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足るを知る

「足るを知る」ってどういうこと?

みなさんは「幸せ」って何だと思いますか?お金がたくさんあること?広い家に住むこと?それとも最新のスマホを持っていること?確かに、それらは便利で快適な生活には欠かせないかもしれません。でも、本当に幸せになるには「心が満たされていること」が大事なんです。

例えば、どんなに大金持ちでも「もっとお金が欲しい!」と考えてばかりいる人は、心が貧しく感じませんか?反対に、あまりお金がなくても「今の生活に満足している」と思える人は、心が豊かだと思いませんか?つまり、「足ることを知る=満足する気持ちを持つ」ことが大切なのです。


良寛さんの生き方

江戸時代末期、新潟(昔の越後)に「良寛(りょうかん)」という僧侶がいました。彼は「足るを知る」心を持ち続け、とてもシンプルな生活を送りました。

良寛さんは、もともとお金持ちの家に生まれました。でも、「もっと良い暮らしをしたい!」と思ったわけではなく、「本当に大切なことは何だろう?」と考え、僧侶になる道を選びました。家を出て全国を旅し、修行を重ねた後、故郷に戻りました。しかし、家族とは疎遠になってしまったため、小さな庵(五合庵)で暮らすことにしました。

この庵は、山の中にひっそりとある小さな住まいです。食べ物を手に入れるのも大変だし、冬には雪が積もって外に出るのも苦労しました。でも、良寛さんは「この生活で十分」と考え、毎日を幸せに過ごしていたのです。


豪華な暮らしを捨てた理由

ある日、越後長岡藩の藩主・牧野忠精(まきのただきよ)という偉い人が、良寛さんのもとを訪れました。牧野さんは、「良寛さんに長岡の立派なお寺の住職になってもらいたい」と思い、わざわざ迎えに来たのです。

長岡に行けば、温かい部屋で快適に暮らし、美味しいものも食べられます。でも、良寛さんは「今の生活で満足している」と思っていたので、この申し出を断ることにしました。

彼は短冊に俳句を書いて、その気持ちを伝えました。


焚くほどは風がもてくる落ち葉かな


この俳句の意味は、「薪を燃やしてしまっても、風がまた落ち葉を運んできてくれるから大丈夫。私は自然の恵みで十分暮らしていける」ということ。つまり、「私は今の生活が幸せだから、もっといい暮らしを求めなくていいんですよ」と丁寧に断ったのです。

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