これからの社会はHSPを必要とする

不登校の親子を守る「声かけ言い換え」50選
\ 無料で読んでみる /
※ 資料はLINEオープンチャットの「ノート」にあります
HSPという言葉は、たいてい「生きづらさ」と一緒に語られます。
・刺激に敏感。
・人の感情に影響されやすい。
・空気を読みすぎて疲れる。
そうした気質を持つ人のことを、心理学者のElaine AronはHSP(Highly Sensitive Person)と呼び、人口の15〜20%ほどいると言われています。
この言葉が広まったことで、「自分は弱いわけではない」と安心した人も多いと思います。
ただ、HSPの話を聞いていると、どうしても一つの前提が見えてきます。
それは、HSPは社会に向いていないという前提です。
でも私は、少し違う見方をしています。
むしろこれからの社会は、HSPの感受性を必要とする社会になるのではないかと思うのです。
社会構造の変化
私たちは今、これまでにないほど「速い」社会に生きています。
情報は絶え間なく流れ、SNSでは感情が瞬時に拡散し、経済は常に効率を求め続けています。
こうした社会の中で評価されるのは、たいてい「速い人」です。
決断力や反応が速い、生産性が高い。そんな人たちです。
けれど、その「速さ」には弱点があります。
それは、違和感に気づきにくいということです。
社会が壊れるとき、それは突然起きるわけではありません。
小さな違和感が積み重なります。
・誰かが無理をしている。
・誰かが孤立している。
・どこかで関係が少しずつ壊れている。
そういう変化は、数字にはなかなか表れません。
むしろ、空気の温度のような形で現れます。
そしてその温度に気づくのは、たいてい敏感な人です。
AIがHSPの価値を高める
ここで、もう一つ大きな変化が起きています。
それはAIです。
AIは情報を扱うことがとても得意です。
知的作業の多くは、これからAIによって補助されていくでしょう。
つまり、これまで価値があるとされてきた「知識」や「情報処理」の多くは、機械と競争する領域になっていきます。
では、人間の価値はどこに残るのでしょうか。
その一つは、人間同士の関係です。
人と人のあいだの空気感です。
言葉にならない感情や、場の温度、微妙な沈黙といったものです。
こうしたものは、情報として扱うことがとても難しい。
だからAIが進むほど、逆に人間同士の「生のつながり」の価値は高まっていくのではないかと思うのです。
そして、そのとき重要になるのは、人の感情を感じ取る能力です。
これまで「繊細すぎる」と言われることも多かった能力です。
でもその感受性は、社会のセンサーでもあります。
もし社会を一つの身体に例えるなら、制度は骨格で、経済は筋肉です。
そして敏感な人は、神経です。
神経は、痛みを感じます。
そしてその痛みは、身体を守るための信号です。
社会も同じです。
・誰かが無理をしている。
・誰かが孤立している。
・関係が少しずつ壊れている。
そうした違和感を最初に感じ取るのは、たいてい敏感な人たちです。
感情労働の価値
そしてこれからの社会では、もう一つ大きな変化が起きると思います。
それは、感情労働の価値が上がるということです。
これまで感情労働は、あまり高く評価されてきませんでした。
接客業や看護、教育、カウンセリングといった対人業務です。
こうした仕事は、社会にとって不可欠なのに、経済的には必ずしも高く評価されてきませんでした。
人を安心させたり、信頼関係を構築したり、対立を和らげる能力は、簡単に機械が代替できるものではありません。
そしてその能力は、HSPの人が自然に持っていることが多いのではないでしょうか。
もしかするとこれからの社会では、感情を扱う能力が、経済的にも評価される時代が来るのかもしれません。
感受性の高い人が、むしろ社会の安定を支える存在になる未来が来るかもしれません。

