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【おうちで漬物(?)】#50 根曲がり竹の下処理法の比較、おかずにもおつまみにも手軽で美味しい「たけのこのめんつゆ漬け」

「漬物(?)」というタイトルにしたのは、漬物ではあるものの、保存性が確認できていないから。このマガジンにおける漬物はある程度の日持ちを想定しているのです。
使った調味料や塩分から考えておそらく冷蔵で5日程度は大丈夫だと思うけれど、あまりの美味しさにつくった分だけ食べ切ってしまい、材料の根曲がり竹も今年の分は全て使ってしまいこのような表現に。誠に相すみません。

という訳で、根曲がり竹。

私の育った秋田では筍と言えばこれを指す。故に上京して関東で通常出回る太い筍をスーパーで初めて見た時にはこれどうやって使うの!?と戸惑い、今でもあまり積極的に手を出せない。あく抜きが面倒に感じるのと(根曲がり竹は基本的にあく抜き不要)、合う調理法が、食べ慣れた根曲がり竹とはやはり少々異なるから。

そんな訳で、ここ数年は時期が合えば山形若しくは秋田から根曲がり竹を取り寄せている。今回はふるさと納税で山形県西川町産、これで1kg入り。

添付のリーフレットはこちら。

私の父は西川町の出身。離れてからも(いや、離れたからかも知れない)故郷の味をこよなく愛し、秋田の実家の食卓には山形の食材、郷土食が日常的に並んだ。それゆえ私は秋田よりもどちらかと言うと山形の味に慣れている。筍についてもそうだろうと自認していたのだが、違った。
というのは、西川町のリーフレットに書かれている下準備(下茹で)の方法と、私がむかし秋田で父や祖母、母としていたやり方が違うから。
その昔、春には父が近所の人らと連れ立って早朝から筍採りに出掛けた。そして昼頃背中に背負った大きなかごいっぱいの筍を持ち帰ると、新鮮なうちに家族総出で下処理するのが年中行事のひとつみたいなものだったから、今でもその光景を覚えている。
台所の床いっぱいに新聞紙を敷いた上に掘りたての筍を広げ、次々処理して大きな鍋でどんどん茹でる。筍も他の山菜類と同様に鮮度が命で、採ったらなるべくその日中、遅くとも翌日には茹でてしまわないと次第に固くなりアクも出て来るので、天ぷらや皮ごと焼くなど茹でずに調理する分以外はとりあえず茹でてしまうのが良いのだ。
リーフレットには「皮をむいてから茹でる」とあるが、私の育った地方(現潟上市)では皮付きのまま茹でるのが一般的だった。その方が簡単に皮がむけて、皮付きで茹でることで蒸らされるためふっくら茹で上がる、というのがその理由と聞いた。故に長年筍は皮付きで茹でるものと思っていたが、そうでもなかったのか…。
なので今回は試しに両方やってみることに。

≪根曲がり竹の下処理(下茹で)≫
①まずはリーフレットにあるやり方で一本皮をむいてみる。簡単にむけるが、筍の外皮は固く、指や手のひらの皮膚を傷めやすいので、なるべく軍手を使った方が良い。実家でも筍仕事の時は軍手をしていた。

②続いて、むかし秋田でしていた方法。
軍手をして予め根元の固い部分を切り落とすのは共通だが、この時先端部の皮も斜めに数センチ切り落とし、熱が通りやすくする。この時父や祖母は筍採りと同様、鎌を使っていた。それくらい大胆に切っても皮が何層にも重なっているため、可食部まで切ってしまうことはあまりない。

これだけ切ってもまだ全然余裕

茹でる前準備終了。
もっと皮をむいてみようかとも思ったが、やはりどうも慣れた方法の方が美味しくなる気がして最初の1本のみ。下の方にある色鮮やかなのがそれです。

③大きめの鍋に湯をたっぷり沸かし、準備した筍を4~5分、強火でぐらぐらと茹でる。煮物にする場合は少し短めでもOK。

ぐらぐら茹でます

④茹で上がったらすぐに冷水に取り(色止めおよびあく防止のため)、冷ましつつ皮をむき、固い部分があれば取り除く。

⑤皮をむき終えたところ。このまま水に浸した状態で4~5日冷蔵保存可。それ以降は風味が落ちるため、地元の人々は食べ切れない分は水煮缶詰に加工してもらったりする。

そんな缶詰が我が家にも数缶あります

今回は折り悪しく旅行前日に届き、慌てて下処理をしてこの状態で冷蔵庫に入れて出掛け、主に4日後に調理した。間に合ってよかった…。

さて、「皮をむいてから茹でる」「茹でてから皮をむく」方法の比較だが、この写真でも明らかにわかる。1本だけ緑色がとてもきれいに残っているのが先に皮をむいた方、黄色く茹で上がっているのが皮付きで茹でた方。

意外にも、先に皮をむいた方が茹で時間が長くかかった(やはり皮付きで茹でると蒸し効果がある模様)。その分だけ香りはやや薄まり、味は気持ち尖った感じに茹で上がった。
この辺りは好き好きだが、色を綺麗に残したい方には先に皮をむいて茹でた方が良いだろう。一方で柔らかく茹でたい方、筍の旨味や香りを欲張りたい方は、皮付きで茹でて使った方がおそらく美味しく感じられると思う。どうやら私は皮付きで茹でた時に閉じ込められる香りも筍の味の一部と認識しているようで、皮をむいて茹でたものは香りが足りないと感じた。

今回この下準備についても改めていくつかの記事を参照したが、実家でしていたやり方に最も近い考えだったのは青森のサイト。

一方で、こちらの秋田のサイトは私の育った辺りとは少し異なる感覚だったが、小坂町の方が運営されているようで成程と納得。鹿角~小坂は青森県に接する北寄り内陸部で、私の育った中央沿岸部とは気候も食文化も割と違う。馬肉との組み合わせとか美味しそう、いつか真似しよう。

さて、茹で上がった筍の料理については別途「週末ごはん」記事で書こうと思うが、今回漬物としておすすめするのが「根曲がり竹のめんつゆ漬け」。思い付きで作ってみたところ、予想以上に美味しくできてしまい、思い付き故大量に作らなかったためすぐ売り切れに。
それぐらい美味しい。おすすめです。

茹でたての皮をむきながら柔らかな先端を見ていたら「これに美味しいつゆの味をしみ込ませたら絶対美味しいよね」と思いついた。故にできるだけ茹でたての、更に先端〜上半分の柔らかい部分でつくることをおすすめ。もちろんそれ以外の部分を柔らかく茹でて使ってもOK。なるべく味が染みやすくなるよう、切り口の断面が大きくなる切り方にしてください。
ちょっとピリッとさせること、わずかに酢を加えてすっきりさせることが味つけのポイント。

≪根曲がり竹のめんつゆ漬け≫
①茹でたての根曲がり竹(水煮を使用する場合は軽く湯通しして温める)は先端~上半分の柔らかい部分を使用し、味が染みやすいよう断面を大きく、斜め切りにする。
②お好みのめんつゆ(昆布ベースが合うと思う。今回はヤマサ「昆布つゆ」使用)を必要に応じてやや濃いめに希釈し、酢少々と輪切りの赤唐辛子2~3切れを加える。
今回の分量は以下の通り。
 ・「ヤマサ」昆布つゆ(3倍希釈タイプをストレートで):40cc
 ・酢:20cc
 ・水:大さじ1
 ・赤唐辛子:輪切りを2~3切れ
③筍が温かいうちに②の漬け汁に全体が浸るように漬け、冷蔵庫で半日(6時間)ほど寝かせて完成。こちらは浸け始め。

漬け汁の量が足りない場合は増量するか、途中で裏返したり位置を入れ替えるなどしてなるべく均等に浸るように。

6時間後がこちら。しっかり染みました。

先に書いたように、もっとたくさん作ればよかった…。そのまま食べても美味しかったけれど、きっとお茶漬けやおにぎりにも向いていたはず。
来年はもっと作るか、若しくは筍を買って来て再度試してみようかな。

という訳で、また追記するかも。
筍が余りそう、またはいつもの筍料理に少々飽きが来たら是非お試しください。

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