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[国会と予算3]なぜ、日本の国会は 討論 ではなく 質問 なのか


以前に書いた上記の記事の中で、

『なぜ日本の国会は質問中心なのか』

という問いが生まれた。
これに関してはChatgptによる提案でもあったが面白そうなのでやってみたいと思った。

どのように整理しようか考えていたところ、下記のRehacQの生配信で驚きの発言があった。

参政党の松田学氏が『なぜ日本の国会は質問中心なのか』という質問をしたのだ。
松田氏は、現在衆議院議員であり財務官僚や大学教授を経験している。
そんな方でも実際になぜそうなっているかは、しっかりと理解できていない。

これは、面白そうである。

ちなみに、こちらの生配信は後半から予算委員会の話になりますが、僕が書いた前述の記事の中で触れていた内容についてかなり触れてくれていて面白かったです。

では、気を取り直して

『なぜ日本の国会は質問中心なのか』

について、整理していきます。




なぜ日本の国会は質問中心なのか

① 制度構造:国会は政府を監視する場

日本は 議院内閣制 を採用しています。この制度では

  • 内閣=国会多数派(与党)が形成

  • 国会=政府を監視する機関

という関係になります。

そのため国会の役割は大きく2つです。

  • 法律を作る

  • 政府をチェックする

そして政府チェックの基本手段が 「質問」 です。

制度としても

  • 委員会質疑

  • 本会議代表質問

  • 予算委員会質問

など、政府に対して質問する仕組みが多く設けられています。

そのため、日本の国会では 議員が政府に質問し、政府が答弁する形式 が審議の基本になっています。


② 歴史構造:野党の政治手段が質問だった

日本では長い間

  • 与党:自由民主党

  • 野党:少数勢力

という政治構造が続いてきました。

この場合

  • 法律の可決 → 与党が決められる

  • 野党 → 採決結果を変えることが難しい

という状況になります。

そのため野党に残る政治手段は

  • 政府を追及する

  • 問題を指摘する

  • 世論に訴える

といった活動になります。

この結果、国会では 質問を通じて政府の問題を指摘する政治スタイル が定着しました。

さらに

  • 国会中継

  • メディア報道

  • 政治家の評価

などでも 質問の鋭さや追及力 が注目されるようになり、質問中心の政治文化が強まっていきました。


③ 審議構造:法案は国会前にほぼ完成している

日本では多くの法律が

  • 官僚が原案を作成

  • 与党内で事前審査

  • 内閣が法案提出

という流れで作られます。

つまり 国会に提出された時点で、政策の大枠はすでに決まっていることが多い のです。

この段階で

  • 利害調整

  • 修正

  • 合意形成

がかなり進んでいます。

さらに国会では

  • 与党多数

  • 党議拘束

があるため、採決結果が大きく変わることはあまりありません。

その結果、国会審議では 議員同士の討論よりも政府への質問が中心になりやすい 構造になっています。


④ メディア構造:質問形式が可視化されやすい

政治の実際の議論は

  • 与党部会

  • 政調会

  • 官僚との政策調整

  • 与野党の水面下交渉

など、国会の外でも多く行われています。

しかしこれらは テレビではほとんど映りません

一方で

議員 → 大臣
という 質問 → 答弁の形式 は映像として非常にわかりやすく、報道もしやすい特徴があります。

その結果

「国会=質問する場所」

というイメージが社会に定着しました。

つまり、日本の国会が質問中心に見えるのは
制度だけでなく、メディアによる“見え方”の影響も大きいと言えます。


日本では政策の実質的な議論が国会前に行われるため、国会では討論より「政府への質問」が政治の中心になる。


■今回の整理

今回の整理で感じたのは、制度で見ると自然なようにも感じた。
「国会 → 政府」の質問形式になっているからだ。
これに関しては、司法・立法・行政の三権分立を考えれば、
かなり自然に感じられる。

しかし、国民からの見え方としては、
政府については与党議員が大臣を務めているのが基本であるため、
政府=与党   に見える。
また、国会についてはそれ以外の政党の議員となるため、
国会=野党   に見える。

結果、国民からは
『野党→与党』に見える。

これが、実情と見え方の差となって
このような疑問が生まれてくるのだと感じた。

今回は予算委員会の話で始まったので、
予算は政府内(与党議員含む)でほぼ議論が終わっていて、
国会審議では、野党側がそれを追及することになる。

であると、
『どれだけ時間をかけたか』
『スキャンダル追及』

に関しても成果と見做されてきたというのは一定理解はできる。

しかし、この構造は常に成り立つわけではない。
僕が今回違和感を覚えたのは、去年までの少数与党の国会を見てきたからでもある。

日本では政策の実質的な議論が国会前に行われる

という前提が少し崩れていた。
与党は野党に協力を要請しないと予算や法案を通せなくなっていたからだ。

今後、自民党が衆議院で圧倒的多数を占める状況がどれだけ続くのかはわからない。
しかし、少数与党の国会を経験した私たちにとって、これまでの前提は少し揺らぎ始めているのではないだろうか。

日本の国会はこれからどのような形で政策議論の場になっていくのか。
今後の国会運営を見ていきたいと思う。


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