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natsumidori430
そわそわに鈍感
三月は彼女の彼が生まれた月。
会社勤めを始めると月の感覚がなくなっていく。大学生のときなら長い春休みの途中か。
ゼミのことなんか気にもならず、真っ直ぐサークル棟に通う日々。
色々なものが芽吹き始めて、なんとも気持ちのいい季節。
生協で買った弁当を広場で食べて、そのまま肌寒さを感じるまで芝生でごろごろする。
天国のような時間。
春だなあと思った。
さて、今は何月だろう。
会社の昼休みにふと思う。
あ、三月だ。
三月も四月も五月も最高だ。
それは知ってる覚えてる。
でも気がつくといつも六月になっている。
気になる女の子がいた。
たぶん好きなのに告白しなかった。
彼氏がいたから。
彼女は三月になるとそわそわした。彼氏の誕生日がくるから。
ドキドキでもなく、そわそわ。
そわそわは羨ましい。
まだ三月。
おむすびを食べながら、そんなことを思う。
久々に過ぎる前に意識した三月。
たぶん優しく握られたツナわかめの塩みが最高だったから。
明日、海に行こうよって誘ってみよう。
ソフトクリームがあればいいな。
それが美味しく思えるような日差しなら、そわそわするだろう。
まだ、してないけど。
