倒産事例|第四話 なぜ企業は倒産するのか ~企業が滅びる3つの共通構造~(総括回)
崩れる原因は外ではなく、
意思決定の中にある。
本話が「倒産事例」シリーズの最終話・総括回です。
企業はなぜ滅ぶのでしょうか?
結論はシンプルです。
しかし、
殆どの人は、気づいた時には手遅れになっています。
これまで見てきた3つのパターン
第1話:依存
→ レナウン
→ スルガ銀行
「それがある前提」
「それが続く前提」で経営していた
第2話:認識の歪み
→ 東芝
→ オリンパス
「現実を都合よく解釈した」
第3話:止められない崩壊
→ スカイマーク
→ 山一證券
「間違いに気づいても止められなかった」
ここで重要なのは
これらは「特別な企業の話」ではない
ということである。
例えば、
依存
・大口顧客1社で売上の過半
・特定の広告媒体だけで集客
・1つの商品だけで利益を確保
あなたの会社がこのどれかに該当していたら、
それが止まった瞬間、終わることになる。
認識の歪み
・「この業界はまだ伸びる」
・「うちは大丈夫」
・「これは一時的な問題」
根拠なく感覚で言っているならば、
それは「願望」という。
止められない崩壊
・赤字事業をやめられない
・損切りできない投資
・現場は分かっているのに上が止めない
これは組織機能不全だ。
ここで読者の方に質問します。
質問①
あなたの会社はどれに当てはまりますか?
A. 依存している
B. 現実を歪めている
C. 止められない構造がある
D. どれもない
直感で選んでください。
もしDを選んだなら、
かなり危険です。
なぜなら
「問題がない会社」は存在しないからです。
企業は
問題があっても滅ばない。
問題があるから滅びるのではなく、
問題を、
・見ない
・認めない
・止めない
この3つが揃ったときに、崩壊する。
ここで一つ、現実的な話をする。
多くの経営者は
「分かっている」
・この顧客に依存しすぎている
・この事業は厳しい
・この判断は危ない
それでも
・今はまだ大丈夫
・もう少し様子を見よう
・ここまで投資した以上やめられない
こうして
「小さな違和感」を結果的に無視し続けてしまう。
そしてある日
・資金が尽きる
・信用が崩れる
・一気に表面化する
ここで初めて
「なぜもっと早く動かなかったのか」
となるのだ。
孫子の言葉
勝兵先勝而後求戰
勝てる状態を作ってから戦う
これを経営に置き換えると、
・依存しない構造を作る
・現実を歪めずに見る
・撤退できる意思決定を持つ
この3つになる。
換言すると
この3つができていない状態で戦うことは
「負けに行っている」
と同義なのだ。
もう一つ質問します。
質問②
あなたは今、
A. すぐに方向転換できる状態ですか?
B. もう簡単には戻れない状態ですか?
もしBに近いと感じたなら、
今が最後の分岐点です。
最後に
企業は
外部環境で滅ぶのではない。
内部の意思決定により滅ぶのだ。
そしてその崩壊は
静かに進み、
ある日、突然表に出てくる。
多くの企業は
「その瞬間」に初めて気づく。
しかし本当は
ずっと前から、兆候は出ている。
・依存していないか
・現実を歪めていないか
・引き返せる状態か
この3つを
常に問い続けることが重要だ。
もし、この問いに向き合わなくなったとき、
崩壊は始まる。
答えは外にはない。
内部にある。
気づくかどうか。
そして気づいた時に変えられるか。
それができる企業だけが生き残る。
次回予告
本シリーズでは「企業はこうして倒産する」
という事例を見てきました。
ではどうすれば生き残れるのか?
その答えの一つが次作「三十六計」です。
明日からは、第五部として「三十六計」を投稿します。
三十六計|第一話 満点過海 ~人は日常に騙される~
【これまでの展開シリーズ】
第一部|判断の歪みシリーズ(全35話)
→「判断の歪み」が発生する理由や、経営ヒントを体系的に纏めています。
第二部|孫子の兵法シリーズ(全42話)
→13篇からなる兵法を、意味・戦国事例・現代応用策というフォーマットで纏めています。
第三部|徳川幕府シリーズ(全4話)
→徳川幕府が260年続いた理由、それが現代日本の社会基盤を構成した理由を纏めています。
第四部|企業倒産シリーズ(全4話)
→企業が倒産する理由、倒産回避はできなかったのか、ということを体系的に纏めています。
参考資料|各種参考資料(10作)
→各シリーズの補助資料として参考資料を追記投稿しています。
※過去の投稿記事は ↓↓↓ でご参照ください。
投稿記事インデックス ★こちらで関心ある記事をお探し頂けます★孫子の兵法シリーズ目次 ※全42話が確認頂けます
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