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三十六計|特別回第6話 優勢に見える側が負けるのは何故か【解答】

前回の事例に共通していたのは、

「派手に動いている側」が、
そのまま勝者にはならない


という点である。

人は、
大きな投資、激しい競争、目立つ攻勢 に注目しやすい。
しかし実際には、表で見える勝負と、
結果を決める勝負は一致しないことがある。


【事例①の構造】

大規模な攻勢を仕掛けた企業が、
最後に失速したケース。

ここで起きていたのは、

・相手を過剰反応させる
・消耗戦へ引き込む
・自分は耐えられる範囲で戦う

つまり、

第17話「抛磚引玉」
第18話「擒賊擒王」


の要素が重なっている。

・小さな動きで相手を動かし
・本当に重要な部分へ負担を集中させる

競合は、価格を下げ、広告費を増やし
対抗策を急いだ。
一見、積極的に戦っているように見える。

しかし実際には、自ら消耗を深めていた。
一方で、静かな側は
利益を守り、主力を維持し、必要な顧客だけを取る。

結果として、
大きく動いた側が先に疲れ、静かな側が最後に残った。


【事例②の構造】

同じ問題が繰り返されていた組織で、
突然トラブルが消えたケース。

ここで起きていたのは、

・表面の問題を追わない
・原因そのものを断つ
・問題が起きる構造を変える

つまり、

第19話「釜底抽薪」

の構造である。

・クレーム対応を増やすのではなく
・会議を増やすのでもなく
・現場を責め続けるのでもない

問題を処理したのではなく、
問題が生まれる原因を取り除いたのである。
だから同じ混乱が、繰り返されなくなった。


【事例③の構造】

後発企業が、
正面勝負を避けて逆転したケース。

ここで起きていたのは、

・相手の得意領域で戦わない
・小さな市場から広げる
・評価基準を変える

つまり、

第15話「調虎離山」
第16話「欲擒故縦」

に近い構造である。

・相手を強い場所に留め
・自分は別の場所で成長し
・気づいた時には流れを変える

首位企業は、
規模、価格、知名度で勝っていた。
しかし後発企業は、
使いやすさ、導入のしやすさ、細かな対応
という別の価値を作った。

その結果、
勝負の基準そのものが、静かに変わっていた。


【重要な視点】

これらは単独では機能していない。

・相手を動かし
・原因を断ち
・土俵を変える

複数の型が重なり、結果として現れている。
そしてもう一つ。
これは特別な戦略ではない。

・企業競争
・組織運営
・交渉
・日常の意思決定

あらゆる場面で起きている。


【核心メッセージ】

人は、

派手に動く側
声が大きい側
攻めている側

に目を奪われる。
しかし実際に結果を作るのは、

・どこを消耗させるか
・何を断つか
・どこで戦わないか

という、見えにくい判断である。


【まとめ】

攻めが激しい局面ほど、
勝負は正面では決まらない。

むしろ、

相手が気づかず消耗した場所
問題の根が断たれた瞬間
土俵が変わった時点

そこで、
すでに勝敗が決まっていることがある。

見えている勝負が、本物とは限らない。

ということだ。 


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