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会議を効率的に変える構造化の7つのフレーム⑦ 「バリューチェーン (Value Chain)」 ~課題を見える化~

 「バリューチェーン(Value Chain:価値連鎖)」は、企業が製品やサービスを顧客に届けるまでの一連の業務を「価値の連鎖」として捉えるフレームワークです。
1985年にハーバード・ビジネス・スクールのマイケル・ポーター教授が提唱しました。単に「工程」を見るのではなく、各プロセスで「どのような付加価値が生まれているか」、そして「どこにコストがかかっているか」を分析することで、企業の競争優位性を明らかにします。
 
1. バリューチェーンの基本構造
バリューチェーンは、大きく**「主活動」と「支援活動」**の2つに分類されます。
① 主活動(Primary Activities)
製品の製造から販売、顧客へのデリバリーに直接関わるプロセスです。
>購買物流: 原材料の調達、保管、受入。
>製造: 組み立て、加工、パッキング。
>出荷物流: 製品の配送、倉庫管理。
>販売・マーケティング: 広告宣伝、営業活動、価格設定。
>サービス: アフターサービス、修理、顧客対応。
② 支援活動(Support Activities)
主活動を支え、組織全体を機能させるためのプロセスです。
>全般管理(インフラ): 経営管理、財務、法務。
>人事・労務管理: 採用、教育、労務。
>技術開発: 研究開発(R&D)、製品設計、ITシステム。
>調達: 備品購入、ベンダー交渉(主活動の「購買」を支える機能)。
 
2. なぜバリューチェーンを分析するのか?
このフレームワークの目的は、単なる業務整理ではなく、「利益(マージン)」の源泉を見つけることにあります。
分析の視点
内容
コストの把握
どの工程で最もコストが発生しているか? 削減の余地はあるか?
強み(VRIO)の
特定
競合他社と比較して、圧倒的に価値を生んでいる工程はどこか?
差別化の源泉
顧客が「高いお金を払ってもいい」と思う価値は、どの工程で作られているか?
 
💡 ポーターの視点
競争優位は、会社全体から生まれるものではない。製品を設計し、作り、売り、届けるといった「個
別の活動」が積み重なった結果として生まれるものである。
 
3. 実践的な活用ステップ

  1. 活動の分解: 自社のビジネスを上記の9つの要素(主・支援)に細かく書き出します。

  2. コストと価値の割り当て: 各工程にかかっているコストと、生み出している付加価値を評価します。

  3. 強みと弱みの分析: 競合他社と比較し、自社の「勝ち筋」がどこにあるかを特定します。

  4. 戦略立案: 「弱みを補強する」のか、それとも「圧倒的な強みがある工程にリソースを集中させる」のかを決定します。

 
4. バリューチェーンのメリット

  • 全体最適の視点: 部署ごとの「部分最適」ではなく、会社全体の流れでボトルネックを特定できます。

  • 戦略の具体化: 「安さで勝つ(コストリーダーシップ)」のか「質で勝つ(差別化)」のか、具体的なアクションに落とし込めます。

  • DXの推進: どの工程をデジタル化すれば最も価値が向上するか、投資判断の基準になります。

 
まとめ
バリューチェーンは、ビジネスを「機能の集合体」として解剖し、「どこで利益が生み出されているか」を
可視化する地図です。
自社の強みを再定義したり、新規事業の参入障壁を検討したりする際に、これほど頼もしい道具はありません。
 
みなさんも、具体的なバリューチェーンを作成してみましょう


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