶」で考える
分かりやすくするために、
企業を「木桶」に例えてみましょう。
木桶は、
複数の木片を円形に並べ、
タガで締めることで形を保っています。
企業に置き換えると、
• 一本一本の木片 = 各事業部門・機能(営業、製造、管理、人事など)
• タガ = 組織やルール、評価制度
• 水 = 情報・人材・収益
です。
水位は「一番低い木片」で決まる
木桶に水を注ぐと、
どれだけ深い木桶でも、
水は一番低い木片の高さまでしか溜まりません。
企業も同じです。
経営が低迷しているとき、
• 営業が頑張っても
• 新規事業を作っても
• 理念やビジョンを掲げ直しても
一番弱い部門・機能が放置されていれば、
水(情報・人材・収益)は、そこから漏れ続けます。
経営者がやるべきことは二つしかない
経営がうまくいっていないとき、
経営者が取るべき選択肢は実は二つしかありません。
1. 一番低い木片を入れ替える
• 仕組みを変える
• 人を変える
• 判断プロセスを変える
2. 足し木をして、水位を上げられる状態を作る
• 情報が届くようにする
• 判断基準を揃える
• 現場が判断できる材料を渡す
逆に言えば、
上部の木片ばかりを磨く
見栄えのいい施策に手を出す
これは、
最もやってはいけない経営判断です。
水を先に堰き止めない限り、何も変わらない
企業にとっての「水」とは、
• 情報が正しく流れること
• 人材が力を発揮できること
• 収益が再投資できること
このどれかが漏れている状態で、
• 拡大戦略
• 新規事業
• 採用強化
をしても、
成果は積み上がりません。
まずやるべきは、
判断が漏れている場所を見つけること
判断が止まっている場所を塞ぐこと
です。
判断設計とは「水漏れ修理」である
判断設計とは、
• 未来を当てることでも
• 正解を語ることでもありません。
組織のどこで判断が漏れているかを見つけ、
そこを先に直すこと
です。
木桶に水が溜まり始めたとき、
企業は自然に動き出します。
注意すべき点:
漏水箇所は簡単に見つからないことが多いもの。
それが永続的に漏水する原因です。
次は、
判断が漏れる場所は、いつも決まっている
-会議・評価・報告という三つの穴-
について説明します。
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