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4-2|改革が現場に受け入れられた理由 ― ABテストと「否定しない変え方」 ― (2/4)

最初、営業マンの反応は冷ややかでした。
• 「医療市場を知らない人に何が分かるのか」
• 「これまでのやり方を否定されている気がする」

当然です。
人は過去の努力を否定されると、感情で抵抗します。

そこで私が選んだのは「説得」ではなく「実験」です。

私が導入したのが「ABテスト」でした。
• A:従来どおりのMR型営業
• B:仕組み型・偶発需要捕捉営業

この2つを3か月間、並走させました。

議論はしません。
正しさは、数字で決める。


数字が現場を変えた

2か月後、違いが出始めました。

仕組み型営業では、
• 訪問先から
• 勝手に連絡が来る

状態が生まれました。
しかも当の営業担当者は、
その病院にニーズがあるという意識はありませんでした。

そこで、
• 発生しやすい業務ニーズ(商品=職種)を整理
• 需要に合った即稼働可能者情報を営業時に配布

すると、
• 営業対象(訪問施設)数が増えるほど
• 必要なときに問合せがくる
• 派遣先からは追加発注が発生

という循環に入りました。


一方、人間関係型営業では、
ドクターとの親密度が上がり、話ができるようになりました。

しかし、
• 「次はいつ来る?」
• 「また差し入れ持ってきて」

という関係維持の会話は増えても、
派遣ニーズにはつながりませんでした。


実験が成功する条件

この事例で最も重要なのは、ここです。
• 従来営業を否定しない
• 「別のやり方もある」と提案する
• 実験は一緒にやる(=時々同行する、毎日話を聞く)
• 営業結果はその人の成果にする

これにより、
改革は「押し付け」ではなく「自分ごと」になります。


学び

• 正論で組織は動かない
• 実験は納得を生む
• 仕組みは教えるものではなく、体験させるもの
• 本人が正しいと思えば自ずと結果が出る方法を選ぶ

経営再建とは、
正解を示すことではなく、
正解(結果)が出る方法を探し、
それを量産できる仕組みにすることです。
そして正解が自然に選ばれる環境を作れば、
現場は自ずと変わります。


次の回では、「経験者ほど判断を誤る構造」
-経験は「強み」ではなく「局地データ」である-
について説明します。

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