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⑦恐怖の大王【実体験】

ー天使のラジオー
【実体験シリーズ|特別編】

「空から恐怖の大王が降ってくる」
ノストラダムスの大予言。
恐怖の大王とは何だったのか。

これは、私がまだ10代だった頃の話です。

日本でミレニアムが盛り上がった理由の1つに、1999年7月に人類が滅亡するという
ノストラダムスの大予言がありました。

小学生の頃に「ちびまる子ちゃん」の
「まる子ノストラダムスの予言を気にする」
を観て当時の私は、
「19歳で人生が終わるかもしれない」
そんなことを、本気で思っていた記憶があります。

1990年代後半を中学、高校と過ごした私にとって2000年問題やノストラダムスの大予言は見過ごせない問題でした。

90年代後半は、
中学から高校へと進む多感な時期で、
楽しくもありその反面、女子高生の私にとっては生きづらい時代でもありました。

コギャル、ガングロ、アムラー、ポケベル、PHS、テレクラ、ルーズソックス、援助交際、
日サロ、たまごっち、プリクラ、就職氷河期、
地下鉄サリン事件、阪神淡路大震災、

情報は溢れているのに、何が正しいのか分からないどこか歪んだ空気で、私は世の中の流れに飲み込まれそうになっていました。

そんな世の中に飲み込まれまいと
『負けない、負けない』
と自分に言い聞かせて生きていました。

放課後、繁華街に行くと大人の男性たちから向けられる視線は露骨でした。
まるで商品を見るかのような目線で見られ、
金額提示をされ、街中至る所でナンパが横行していたり、狂った世の中でした。

『これは戦いだ』と思い、おとなしい女の子でいることを辞め、誰よりもコギャルになって武装をしようと決めました。

コギャルでガングロでルーズソックス。
頭にはハイビスカス、SDバッグに制服姿。

これは、私にとっての戦闘服でした。
派手で、強く見える自分を作ることで、
男ウケしない格好をすれば、簡単に大人の男性から品定めされたり、誘惑が減るだろう。
と最大の防御のつもりでもありました。

でも今思えば、
とても不器用で、安易な選択だったと思います。

そんな姿をしていても私は相変わらず、
ティンカーベルのような妖精を見たり、
部屋で背後に現れる足長おじさんを見たり、
現実と不思議な世界を行き来していました。

不思議なものを見た次の瞬間、現実の世界では目の前に本物の全裸変態おじさんが現れたり、後をつけられたりと、
あの頃の私は、外側と内側のギャップの中で必死に生きていました。

人生の経験値が足りないって怖いですね。。。

学校では、
毎日のように生徒指導の先生との戦いの日々です。
何故か他の先生からは優しくしてもらえたし、可愛がってもらえたので、生徒指導の先生との戦いも何とか切り抜けることが出来ました。

お金という誘惑に飲み込まれていく同級生たちを横目にそんな時代を生き抜きました。

1999年は何事もなく日々は過ぎていき
迎えた、2000年の瞬間。
私はナイターのスキー場に居ました。

カウントダウンが始まり、
年が明けた瞬間、ゲレンデ全体に一斉に松明が灯り暗闇の中に浮かび上がる「2000」の文字。
それは息を呑むほど幻想的で、今も目に焼き付いています。

そこで、突然おかしな感覚に襲われました。

『今、私は本当に生きているのか?』
『本当はこの世界なんて無くて、これは脳が見せている映像の世界なのかもしれない。』

私たちはひとつの現実だけを生きていると思わされているだけで、本当はその裏側には
選ばれなかった他の未来が重なっているのかもしれない。

そんなことを考えながら、

『これが映像でも、夢でもま、いっか。』

『たとえこれが現実じゃなくても、与えられたこの人生の主役は私なんだから、精一杯楽しもう。』

ミレニアムと一緒に私の中で何かが切り替わった瞬間でした。

つづく

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