何かを得たいなら、先に手放してみる
何かを得ようとすると、つい「もっと増やそう」としてしまいます。
でも、抱えれば抱えるほど、本当に大切なものが見えなくなることもある。
もしかすると、得るためには先に手放すことも必要なのではないかと思います。
先日、ある人から仕事についての話を聞きました。
金額の少ない仕事をしていると、知らないうちに、
「この金額なんだから、これくらいでいいだろう」
そんな気持ちが出てしまうことがあるそうです。
すると、相手への接し方が雑になったり、仕事そのものに気持ちが入らなくなったりする。
そして結果的に、クレームや利益の悪化につながることもあるという話でした。
その話を聞いて、少し考えました。
たくさん仕事をすれば、それだけ得られる。
たくさん抱えれば、それだけ豊かになる。
必ずしも、そうではないのかもしれません。
むしろ、本当に大切なものを得たいなら、一度手放すことも必要なのではないかと思いました。
もちろん、今の仕事を突然辞めたり、人間関係をすべて断ち切ったりするという意味ではありません。
無理をして続けていること。
惰性でやっていること。
「やらなければならない」と思い込んでいること。
そういうものを一度脇に置いてみる。
すると、少しだけ心に余白ができます。
その余白の中で初めて、
「自分は、本当は何をしたいんだろう」
ということが見えてくるのかもしれません。
そんなことを考えていた時、最近、身近でお葬式の話を聞く機会もありました。
「あれをしておけばよかった」
そう思う人生もあれば、
「自分なりに、やりたいことをやって生きた」
そう思える人生もある。
その違いは、自分にとって本当に大切なものに気づき、それを選べたかどうかなのかもしれないと感じています。
私自身も、
「あれもしなくちゃ」
「これもやらなくちゃ」
と思いながら、いつの間にか流されていることがあります。
気がつけば、本当にしたいことよりも、「しなければならないこと」ばかりで一日が終わっている。
だからこそ、少し時間に余裕ができるこの夏に、一度立ち止まってみたいと思います。
何かを増やすのではなく、少し手放してみる。
そして、
「自分は何を大切にしたいのか」
を見つめてみる。
捨てることは、ただ失うことではない。
本当に大切なものを見つけるために、余白をつくること。
何を手に入れるかを考える前に、何を手放すかを考えてみる。
そんな夏も、悪くないと思います。

