狩野派の中の人 板橋区立美術館
「狩野派の中の人」を見に板橋区立美術館に行って参りました。前回「エド・イン・ブラック」に来て以来、2度目の訪問です。
前回は初訪問ということもあり、最寄りの西高島平駅から歩いたのですが、夏歩くには厳しいかと思い高島平駅駅からバスで訪問。
12時過ぎのバスに乗って約10分ほどで到着。結構混んでましたが、美術館前で降りたのは私含めて2人でした…。

前回は「ハコ押しでお願いします」
大黒様のドアップとピンクの組み合わせが寿いでる感じで良いです。

前回は中に入ってすぐに受付があったのですが今回は見当たりません…。
展示会場の2階かな?と思って階段をあがってもチケット売場がないので、もじもじしていると「無料ですので、ご自身に当てはまるカウンターを押してご入場下さい」とのこと…。
無料なんてことあるのですね。ありがたく入場させて頂きます。
タイトルの「狩野派の中の人」の通り、狩野探幽を起点に江戸時代の狩野派一門の作品をユニークなエピソードと共に展示。
江戸狩野派とは…徳川幕府に仕えるため京都から移った狩野探幽以降の狩野派の一派。
江戸狩野の中で最も格式の高いのが奥絵師、それを補佐する表絵師、更に町狩野と呼ばれる人々と膨大な数の絵師が携わったいたとのこと。
家系図も展示されてましたが、それぞれの当主だけで↓のような規模感ですので、そこで働いていた絵師達の数を考えると、かなり大規模な組織。

狩野派のお仕事についても説明がありましたが、単に絵や障屏画の制作、修繕だけだはなく、「将軍の子女用の手本制作、および添削・評価」「奥女中用の団扇やくじ引きの景品制作」「城の内外で開催されたイベントのスケッチ」など、正に何でも屋かのような守備範囲。現代でいうと大手広告代理店のような立ち位置でしょうか。困ったら狩野派に発注的な…。
そんな狩野派の皆さんの作品はどれも素晴しいものはかり。中でも良かったものをいくつか。
〈蛤観音図〉 狩野周信 木挽町三代目
蛤から可愛らしい観音様が立ち現れています。観音様は約7cm。何故はまぐり?

同じく周信による絵の手本として作られとも思われる〈花鳥図巻〉もありました。

白鷺も描かれてまして、どこかで見た白鷺の絵に似ているなーと。岡本秋暉の白鷺かも、と思い見返してみたのですがそれ程似てないですね…

〈大黒図〉 狩野典信 木挽町六代目
大黒様が画面いっぱいに、のっそり現れて来て迫力満点。若干不気味さもあり。

〈秋花郡虫図〉 狩野探信守道 鍛冶橋七代目
カラフルな郡虫図。鈴木其一の郡虫図とはまた違った良さ。

〈群鹿群鶴図屏風〉 狩野養信 木挽町九代目
水戸徳川家の要望で制作された、沈南蘋の〈鹿鶴図屏風〉を模写した作品。豪華絢爛&鹿の表情がカワイイです。


狩野派の門人だった河鍋暁斎と谷文晁の作品もありました。
〈骸骨図〉 河鍋暁斎
たぶん男女のようです。

〈鐘馗図〉 谷文晁
木綿に描かれてます。端午の節句の時に飾られた幟ではないかとのこと。迫力ありますねー。

ふと、狩野派の奥絵師、表絵師の一族はその後どうなったのだろうと考えてしまいました。現代に狩野派の中の人たちが残っていないのだとしたら、とても残念な事だなと…。
会期は9月28日までと短めですが、とても良い企画展でしたのでオススメです!
