AI美女垢を作ったらまず読め。「SNSのあたため」の本当の効果
AI美女でも、企業アカウントでも、 SNSを本格的に運用しようとしたことがある人なら 一度は聞いたことがあるはずだ。「SNSのあたため」。
新規アカウントでいきなり投稿せず、 まずは普通のユーザーとして振る舞って履歴を作れ、というアレだ。
「初速リーチを伸ばすために必須」と語る人もいれば、 「無意味な都市伝説」と切り捨てる人もいる。 情報商材のネタにされがちなワードでもある。
どっちが正しいのか。AI美女を動かしてきた俺の経験から書く。
先に結論を
いきなりだが結論だ。
攻撃面(リーチ強化など)の恩恵はない。 防御面(フォロワー属性、アルゴリズムからの認知)への影響はある。 だから「SNSのあたため」はやったほうが良い。
以上。ここで納得できた人はブラウザバックしてくれて構わない。 「いや伸びるだろ」と思った人、「攻撃と防御って何だ」となった人は続きを読んでくれ。
前提:SNSのアルゴリズム
まず前提知識として、ショート動画のアルゴリズムをおさらいする。 ここを知らないと後半の話が全部ふわっとするので飛ばすな。
ショート動画は、視聴者が能動的に検索して見るものじゃない。 アルゴリズムが勝手に流してくる動画を、指でさばいているだけだ。 つまり再生数を決めるのは視聴者じゃない。アルゴリズムに気に入られるかどうかだ。
仕組みはこうだ。
まずアルゴリズムは、キミの動画を少人数に配って反応を見る。 視聴率とエンゲージメント(いいね・コメント・シェア)が良ければ「優良コンテンツ」と判定。 すると次はもっと多い人数に配布される。そこでまた評価。高評価ならさらに大人数へ・・・。
一次試験、二次試験、三次試験、、、と勝ち上がっていくトーナメントだ。 どこかで試験に落ちれば、その時点で配布終了。
もう一つ重要な仕様がある。
キミの動画は「キミに近い人」から順に配布されていく。 「近い人」=フォロワー、そして趣味嗜好の近い層だ。
車好きにコスメ動画を流しても伸びない。 アニメ好きにVtuberの切り抜きなら伸びるかもしれない。
アルゴリズムは個々のユーザーを勝手にプロファイリングして、 キミの投稿を「合いそうな層」に勝手に差配している。
アルゴリズムを逆に利用する
仕様をまとめるとこの二つだ。
①配布量は、動画の評価が高いほど段階的に増える ②配布先は、アルゴリズムが(ある程度)最適化する
これだけ覚えておけばいい。 すると、キミがやるべきことも二つに絞られる。
Ⅰ 高評価を得られる動画を作る Ⅱ 適切な層に配布されるよう、アルゴリズムに自分を正しく認識させる
Ⅰは各自頑張ってくれ。動画の中身の話は今回はしない。 Ⅱが今回の肝。これこそが「SNSのあたため」の正体だ。
あたためは「攻撃」には効かない
まず幻想を壊しておく。
「あたためたアカウントは初速リーチが伸びる」 これは嘘だ。少なくとも俺は一度も体感したことがない。
理由は単純で、さっきの仕様①を思い出してほしい。 配布量を決めるのは動画そのものの評価だ。 視聴率とエンゲージメント。それだけ。
あたためたアカウントだろうが、作りたてのアカウントだろうが、 一次試験の受験資格は平等に与えられる。 そして試験の採点対象はアカウントではなく動画だ。
つまらない動画は、どれだけ丁寧にあたためたアカウントから投稿しても爆死する。 面白い動画は、昨日作ったアカウントからでも普通に伸びる。 新規アカウントの初投稿がいきなり100万再生、なんて事例がゴロゴロあるのはこのせいだ。
「あたためたら伸びた」と言っている人の大半は、 あたため期間中に動画作りが上手くなっただけ、というオチだと俺は思っている。
だから「初速のためにあたためろ」と言う人がいたら、話半分に聞いておけ。 そこに金を払うのはもっとやめておけ。
じゃあなぜ「やれ」と言うのか
ここからが本題。防御の話だ。
今度は仕様②を思い出せ。 配布先はアルゴリズムが最適化する。
では、アルゴリズムは何を根拠にキミのアカウントをプロファイリングしている?
キミが普段見ている動画。いいねした投稿。フォローした相手。滞在時間。 つまりアカウントの行動履歴だ。
ここで想像してほしい。 作りたての、まっさらなアカウント。行動履歴ゼロ。 アルゴリズムから見れば「何者かわからないヤツ」だ。
何者かわからないヤツの動画を、誰に配ればいい? アルゴリズムも困る。とりあえず適当に配るしかない。
美女系の動画を投稿しているのに、なぜか属性のズレた層に配られる。 興味のない層に見せられた動画の視聴率は当然落ちる。 一次試験落ち。配布終了。
「動画は悪くないはずなのに伸びない」の正体のひとつがこれだ。
逆に、そのジャンルの動画をちゃんと見て、ちゃんと反応してきたアカウントなら、 アルゴリズムは「こいつは○○界隈の住人だな」と認識済みだ。 最初の配布が、界隈の近い層に飛ぶ。 動画が正当に評価されるスタートラインに立てる。
これがあたための正体だ。 リーチを「伸ばす」ためじゃない。配布先の事故を「防ぐ」ためだ。
攻撃力は1も上がらない。 でも、変なところに配られて即死する確率は確実に下げられる。 だから俺はこれを「防御」と呼んでいる。
もうひとつの防御:スパム判定
ついでに書いておく。
作りたてのアカウントで、いきなり大量投稿・大量フォロー・リンク貼りまくり。 これをやると、アルゴリズム以前にスパム判定を食らう可能性がある。
プラットフォーム側から見れば、 生まれた瞬間からフルスロットルで動くアカウントは、botか業者にしか見えない。 シャドウバンやリーチ制限を食らってからでは遅い。 そして食らったかどうかは、キミには通知されない。
人間らしい行動履歴を積んでおくことは、 「俺はまともな利用者です」という身分証明になる。
これも攻撃ではなく防御だ。
まとめ
結論をもう一度書く。
あたためてもリーチは伸びない。伸ばすのは動画の質だ
ただし、あたためないと配布先がズレる事故が起きる
スパム判定回避の意味でも、履歴は積んでおいたほうがいい
攻撃には効かない。防御には効く。だからやれ
「あたためれば伸びる」は都市伝説。 「あたためなんて不要」も半分嘘。 どっちの陣営も、攻撃と防御をごっちゃにして語るから話が噛み合っていないだけだ。
期待値を間違えるな。 あたためは魔法じゃない。保険だ。
で、具体的に何を・どれくらい・どうあたためるのか。 それは長くなるので別の記事に書く。
じゃあな。
