衛生管理者受験情報その8 作業環境測定
衛生管理者試験の関係法令(有害業務に関わるもの)の23種類の問題で、3種類の問題について、”作業環境測定”の項目について、法律の読み方という観点で解説しようと思います。H30/4~R8/4の試験で作業環境測定を問う問題が59%出題されています。また、作業環境測定士に関する問題も2回(12%)出題されています。
※令和8年4月公表問題反映済み
写真は、おととし、福岡空港出発のツアーで立山黒部アルペンルート経由で訪れた、富山城の天守閣です。早朝にいつものようにお散歩に行き撮影しました。
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出題率59%”作業環境測定”
有害業務を行う作業場とその作業場において定期に測定することが義務付けられている項 目の組合せとして、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
【有害業務と作業環境測定】+1:R7/10以降の公表問題
(1) 溶融ガラスからガラス製品を成型する業務を行う屋内作業場 +1
⇒ ✕空気中の粉じんの濃度 (〇気温、湿度及びふく射熱)
(2) 加硫がまによりゴムを加硫する業務を行う屋内作業場+1
⇒気温及び湿度
(3) ドラムバーカーにより、木材を削皮する業務を行う屋内作業場+1
⇒ 等価騒音レベル
(4) エックス線装置を用いて透過写真撮影の業務を行う作業場の管理区域+1
⇒ 線量当量率又は線量当量
(5) 廃棄物の焼却施設において焼却灰を取り扱う業務(設備の解体等に伴うものを除く。)を行う作業場+1
⇒ 空気中のダイオキシン類の濃度
【作業環境測定とその測定頻度】8回/16回出題。
R6/4 までの公表問題は、この形式で出題されている。
(1) 通気設備が設けられている坑内の作業場における通気量の測定
⇒半月以内ごとに1回 8/8
(2) 非密封の放射性物質を取り扱う作業室における空気中の放射性物質の濃度の測定
⇒1か月以内ごとに1回 6/8
(3) チッパーによりチップする業務を行う屋内作業場における等価騒音レベルの測定
⇒6か月以内ごとに1回 5/8
(4) 鉛ライニングの業務を行う屋内作業場における空気中の鉛濃度の測定 ⇒✕6か月以内ごとに1回(1年以内ごとに1回) 4/8
(5) 多量のドライアイスを取り扱う業務を行う屋内作業場における気温及び湿度の測定
⇒1か月以内ごとに1回 4/8
(6) 溶融ガラスからガラス製品を成型する業務を行う屋内作業場における気温、 湿度及びふく射熱の測定
⇒✕1か月以内ごとに1回 (半月内ごとに1回) 3/8
(7) 鉛蓄電池の解体工程において鉛等を切断する業務を行う屋内作業場における空気中の鉛の濃度の測定
⇒1年以内ごとに1回 2/8
(8) 常時特定粉じん作業を行う屋内作業場における空気中の粉じん濃度の測定
⇒6か月以内ごとに1回 2/8
(9) 第二種有機溶剤等を用いて塗装の業務を行う屋内作業場における空気中の有機溶剤の濃度の 測定
⇒6か月以内ごとに1回 2/8
(10) 鉛蓄電池を製造する工程において鉛等を加工する業務を行う屋内作業場における空気中の鉛の 濃度の測定
⇒1年以内ごとに1回 2/8
(11) 動力により駆動されるハンマーを用いる金属の成型の業務を行う屋内作業場における等価騒 音レベルの測定
⇒ 6か月以内ごとに1回 1/8
(12) 放射性物質取扱作業室における空気中の放射性物質の濃度の測定
⇒1か月以内ごとに1回 1/8
作業環境測定士に測定を実施させなければならないもの (2/17回)
次の法定の作業環境測定を行うとき、作業環境測定士に測定を実施させなければならな いものはどれか。
(1) チッパーによりチップする業務を行う屋内作業場における等価騒音レベルの測定。+1
(2) 放射線業務を行う作業場のうち管理区域に該当する部分についての外部放射線による線量当 量の測定。
(3) 〇常時セメントを袋詰めする作業を行う屋内作業場における空気中の粉じん濃度の測定。
(4) 溶融ガラスからガラス製品を成型する業務を行う屋内作業場における気温湿度及びふく射熱 の測定。+1
(5) 通気設備が設けられている坑内の作業場における通気量の測定。+1
(6) パルプ液を入れてある槽の内部における空気中の酸素及び硫化水素の濃度の測定
(7) 〇有機溶剤等を製造する工程で有機溶剤等の混合の業務を行う屋内作業場における空気中のト ルエン濃度の測定
法令では以下のように定められています。
安衛法第65条(作業環境測定)
事業者は、有害な業務を行う屋内作業場その他の作業場で、政令で定めるものについて、厚生労働省令で定めるところにより、必要な作業環境測定を行い、及びその結果を記録しておかなければならない。
2 前項の規定による作業環境測定は、厚生労働大臣の定める作業環境測定基準に従つて行わなければならない。
3 厚生労働大臣は、第一項の規定による作業環境測定の適切かつ有効な実施を図るため必要な作業環境測定指針を公表するものとする。
(以下省略)
安衛令第21条(作業環境測定を行うべき作業場)
政令で定める作業場は、次のとおりとする。
一 土石、岩石、鉱物、金属又は炭素の粉じんを著しく発散する屋内作業場で、厚生労働省令で定めるもの
※粉じん則第25条:常時特定粉じん作業が行われる屋内作業場
二 暑熱、寒冷又は多湿の屋内作業場で、厚生労働省令で定めるもの
※安衛則第587条:下記
三 著しい騒音を発する屋内作業場で、厚生労働省令で定めるもの
※安衛則第588条:下記
四 坑内の作業場で、厚生労働省令で定めるもの
※安衛則第589条:下記
五 中央管理方式の空気調和設備(空気を浄化し、その温度、湿度及び流量を調節して供給することができる設備をいう。)を設けている建築物の室で、事務所の用に供されるもの
※事務所則第7条
六 別表第二に掲げる放射線業務を行う作業場で、厚生労働省令で定めるもの
※電離則第53条:管理区域に該当する部分・放射性物質取扱作業室
七 別表第三第一号若しくは第二号に掲げる特定化学物質(中略)を製造し、若しくは取り扱う屋内作業場(以下省略)
※特化則第36条:第一類物質又は第二類物質の空気中における濃度
八 別表第四第一号から第八号まで、第十号又は第十六号に掲げる鉛業務(遠隔操作によつて行う隔離室におけるものを除く。)を行う屋内作業場
※別表第四:下記
九 別表第六に掲げる酸素欠乏危険場所において作業を行う場合の当該作業場
※酸欠則第3条
十 別表第六の二に掲げる有
機溶剤を製造し、又は取り扱う業務で厚生労働省令で定めるものを行う屋内作業場
※有機則第28条
安衛則第587条(作業環境測定を行うべき作業場)
厚生労働省令で定める暑熱、寒冷又は多湿の屋内作業場は、次のとおりとする。
八 溶融ガラスからガラス製品を成型する業務を行なう屋内作業場
九 加硫がまによりゴムを加硫する業務を行なう屋内作業場
十一 多量の液体空気、ドライアイス等を取り扱う業務を行なう屋内作業場
安衛則第588条(作業環境測定を行うべき作業場)
厚生労働省令で定める著しい騒音を発する屋内作業場は、次のとおりとする。
三 動力により駆動されるハンマーを用いる金属の鍛造又は成型の業務を行なう屋内作業場
六 ドラムバーカーにより、木材を削皮する業務を行なう屋内作業場
七 チツパーによりチツプする業務を行なう屋内作業場
安衛則第589条(作業環境測定を行うべき作業場)
厚生労働省令で定める坑内の作業場は、次のとおりとする。
三 通気設備が設けられている坑内の作業場
安衛令別表第4(鉛業務)
三 鉛蓄電池又は鉛蓄電池の部品を製造し、修理し、又は解体する工程において鉛等の(中略)加工、(中略)切断(中略)の業務
七 鉛ライニングの業務(仕上げの業務を含む。)
作業環境測定法第3条(作業環境測定の実施)
業者は、労働安全衛生法第65条第1項の規定により、指定作業場について作業環境測定を行うときは、厚生労働省令で定めるところにより、その使用する作業環境測定士にこれを実施させなければならない。
※ 2項に作業環境測定機関に委託する場合
【指定作業場】
・常時特定粉じん作業が行われる屋内作業場
・第一類又は第二類の特定化学物質(特別有機溶剤を用いた一部の業務を除く。)を製造し、取り扱う屋内作業場
・石綿等を取り扱い、若しくは試験研究のため製造する屋内作業場
・コークス炉上において若しくはコークス炉に接してコークス製造の作業を行う場合の当該作業場
・鉛業務(遠隔操作によって行う隔離室におけるものを除く。)を行う屋内作業場(半田つけ作業、釉薬による絵付け作業などは除かれる。)
・第一種又は第二種の有機溶剤を製造し、又は取り扱う屋内作業場(有機則の適用業務に限る。)
・放射性物質取扱作業室又は事故由来廃棄物等取扱施設(空気中の放射性物質の濃度の測定)
最後に
作業環境測定に関わる問題自体は、同じような問いが出てくるので、過去問を繰り返し解いていけばクリアできたていたのですが、公表問題の傾向が最近変わってきているようです。
以前は、【作業環境測定とその測定頻度】に関する出題でしたが、【有害業務と作業環境測定】(R7/10以降)、【作業環境測定士に測定を実施させなければならないもの】(R7/4・R2/4)が出題されています。今後この傾向が続くかもしれません。
【作業環境測定士に測定を実施させなければならないもの】に関しては、過去の労働衛生コンサルタント試験の問題として出ていたようです。
昔々のデータを記載します。ご参考まで。
(29-11) 次の作業環境測定のうち、法令上、作業環境測定士による測定が義務付けられていないものはどれか。
(1)常時特定粉じん作業を行う屋内作業場について、6か月以内ごとに1回、定期に行う空気中の粉じんの濃度の測定
(2)放射性物質取扱作業室について、1か月以内ごとに1回、定期に行う空気中の放射性物質の濃度の測定
(3)塩素を取り扱う屋内作業場について、6か月以内ごとに1回、定期に行う空気中の塩素の濃度の測定
(4)鉛ライニングの業務を行う屋内作業場について、1年以内ごとに1回、定期に行う空気中の鉛の濃度の測定
(5)中央管理方式の空気調和設備を設けている建築物の室で、事務所の用に供されるものについて、2か月以内ごとに1回、定期に行う空気中の一酸化炭素及び二酸化炭素の含有率の測定
(27-11) 次の作業環境測定のうち、労働安全衛生法令上、作業環境測定士による測定が義務付けられているものはどれか。
(1)廃棄物の焼却施設において焼却灰を取り扱う業務を行う作業場について、6か月以内ごとに1回、定期に行う空気中のダイオキシン類の濃度の測定
(2)ガンマ線透過写真撮影の業務を行う作業場のうち管理区域に該当する部分について、1か月ごとに1回、定期に行うガンマ線の線量当量率又は線量当量の測定
(3)中央管理方式の空気調和設備を設けている建築物の室で、事務所の用に供されるものについて2か月以内ごとに1回、定期に行う一酸化炭素及び二酸化炭素の含有率の測定
(4)セメントを袋詰めする作業を常時行う屋内作業場について、6か月以内ごとに1回、定期に行う空気中の粉じんの濃度の測定
(5)鋲打ち機等圧縮空気により駆動される機械又は器具を取り扱う業務を行う屋内作業場について、6か月以内ごとに1回、定期に行う等価騒音レベルの測定
(25-11) 次の作業環境測定のうち、労働安全衛生法令上、作業環境測定士による測定が義務付けられていないものはどれか。
(1) 常時特定粉じん作業が行われる屋内作業場について、6か月以内ごとに1回、定期に行う空気中の粉じんの濃度の測定
(2) 放射性物質取扱作業室について、1か月以内ごとに1回、定期に行う空気中の放射性物質の濃度の測定
(3) 廃棄物の焼却施設について焼却灰を取り扱う屋内作業場について、6か月以内ごとに1回、定期に行う空気中のダイオキシン類の濃度の測定
(4) 特定化学物質の第一類物質を製造する屋内作業場について、6か月以内ごとに1回、定期に行う空気中の当該第一類物質の濃度の測定
(5) 鉛合金を製造する工程における鉛の溶融の業務(遠隔操作による隔離室におけるものを除く。)を行う屋内作業場について、1年以内ごとに1回、定期 に行う空気中の鉛の濃度の測定
(24-11) 労働安全衛生関係法令に基づき実施する次の作業環境測定のうち、作業環境測定士に行わせなければならないものはどれか。
(1) 特定化学物質の第2類物質である塩化ビニルを取り扱う屋内作業場における空気中の塩化ビニルの濃度の測定
(2) 穀類又は飼料の貯蔵のために使用しているサイロの内部において作業を行う場合の当該作業場における空気中の酸素の濃度の測定
(3) 廃棄物の焼却施設において焼却灰を取り扱う業務を行う作業場における空気中のダイオキシン類の濃度の測定
(4) エックス線装置を用いて透過写真撮影の業務を行う作業場のうち、管理区域に該当する部分における外部放射線による線量当量率又は線量当量の測定
(5) 動力により駆動されるハンマーを用いて金属の鍛造を行う屋内作業場におけ る等価騒音レベルの測定
