魅力があれば黙っていても
とあるアーティストさんが(私がここに書くと、わかる人には分かってしまうのですが)
「近頃のイベントお客様動員は右肩下がりです」
というようなポストをしていて、
これだけ多様化した娯楽がある中で、人を集めるのは、有名な方でもやっぱり難しいんだなぁと。
この国の未来を日々考えています。
物価はどんどん上がり、税金はどんどん増え、娯楽費を削る人は増えている。
水商売はこれからますます競争が激しくなっていくのかなぁと。
水商売というと、性風俗だけのような気がしますけど、
芸人も、アーティストも、作家も、
広い意味では飲食業も水商売。
いつかカマたくさんが言ってた。
「水商売ってさ、営業かけたら終わりだと思うよ。営業かけなきゃ人が来ないようだったら辞めた方がいいよ。向いてないから」
と。
今は、営業かけなきゃやっていけない水商売が多い気がします。
でも、認知されるために営業努力は必要だけど、認知されているにも関わらず、人が来ないというのは、
魅力がない。
それに尽きる。
美術館の絵は、
「やあ! 見てくれてありがとう!」
とは喋り出さないし、
動物園のゴリラは、せっかく見にきたのに、後ろ向いてケツ掻いてるし、
猫カフェのネコは、
「来てくれニャン」と、DMなんか送ってこないし、
それでも魅力があるから、人はそこに行くのだろう。
一度行ったことのあるBAR。
入るなりカウンターに案内されて座ると、
3席隣に、筋肉をアピールしたいのか、ピチピチの白Tシャツを着た色黒の男性が座っていました。
男の筋肉は女の生足と同じで、時と場合によっては非常に下品に見える。
「そうなんだよな。ガハハ」
下品な男の下品な笑い声が店内を満たしていた。
喋ってる相手は、バーテンさんだった。
注文したくて、バーテンさんに視線を送るも、お喋りに夢中。
お喋り最中に「すみません」と声をかけるのも失礼なので、黙って座っていると、
しばらくして、
「ご注文はお決まりですか?」
と。
「とっくに決まってますし、あなたたちの会話が終わるのを待ってました!」
とは、言わずに、
にっこり微笑んで、
「ジントニックお願いします」
と注文。
身内感が強いBARは好きではないので、一杯だけ飲んで帰りました。
その1年後くらいに、たまたまその店の前を通ったら、
その店はなくなってました。
身内を優先したいのだったら、
「じゃ〜、身内だけで勝手にやってれば?」 となります。
既存客を大切にしすぎると、新規客は来なくなる。
会いに行けるアイドルが流行ったのは、会いに行けないアイドルが多かった時代だからで、
SNSで、「アイドルやってます」と言えば誰でもアイドルになれる時代に、
会いに行けることはもはや当たり前。
いまさら「youtube頑張ります!」と言われても、5年どころか10年遅い。
時代はどんどん変わり、世の中は不景気だけど、価値のある場所にはしっかり人は集まる。
でも、価値はあっても、世の中のブームというものもあって、
タピオカ屋や、高級食パン屋はどんどん潰れているし、
芸人なら、一発屋というのはどうしてもあるし。
そこで、業態チェンジして新たな道に進むのか、時代がまた巡ってくるまで待つのか。
水商売は、変化が激しい。
わたしも一応商売人なので、水商売系の人たちの動きは参考にしてます。
「変化に対応」するのは当たり前で、
「変化する前に対応」が大事。
次は何のブームが来るか。予想しながら日々を過ごしてます。
