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瞑想の魔境体験・気功のおじさん・臨死体験者の言葉(ヴィパッサナーの魔境で見たもの 番外編)

割引あり

すぐにもう一度合宿に申し込んでしまう

コースから帰った僕は、友人に会う度に「お前、なんか目すごいキラキラしてるな。」とか「なんか会った時後光さしてるみたいな感じした。」などと数日間の間は言われたものだ。心は軽く、暫くは大好きなアルコールも体を受け付けなかった。そう言う事は初めてだったので少し驚いた。だが2週間も経つと体もアルコールを受け付けてくれるようになり、やがて目も濁って今まで通りとなった。
(まだキラキラしていたい。)
その数日後、僕はまたしても十日のコースへの参加を申し込んでいた(二度目は色々あってボランティアに回る事となった)。ちょうど時間があったと言うのもあるが、あまりにも個性的な参加者達と出会えたことも大きな魅力だった。
最後の夜に聞いた沢山のぶっ飛んだ話が忘れられず、修行ついでにオカルト取材にいく気分になっていた。今でこそ都市伝説やオカルトは人気コンテンツになったが、当時は日陰者だったのだ。
合宿の最後、深い瞑想に入れた参加者達と体験を共有しているうちに自然と話題は不思議な方向へと流れた。

最後のアラビアンナイト

皆で集まって談笑していると、ふと同室の日本人の男性が
「<感覚>ってあれ何のことなんですか?俺最後まで全然意味わからなくって。」
と訪ねてきた。すると、それに続いて数名が
「俺も。全然訳わかってなかった。」
「いや、なんか途中で洗脳されてんじゃないかって疑念が湧いちゃって......。」
と続いて、自然と陣営が二分するように体験の共有が始まった。
ふと、僕はそういえばと思って、一人の参加者に質問を投げかけてみた。
「あのさ、ていうか途中の爆音のあれ...」
<バフッ>と、彼は僕が質問を言い終わる前に吹き出して、
「はーはっはっはっは!!!やめて!!!!」
彼はあの時、視界の端で猫背になっていた参加者だった!
「テロでしょあれは!確実に全員聴いたでしょ!」
「マジであれ数分引きずったからね!」
と、盛り上がっている様子の我々のところに本人降臨。ニコニコしながらこちらに向かってくるスサノオに誰かが聞く。
「ねえ瞑想集中出来た?」
スサノオは、近くに腰を下ろすと遠い目をしながら、
「あー、スゴく良かったネ。」
と答える。傍目には辛そうに見えた彼には彼で得るものがあったようだ。と、同室の彼がお前はこっち側だろと言いたげに


「感覚って分かった?」


「カンカク?」
「ビリビリするとかなんか言ってるじゃん。それ分かった?」
「アー!たくさん、イロイロ出てきたネ。」
とスサノオが答えると
「知ってるわ!」
「それガスだろ!」
「ビリビリって屁のことじゃねーよ!」
だのと同時に複数のヤジと共に爆笑が起こった。スサノオはオーストラリア人、大阪の西成が好きで、日本語は飲み屋の喧嘩で覚えたと言っていた。

鋭いダジャレの気功さん

参加者の中に、物凄く鋭いダジャレ(多くの人にとっては下らない)を連発する中年男性がいた。僕は聖なる沈黙以降、まるでこの人のおもちゃの様に、口を開くごとに笑わされていた。例えば、ある人の話すイントネーションを聞いて、
「関西出身ですか?」
「いえ、博多です。」
「.....はかったな!?」
という具合の、悪いが文字に表すと本当にくだらないダジャレだ。なのだが、その人のまとっている雰囲気というか何というか、とにかく笑わずにはいられなくなる。この手のギャグは好き嫌いが著しく別れる。冷たい目を向ける人に配慮して、しまいには僕の耳元だけでそういう事を連発し始めたので
「もうやめてー!!」
と懇願するほどに日中、彼は僕の横隔膜を痙攣させ続けた。
夜になって、参加者と何やらまともな話をしている雰囲気だったので近寄ってみた。どうやら普段は整体師なのだが、気功もある程度使えるらしい。奥さんも同じ道を歩んでいるようで、ちょうどこの前のコースに参加したようだ。
「え、じゃあさっきのダジャレ達って術ですか?俺あんなに鋭いダジャレ久しぶりに食らいましたよ。なんであんなに笑ったのかちょっと不思議だもん。」
「さぁねー。術だからねー。種明かしはしないもんなんだよ。」
飄々と、ニヤニヤしながら気功さんが答える。
「気功ってどういうものなんですか?」
と僕が聞くと気功さんは突然その場にしゃがみ込んだ。
「ま、体験した方が早いと思うんで。肩でも背中でもいいからグッと上から押さえつけてみて。俺が立ち上がれないように。」
一応僕は武道の心得があるので、同じぐらいの体格の大人であれば押さえつける自信があった。
「あ、その前に逆に先にやってもらった方がいっか。俺と同じ格好して。抑えるので立てるかどうかやってみ。」
「はい。」
と僕がしゃがみ込むと気功さんが上から力を加える。僕は立ち上がろうとするが、立ち上がる前に一旦尻餅をついてしまう。
「無理だね。じゃあ交代。」
と気功さんが座る。僕はそれを上からしっかりと抑える。ずっと力を加えっぱなしではなく、相手の立ち上がろうする力に合わせて抑えていると
「これね、普通に力に抵抗していると立てない。でもね、この力を受け入れてあげるの。するとスッと」
と言ったかと思うと
「立てるんだよ。」
と既に彼は僕の目の前に立っていた。
「えー!!不思議!!なんで?」
「種明かしはしないんだよ。つまんないでしょ?」
と言って気功さんはニヤついている。
「すごいなー!奥さんもできるんですよね?」
「奥さんの方がすごいよ。」
「それどんな夫婦生活なんですか?」
「んー、例えばある程度の精神誘導みたいな事はできるんだよね。たまに飯の後の皿洗いとか頼まれて面倒くさい時とかあるでしょ?そういう時に台所の奥さんの背中に向かって念じてたんだよ。そうしたらバレた(笑)。」
「どうやって?」
「<これ終わったら交代して>、って言ってる背中に向かって<続けろ>って念送ったの。そうしたらいきなりピクって止まったの。んで振り返って<あんた今何か飛ばしてたでしょ?分かってるのよ。>っていうからよそ見してとぼけた。」
(悪用しても通じない。世の中にはそんな夫婦もあるのだな。ていうか絶対俺に<笑え>って念じたろ。滑りそうになったから。妄想。)
「実際中国とかだともっとすごい達人とかいるんですか?」
と聞くと、
「本当に本物っているよ。仙人ってマジだからね。もの移動させるとかは全然みた。」
と、実際に超能力レベルの気功使いが中国に入ることを話してくれた。
「長老みたいな人達がいてそういう人達って政府とも繋がってるんだよ。ていうか政治家よりも偉かったりとか。」
最近でこそ、有名な政治家には大抵お付きの霊能力者や超能力者がいるという話も有名だが、言ったようにまだそういう時代ではなかった。
「んでそういう仙人レベルの一人がある会議に呼ばれて。何人かいるから初めての人間とか半信半疑もいるわけ。それで何か証明にやってもらえるかって一人が聞いたの。」
周りの参加者も興味津々に聞いている。
「<もうやったけど。>って長老は答えてみんな3階の会議室にいたのに5階の会議室に移動してたんだって。」
「大きめのエレベーターの話じゃないですよね?」
「違う、テーブル囲んだまま別の階の会議室にいきなり座ってるんだって。」
「え!?全員?それってどっちを移動してるんですか?部屋?人?」
と僕が質問すると、
「さー、そこまでは。でもねそういう規模の物体移動は珍しくないんだ。電車ごと地面に埋めるとかもできるらしいし。」
昔、中国での電車の事故が起きた時に証拠隠蔽のためにその電車を解体して地面に埋めた話かと思ったがそれとは違うらしい。要は兵器の一部として、そういう人間が存在しているということだった。あまりに荒唐無稽な話に聞こえるが、最近になってちょくちょくこういう話を都市伝説界隈で耳にするようになった(中国の上層部に長老会とかいう超能力者集団がいる云々)。
僕はこの世界は結構オカルトだと思っている。でもゴエンカ氏のヴィパッサナー協会は全然カルトではないと思う。
ここから先は僕が名前を忘れかけた場所の記録です。
と、以下は有料部分になります。ここからはヴィパッサナー協会の本懐ではない部分になってくるため、物好きな方はどうぞ。
内容は、2回目のボランティアをしながらの合宿生活、魔境体験(アストラルメルトダウン)について、死後の意識との共通点(?)、消えていった瞑想者達(まとめ)となっています。死後の意識との共通点については、とある有名な臨死体験者の方から聞いた事を回想しています。一度だけ生前に直接お話を聞く機会があり、その時に聞いた時間旅行のやり方とその時の意識状態についての自分なりの考察をしてみました。
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