【ちょっとひと息✨】今日の小説タイム(33)│#短編小説「卒業」
■前回まで
いよいよ、受験本番が迫ってきた11月。
ある雨の日、学校に向かうバスの中で、洋子と一緒になった。
ひととおり、お互いの近況を報告した後、洋子は深刻そうな顔をして、
「美咲、あなたと同じ大学、受けるみたいだよ」
と教えてくれた。
僕は、東京の私立大学を受けることにしていた。
その大学は、いわゆる難関校ではあったけれど、受験科目が少なくて、模擬試験でもいつもA判定だったので、迷わず、第一志望にしていた。
一方で、美咲ちゃんは、地元の国立大学を志望していた。
彼女は理系だから、学費のこともあり、東京の私立大学を受験する予定は全くなかったと思う。
■短編小説「卒業」(25)
(急にどうしたんだろう?)
それから僕は、美咲ちゃんとの関係に淡い期待を抱くようになった。

