倒産事例|第二話 なぜ企業は倒産するのか ~正しい判断でも企業は崩壊する~
多くの会社は倒産したのではない。
判断を遅らせ続けた結果である。
企業はなぜ「合理的に判断しているはずなのに」崩壊するのか?
多くの場合、
失敗は無能だから起きるのではない。
「正しいと信じた判断」
それが崩壊を引き起こしている。
事例① 東芝
株式会社東芝(総合電機メーカー)
原子力事業を成長の柱とし、
海外企業ウェスチングハウスを買収。
将来の成長を見込んだ戦略だった。
しかし
・想定外のコスト増
・工期遅延
・巨額損失
が発生し、
結果、経営危機に陥り
事業売却・上場廃止へと追い込まれた。
事例② オリンパス
オリンパス株式会社(精密機器メーカー)
長年にわたり損失を先送りし、
不適切会計によって隠し続けた。
・損失の飛ばし
・不透明なM&A
・経営陣による隠蔽
問題が表面化すると、
一気に信用を失墜。
世界的なスキャンダルへと発展した。
ここで読者の方に質問します。
質問①
この2社に共通する
「崩壊の本質」はどれでしょうか?
A. 外部環境の悪化
B. 投資規模の大きさ
C. 現実認識の歪み
D. コンプライアンスの欠如
答え
「C」です。
問題は
・原子力は成長する
・損失は隠し続けられる
という
「現実の捉え方」そのものです。
ここが歪んだ瞬間、
すべての判断が狂い始めます。
補足:
Aを選んだ方
→ 環境は影響しますが、本質ではありません
Bを選んだ方
→ 規模は結果を大きくするだけです
Dを選んだ方
→ それも事実ですが「結果」です
本質は
「現実をどう認識したか」です。
崩壊の構造
この2社に共通するのは
「現実を直視しなかったこと」だ。
人は都合の悪い現実ほど、
見ないようにする。
孫子の言葉
知彼知己,百戰不殆
彼を知り、己を知れば、百戦危うからず
彼らは
・現実を正しく見ず
・自らを正しく理解しなかった
だからこそ崩壊した。
再度、読者の方に質問します。
質問②
この2社を最も的確に表す
孫子の言葉はどれでしょうか?
A. 知彼知己,百戰不殆
B. 勝兵先勝而後求戰
C. 兵無常勢,水無常形
D. 兵貴拙速
答え
「A」知彼知己,百戰不殆
本来やるべきは
現実を正確に把握することでした。
しかしそれができなかった。
これが崩壊の原因です。
最後に
人は間違えるのでははい。
「都合のいい現実を選ぶ」習性がある。
それが最も危険なのだ。
次回予告
倒産事例|第三話 なぜ企業は倒産するのか
~損切りできない企業が辿る結末~
止められなかった崩壊。
スカイマークと山一證券を扱います。
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