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忘れていた大切なものと再び出会う映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』

映画を見た後で

『リトルプリンス 星の王子さまと私』を観て、子どもの頃に大切にしていた気持ちや、いつの間にか手放してしまった"目に見えない大切なもの"が、ふとした瞬間に心の奥で静かに呼びかけてきました。

アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ原作『星の王子さま』をアニメ映画化した作品で、原作の世界観とアニメ独自の世界観が重なり合い、二つの視点から楽しめます。
映像もとても綺麗で、物語に自然と引き込まれていきました。
そして忘れていたはずの大切なものを、そっと思い出させてくれるような映画でした。

■ 管理された世界の「怖さ」

冒頭に描かれる、きっちり管理された世界。「こうでなければいけない」という空気の中で、大人になるために大切なものがシュレッダーにかけられていくような感覚がありました。

この描写があまりにもリアルで、少し怖さを感じました。原作で主人公が絵を見せても「そんなことより」と言われてしまう場面を思い出し、大人たちが"見えない大切さ"を忘れてしまう世界が、現実にも存在しているように思えてしまったのです。

また、9歳の主人公が難しい公式を解き、忙しい母親の代わりをし、私立の学校に行かせるために無理をしてしまう姿にも違和感がありました。
おじいさんを遠巻きにしながら、何かあると野次馬のように集まる人々の描写も、どこか現実的で胸がざわつきました。

■ 映画を観て思い出した「自分の大切なもの」



大切なものってなんだろう?


隣人のおじいさん(飛行士)との交流を通して、物語は『星の王子さま』の世界へとつながっていきます。
原作の世界観を活かしながら、壮大で優しい物語が広がっていきました。

そして、原作の名言。

「大切なのは目には見えない」

原作には他にも、遠回しな言い回しの中に深いエッジがあり、読むたびに新しい気づきをくれます。
その言葉たちは、忘れてはいけない人、出来事、思い出、縁――そういった"目に見えないけれど確かに存在するもの"を指しているのだと感じました。

思い込みに気づき、考え方を変えていくこと。壊れた縁を修復すること。
新しい出会いを大切にしてみること。周りの空気に流されず、自分自身や自分の大切なものと向き合うこと。

これらはすべて、目に見えないけれど確かに心の中にある「大切なもの」なのだと思います。

映画を観ながら、これまでの人生で大切にしてきたものを、いつの間にか見失っていたことに気づきました。

それは仕方のないことでもあり、そうでないことでもありました。ただ、日々をひたすら歩いてきた結果、その存在に気づけなかった瞬間もあったのだと思います。

大切な何かを取り戻したいと思うからこそ、人は勇気ある一歩を踏み出せるのかもしれません。
だからこそ、それらは「目に見えない大切なもの」なのだと感じました。

そして、大人になった今だからこそ、子どもの頃から大切にしてきた気持ちに向き合えるのだと思います。

原作の延長線上でこの映画と出会い、気づけばDVDを買ってしまうほど好きになりました。
それほど、この作品は私の心の奥にそっと触れてきたのだと思います。

お読みいただきありがとうございます。


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