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6-4|経営者の判断が重くなる理由 -事業拡大を「構造」で考え直す- (4/4)

第6章では、
顧客・現場・組織において
「判断が軽くなると人は動き出す」ことを見てきました。

最後に、
経営者自身の判断について整理します。


① 事業は「立方体」で考える

私は、事業を立方体で考えます。
立方体の大きさは、

縦 × 横 × 奥行

で決まります。
これを事業に置き換えると、

• 縦:売れる商品・サービスの数
• 横:拠点数・展開エリア
• 奥行:投下人員数(営業・運営人員)

多くの経営判断が重くなる原因は、
一軸だけを見て拡大しようとすることです。

・人(またはチャネル)を増やせば売れる
・拠点を増やせば伸びる
・商品を増やせば広がる

どれか一つだけを伸ばしても、
立方体は大きくなりません。

重要なのは、
三軸のバランスをどう設計するかです。


② 会社と市場の関係は「駅と電車」

会社は駅のプラットフォーム、
市場(需要)は電車です。

• 電車がすでに通過した駅では、売上は作れません
• 電車がまだ来ない駅でも、売上は作れません

つまり、
需要が通過する
そのタイミング・その場所に
会社が存在しているか


これが、事業の成否を分けます。

これは努力や根性の話ではなく、
立つ場所の判断の問題です。


③ 市場は「池と魚」で考える

市場は池、需要は魚です。

• 池の大きさ=市場規模
• 魚の数=需要の量

しかし、どんな池にも寿命があります。

• 黎明期
• 成長期
• 成熟期
• 衰退期

一定の年限を過ぎると、
魚(需要)は地下でつながった
次の池に移動します。

今、魚が釣れているかどうかより、
• この池は、いつまで魚が釣れるのか
• 次はどの池に流れるのか

これを考えるのが、
経営者の判断です。


④ 事業拡大とは「売上を追うこと」ではない

事業拡大とは、
• 立方体の設計を見直すこと
• どの駅に立つかを決めること
• 次の池を読むこと

売上は結果であって、
判断の目的ではありません。
事業価値は、

「収益性 持続可能性 成長性」の総合評価

で計ります。
つまり、将来に向かって売上が持続し、
収益が成長する基盤をどう作るかが経営者の仕事です。

10年後の市場では、

• 誰が購買者か
• なぜ購買する必要があるのか
• 機能やサービスは何を求められるのか

を考えることで、自ずと事業は拡大していきます。


経営判断が軽くなると、会社は強くなる

ここまで書いてきた6章の本質は、一つです。
判断が軽くなると、人も組織も事業も動き出す

経営者自身の判断が重いままでは、
どれだけ現場を整えても、成長は止まります。
多くの場合、問題は「能力」ではなく、
判断の設計が未定義なことにあります。

だからこそ、

・どこを見て
・何を基準に
・どこまでを判断するのか

この設計が、
経営の仕事になります。


次章(第7章)では、成功している会社の「分岐点」を見てみる
について説明します。


※ここまで読んで
「考え方は理解できるが、自分の事業にどう当てはめればいいかわからない」
と感じた方へ。

私は、施策や正解を提示するのではなく、
判断がどこで・なぜ重くなっているかを、一緒に特定する壁打ちを行っています。
詳細はプロフィールにまとめています。


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