寓話
今年2月の衆院選後、政治に危機感を持ってデモやスタンディングなどの行動をするようになり、同じ思いの人がいると知って勇気づけられました。
それでも反対している法案が通るのを止められないし、報道は不十分だし、世の中の大多数の人は興味を持たないままだし、何も変えられないのだろうか…と落ち込みそうになりながら過ごしてきました。
ですが今、やっと、潮目が変わりつつあるかもしれない?と感じ始めました。
今の政権のやっていることがおかしいんじゃないか?と関心を持つ層が増え始めた感覚です。
これまでも増えていたとは思うのですが、あるラインを突破したというか、本当に言葉通り、潮目が変わるという感覚です。
私の感覚にすぎないので、ぬか喜びかもしれないし、本当にそうだとしても、気を抜かずにさらに声をあげるべき局面ですが。
皇室典範改正の件と、比例代表での議員定数削減の件。それぞれが、他のテーマでは動かなかったであろう人たちを動かしているんじゃないかという気がします。いくらなんでもこれは許しちゃだめだろう、と。
第二次安倍政権のときにも、同じように感じたタイミングがありました。
2020年前半に起きた、安倍政権下での検察庁法改正への反対運動の広がりです。
これは、政権に近いと言われた人物を検事総長に就任させるために(という疑惑が広がった)、半年間の定年延長を閣議決定したり、不自然な法改正を行おうとしたものです。
概要は、以下の記事などをみるとわかりやすいと思います。
これに対し反対運動の声が大きく広がり、結果的に法案は成立せず、廃案となりました。
近い時期に、新型コロナウィルスの広まりを受けての突然の臨時休校や、アベノマスクの配布などがあって、そちらも批判を呼びました。
ただ、抗議の声の広がりは、この検察庁法改正の件に向けられました。
それまで政治の話に全くふれなかったSNSアカウントが…趣味のアカウントであれ、日常系のアカウントであれ、著名人であれ、次々と「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグをつけた投稿またはリツイートをし始めたことを私はよく覚えています。何かが変わったと感じました。
それまでにも批判すべきことはたくさんあったと私は思っていたけれど、なぜこの件が急に大多数の人の批判を招いたのだろう?と不思議でした。
そして、2つの理由を考えました。
一つは、上で書いたように、コロナ対応への不満が高まっていたこと。
もう一つは、この件で批判する側を攻撃する理由がどうしたって見つからないこと。言い換えると、政権を擁護する理由がないことです。
この二つ目の理由が、現在の、皇室典範改正や議員定数削減の件でも共通していると思えるのです。
他の法案は、賛否両論あれど、そして問題点の指摘はたくさんあったけれど、押し通すことができた。
この勢いのまま、さらに無理筋の法案を通してしまおう…と無茶なやり方がエスカレートしたときに、超えられない壁にぶつかった、ということなのではないかと思います。
つまり、高市政権が、あるいは麻生氏が、維新が、欲張りすぎたということ。
このことを考えていると思い出す寓話があります。
グリム童話の、「漁師とそのおかみさんの話」です。
貧しい漁師がある日一匹のヒラメの命を助けます。
ヒラメは本当は魔法にかけられた王子でした。
漁師のおかみさんは、ヒラメに願い事をするように漁師にいいます。
最初は小さな家、それからお城、王様、皇帝、法王。全てかなえられました。
最後に「神さまになりたい」という願いを伝えたときに、夫婦は全てを失いもとのボロ小屋に戻った…という話です。
この話と現政権を重ねるのは、私の願望が入っていますが…。
多くの議席数を手に入れて、批判も気にせずある程度まで無茶な法案を通せてしまう。けれど、あまりに筋の通らない法案にまで手をつけてしまった。
もっと手前で満足しておけば、破滅は起こらなかったのに、というような。
(※もちろん私は、一歩手前で欲張るのをやめれば良かったと思うわけではありません。最初の段階から、無理を通さないでほしかった。)
私は純粋に天皇制を支持しているわけではないのですが、それでもどうしても、「自民党が皇室を乗っ取るかのような動きを見せている」ということと、「この童話の中で漁師とおかみさんが神になろうと望んだ」ということを重ねてイメージしてしまいます。
この寓話ができた時代にも、現実で、この話の雛型となるような出来事があったのでしょうか。昔話の背景は興味深いです。
この先の政局がどうなるか全然見えません。
この寓話のように、欲張りすぎた末にすべてが元に戻ってしまう…選挙での不正が証明されて、その不正で得た議席によって決まったことや起きたことがすべてなかったことになればいいと思いますが。きっとそこまで望むことは難しいでしょう。
せめて、今の与党は国民の生活より自分たちのイデオロギーを優先する危険な存在であることを知る人が増えて、今後の改憲も簡単ではなくなるほどに、国民の政治への意識が上がってくれたらよいのですが。
それよりもまず、今起きていることを食い止められるかどうかもわかりません。でも止めないといけません。
そのために引き続き頑張りましょう。
