思っていた以上に生活に根を張っていた小さなデバイス(フロリダDay339)
数年前から、スマートウォッチを愛用している。
10年くらい前までは、時計もひとつのステータスだと思っていた。
会社の人たちと時計の話題になることも多かったし、みんなそれぞれ、”こだわりの時計”なるものをボーナスなりで買っていて、誇らしげにつけている。そんな時代だったから。
私も、そんな会社でつけていても恥ずかしくないものをと思い、北欧ブランドのミニマルな機械式時計を使っていた。シンプルで、静かで、主張しすぎない。そんな佇まいが好きだった。
転機になったのは、会社が福利厚生として導入した健康管理アプリだった。食事内容を入力するとカロリー計算や栄養アドバイスをしてくれるもので、スマートウォッチと連携すれば歩数や運動量も自動で記録される。便利そうだし、せっかくだからと連携可能なスマートウォッチを購入した。
周りはほとんどがアップルウォッチだったけれど、私はどうにも四角いフェイスに惹かれなかった。とても高機能だとは聞くけれど、私には腕時計でメールを確認したい欲もなく、むしろ通知で気が散るのは避けたいタイプ。
だから、必要なのは歩数と睡眠データだけ。シンプルでいい。そう思って選んだのが、低機能モデルのスマートウォッチだった。
そこから私のスマートウォッチ生活が始まり、幾度かモデルを変えながら、最終的にファーウェイに落ち着いた。丸いフェイスが好みで、価格はアップルよりずっと手頃。充電の持ちもよく、毎日つけていてストレスがない。ここ数年は、すっかり相棒のような存在になっていた。
そんな愛しのファーウェイウォッチが数日前、突然、壊れてしまった。
正確に言えば、カラダに接触する側の蓋が外れてしまって、戻らなくなってしまった。
「まぁ、時間ならスマホでも見られるし、腕時計が壊れたくらい大したことないか」と思っていた。のだが…
これが、意外にも大変不便なのである!!
ここ数日で、私の生活はこんなにもスマートウォッチに頼っていたのかと思い知らされる。
まず、目覚まし。
腕時計ならバイブで起きられるが、スマホのアラームだと子どもまで起きてしまう。
料理。
タイマー機能をかなりの頻度で使う。
子どもの宿題。
毎日「1分間音読」があり、ストップウォッチが欠かせない。
歩数。
家の中ではスマホを持ち歩かないので、外出しない日の歩数が謎になる。
着信。
ポケットなしの洋服の日は、バッグの中でスマホが震えていても気づけない。
こうして並べてみると、私は1日に何度もスマートウォッチに頼って生活していたのだと気づく。これは、なる早で新しいスマートウォッチを探さねばなるまい。 しかし、ここで大きな問題が立ちはだかる。
アメリカでは、ファーウェイ製品が入手できない。
現在、アメリカ政府はファーウェイを安全保障上の懸念がある企業として扱い、通信機器の使用を制限している。スマートフォンやスマートウォッチの販売も事実上ストップしており、家電量販店にもオンラインストアにも並ばない。修理もできない。
つまり、悲しいかな、ファーウェイ製品はアメリカでは存在しないものとして扱われているのだ。
日本では普通に買い替えられたが、アメリカでは手に入らない。ここで新しい相棒を探すしかない。 アメリカ生活の中でまたひとつ、選択を迫られている。
さて、次の一本をどう選ぼうか。
そんなことを考えながら、今日も左腕が少しだけ軽い。
