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「一緒に面白がってくれる人」と書かれたので、次の三人を思い浮かべた|LaLaLaさん企画「note版ペイ・フォワード」

日曜の夕方、スマホを見ていたら自分の名前が出てきた。

こういう時は、一瞬だけ身構える。

元FAX修理CEの習性なのかもしれない。自分の名前が出ていると、まず「何かやらかしたか」と思う。長年、電話が鳴れば故障、名前を呼ばれれば呼び出し、という生活をしてきたせいだろう。

ところが今回は故障ではなかった。

あおいしぐれさん、私は普段「しぐれさん」と呼んでいるが、そのしぐれさんからバトンが飛んできた。

しかも私について、

「ノリがいい」

「一緒に面白がってくれる力」

と書いてある。

50代の元FAX修理CEが、そんなふうに見られていたとは知らなかった。

悪くない診断結果である。

今回飛んできたのは、LaLaLaさんが始めた「note版ペイ・フォワード」という企画だ。

誰かからもらった応援や嬉しさを、その人へ返すだけではなく、今度は別の三人へ渡していく。三人の記事を読み、コメントを贈り、自分の記事でも紹介する。そんなバトンらしい。

恩返しではなく、恩送り。

この言葉を見て、なるほどと思った。

noteを書いていると、コメントをもらったり、記事を紹介してもらったり、マガジンに入れてもらったりする。

毎日書いている本人は、どうしても目の前の記事しか見ていない。

今日も一本。

明日も一本。

投稿ボタンを押したら、また次の日が来る。

FAXの保守をしていた頃もそうだった。修理が終われば次の現場へ向かう。直った機械の前でいつまでも余韻に浸っている暇などない。

でも、後から振り返ると、ちゃんと誰かが見ていたりする。

しぐれさんが私をそんなふうに書いてくれたのも、その一つなのだろう。

ならば私も、次へ渡してみる。

今回、私が思い浮かべたのはこの三人だった。



① さわこは食べたいさん

さわこは食べたい|管理栄養士

名前からしていい。

「食べるべき」ではない。

「食べたい」なのだ。

病院で管理栄養士として働き、糖尿病療養や心不全療養など、かなり専門的なところを扱っている人なのだが、記事を読んでいると最後はちゃんと食卓へ戻ってくる。

私が印象に残っているのは、「食べられる」ということを病院の現場から見ているところだ。

さわこさん自身、お父さまを糖尿病で亡くした経験から管理栄養士を目指し、仕事をしながら学費を貯めて資格を取ったという。病院では、病気や治療によって一口食べることさえ難しくなる人とも向き合っている。

介護をしていると、これはよく分かる。

栄養成分の数字ももちろん大事なのだろう。

でも、茶碗を置いて、

「食べる?」

と聞いて、

「食べる」

と返ってくる。

その二文字にほっとする日がある。

私の家では医学的な説明より先に、今日のご飯が減ったか残ったかを見る日も多い。

専門職でありながら、その「食べる」という生活の側から書いているところが、私は好きだ。

一本目のバトンは、さわこさんへ。


② ゆるるんさん

そして二人目。

ゆるるんさん。

20年にわたる介護と看取りを経験し、今は家族相談士として学びながら、介護や家族について発信している。

ここは私にとって、やはり近い。

介護の記事は世の中にたくさんある。

制度の話もある。

施設の話もある。

親孝行の話もある。

けれど実際に家の中で始まると、もっと細かくて、もっと面倒くさい。

電話一本かかってこない。

薬を飲んだか分からない。

病院へ行く。

帰ってくる。

暑い日に外へ出ていないか気になる。

そんなことで一日の何割かが削られていく。

ゆるるんさんの最近の記事にも、90歳のお父さまへ電話したところ出ず、折り返してきた父親が猛暑の中で庭の芝生を手入れしていた、という話があった。

分かるなあ、と思った。

元気なのはありがたい。

しかし元気なら元気で、別の心配が増える。

介護というものは、故障した部品を交換すれば終わる仕事ではない。

本人の気持ちもあるし、昨日できたことが今日はできなかったり、逆にこちらが心配している横で本人は平然としていたりする。

長く介護を経験した人の文章には、その辺の説明書に載っていない部分が残る。

エニアグラムの記事もおすすめです!

だから二本目は、ゆるるんさんへ渡したい。

③ のぞみんさん

のぞみん|揺れる乙女、45歳

仕事、家族、人生。

そのあたりを、格好をつけすぎず書いている人だ。

プロフィールにも「迷ったり転んだり、勘違いしながら」とある。実際の記事にも、家族の話から日常の引っかかりまで、人間が暮らしていれば避けて通れないものがよく出てくる。

最近の記事では、102歳のお祖母さまの施設で開かれた演奏会を書いていた。

何日も前から演奏会を楽しみにしていた102歳のお祖母さま。

ところが本番になると、車いすの上で入れ歯を出したり、はめたりしている。

そこを書くところがいい。

人生は、こちらが用意した感動の段取り通りには進まない。

家族というのは特にそうだ。

泣くところで笑ったり、笑うところで腹が立ったりする。その混線した感じまで書いてあるから、人の暮らしとして読める。

のぞみんさんは、自分だけが書いて終わるというより、他の人の記事を読んだり、人がつながる場も作っている。

今回のペイ・フォワードには、案外こういう人が似合うのかもしれない。

三本目、置いていきます。

三人を書き終えてみると、妙な共通点があった。

家族。

食べること。

老いること。

働くこと。

どれも、人が毎日暮らしていれば逃げ切れないものばかりだった。

私はたぶん、そういう文章を読んでいるのだと思う。

しぐれさんから「一緒に面白がってくれる人」と書いてもらった。

自分では分からない。

ただ、50代になって思うのは、面白がれるものが残っているのは案外ありがたい、ということだ。

介護もある。

仕事もある。

身体のあちこちも、そろそろ保守契約の更新が怪しい。

そんな毎日の途中で、誰かの記事を読んで笑ったり、「ああ、分かるな」と思ったりする。

noteには、そういう夜がある。

受け取ったものを全部返すことはできない。

だったら一本ずつ、次へ回していけばいい。

のぞみんさん。

さわこさん。

ゆるるんさん。

バトン、ここに置いておきます。

受け取るかどうかは、ご自由に。

こういうものまで義務にしたら、せっかくの日曜夜が仕事になってしまうので。

今回、私はこの3人へバトンをつなぎます。

参加はもちろん自由です。

もし「誰かに紹介したい人がいるな」と思われましたら、今度は別の3人へバトンを渡してみてください。

元企画はLaLaLaさんの「note版ペイ・フォワード プロジェクト」です。受け取った応援を、自分のところで止めず次の誰かへ。そんな企画です。

ほかにもたくさん紹介したい方はいましたが、また機会があれば。

#ペイフォワードプロジェクト

最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

今回紹介した三人の記事も、よろしければ覗いてみてください。私とは違う場所から、それぞれの暮らしを書いている方たちです。

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