うちの開発がAIに代替できない、たった一つのシンプルな理由|EXest社CTOインタビュー
こんにちは! EXest株式会社のCTO・筒井彬人(つつい・あきと)です。
突然ですが自慢させてください。EXest株式会社のサービスは、すべて自社開発なんです!!!!!

しかし、ノーコードツールや、AI技術の発展も目覚ましい現在。自社開発は今後、「できて当たり前」の時代がやってくるのかもしれません……。
だからこそ大事にしたいのが、「なぜ作るのか」「思いをどう形にするか」といった、企業理念のコアに触れる部分。これを正しく理解し、愛をもって表現するためには、人の存在がまだまだ必要だと感じています。
きょうは、僕自身が最近よく考えている、「企業理念を表現すること」についてお話しさせてください。
具体的には、以下について、順を追ってお話しします。
開発でビジョンを表現する、具体的な方法
外部からの意見の取り入れ方
開発でビジョンを表現することの限界
1:自社のビジョンをコードに落とし込む、具体的な方法
まずは、具体的にどんなふうにビジョンを実装に落とし込んでいるかについて、お話しさせてください。
EXestのビジョンは「人と人とが出会う場所を作る」こと。
このため、実装でも、「出会い」や「ワクワク感」を演出できるような機能は何なのか……というところから考え、実装につなげています。
■SNS機能やコメント機能の実装
たとえば、推し農家を発見&応援できるサービス「Pocket Owners」では、サイト内にSNS機能を作っています。
農家さんもユーザーも、自由に投稿が可能。お互いの投稿に「いいね」やコメントが付けられるようにして、双方向な交流ができる環境を作っています。

■かなり詳細なフィルター機能や、マッチング機能の実装
WOW Uというサービスは、訪日観光客とガイドをつなげるマッチングサービスです。
メイン利用者である海外旅行客の方に対して、出会いたいガイドと出会いやすい! と思っていただけるよう、フィルター機能はかなり細かく設定しています。
また、ユーザー登録をせず、SMSだけでやりとりができる「ゲストログイン機能」などの機能も、先日から新たに追加しました。

今後は興味関心に基づいたマッチングや、レコメンドエンジンの精度向上にも力を入れたいと思っています。
■「すごい機能つけたぜ、ドヤ」ではなく「楽しい」と思ってもらうための実装
どのサービスでも大事にしていることは、サービスそのものが、人々の新たな居場所になるような感覚です。
「EXestのサービスに訪れると、楽しい」といかに思ってもらうかが、ビジョンを実装に落とし込む際の一番大事なポイントではないかなといつも考えています。
だからこそ、むしろ機能については「付けすぎないこと」にも気を配っています。
「いっぱい機能がありすぎて、結局なんだか分からない」というふうに思われてしまっては、せっかく演出したワクワク感が台無しになってしまいますから。
■サービス規模にあった機能をつけること
また、サービス規模に見合った機能をつけることも大事だと思っています。
ユーザー規模がそこまで大きくない今の時点で、あれもこれもと機能をつけても、ユーザーに「楽しい」と思ってもらうことにはつながらないはず。
であれば、今は使い勝手をよくすることに注力し、規模が大きくなってきてから、じょじょに多機能にしていくといった戦略を狙うほうがよいかもしれない、など。
機能追加の流れやタイミングは、常に意識しています。
このあたりができるのは、経営と技術の領域を行き来できる、CTOという役職ならではの、やりがいを感じる部分かもしれません。
2:いかに外部の意見を取り入れ、実装に役立てるか?
EXestのサービスがどんなときに「価値」をもたらせるかというと、それは、ユーザーが「素敵な体験をできた」と思ったときだと思っています。
つまり、ユーザーの体験が良くなるUI・UXは、EXestの価値にも直結するということ。ここが、開発の腕が問われる一番のポイントでもあると、常々思っています。
そういうわけで、いかに利用者側からの意見をもらうか、ということも、かなり重視しているポイントです。
■スタッフからは「お仕事」として声を聞いてます
たとえば、一番声を集めやすいのは、内部のスタッフですね。スタッフからの声は「良かったら教えてください」といったレベルではなく、かなり強く「業務の一環」といった形で、伝えてもらっています。
社内ミーティングも週に1回以上は実施しており、スタッフからの課題や改善要望などをつどつど収集しています。

弊社は、業務委託の方なども含め、全スタッフが同じSlack内でやり取りをしています!
■「自分がサービスをよくした」と、全スタッフに思ってほしい
やや余談になりますが、この「お仕事としてチェックしてもらう」ことは、UI・UXをよくする以上の意味があるとも思っています。
スタッフが「サービスを作っているのは、自分だ」と思ってほしいんです。
やっぱり、スタッフがサービスを愛していないと、改善は続いていかないので。「EXestはワシが育てた」カルチャーが育ったらいいな、と思っています(笑)。
■お客さまの意見も、ドシドシ募集しています!
また、ありがたいことに、ユーザーの方々からも意見をいただくことがあります。こちらも常に社内で検討し、できる限り追加するようにしています。
ぜひこの記事を読んだ皆さまも、弊社のサービスに対してご意見をいただければ嬉しいです……!
3:開発でビジョンを表現することの限界
ただ最近では、実装でビジョンを伝えることの限界みたいなものも感じてきています。
■PR、営業などの領域も必要
というのも、「人と人とが出会う場所を作る」というビジョンを実現させるためには、そもそもサービス内に人が集まっていなければいけないんですよね。
プロダクトの内部に入ってきてもらえれば、実装で「人と人とをつなぐ」ことはできますが……。そもそもユーザーを増やすということを考えると、そのために必要なのは実装ではなく、PRや広報、マーケティング、営業などの領域だなと。

■プロダクト外での、ビジョンの言語化も必要
また、プロダクトそのものだけで伝えられるメッセージにも、限界を感じることがあります。
たとえば「なぜこう作られているのか」「なぜこの導線にしたのか」「なぜこの文言なのか」といった部分については、言語化しなければ伝えづらい部分ではあります。
読み取ってくれる人はいるかもしれませんが、それを待っているだけでは、なかなか、潜在的な利用者にまで魅力が伝わらない。こちらから積極的にシェアしていく姿勢が重要だと感じています。このnoteであったり、イベントやSNSなどでの発信などは、今後も注力していきたいと思っています。
要するに、実装ですべてを担おうと思わない、ということですね。
■「◯◯の担当」ではなく、全体を俯瞰した視点が必要
また、僕はCTO、つまり技術責任者という肩書きはついているのですが、自分のことを「技術の担当」とは思っていません。
自分のできることには手を出してみる、という姿勢で、ずっと業務に携わっています。
そもそも、社内の全員が「自分の役割はここまで。これ以上は担当じゃない」と線引きをしてしまうと、部門部門ではそれが最良の選択だったとしても、全体としてはチグハグなものが出来上がることもあるのではないかなと。あんまりメリットがないように感じるんです。
実装でも、広報でも、営業でも、すべての領域で、自社のビジョンが少しずつ伝わるような仕掛けを考えていければいいな、と思っています。
■技術に強い社外取締役も揃っています!
また、EXestの面白いところは、社外取締役の方々とも、直接やりとりができる機会があるところです。
たとえば社外取締役の一人、西城洋志さんは、パナソニックホールディングスのグループCTO室で、スペシャルプロジェクト&ストラテジーチームを率いる、現役バリバリのエンジニアでもあります。
このほかにも、幅広く、かつ専門的なエンジニアリングの知識をもつ方々に意見をうかがえる場面がEXestではとても多くて。社外取締役の方に意見を聞いて機能を追加した箇所も少なくありません。
この知識の厚みは、数あるスタートアップのなかでも、弊社ならではの魅力なのではないかと自負しています(笑)。
何より自分も、いちエンジニアとして、常々、ブラッシュアップできる環境で働かせてもらっているな、と思っています。
4:「ふつうのSIer」が、思想を背負うCTOになるまで
最後に、僕自身が、「経営にたずさわりながら、ビジョンを実現できるCTO」として働くことについて思うことなどを語らせてください。
■SIer→フリーランス→EXestという流れでフルスタックに
結論から言えば、僕は今の環境に、とてもやりがいと楽しさを感じています。
たんに「コードが書けるフルスタックなエンジニア」というだけでなく、「経営にたずさわりながら、ビジョンを実現できるCTO」として働ける今の環境が、とても気に入っているんです。
ユーザーの顔が見える場所で、スピード感を持って開発ができるのが楽しんですよね。あのときEXestに入ることを決めた自分、よくやった! といつも思っています(笑)。
僕自身はもともと、SIer出身です。起業などの経験もなく、経営については、EXestで働くなかで学びを深めていました。
経歴としては、SIerとしてインフラエンジニアとして働いたあと、独立し、フリーランスでフロントエンド・バックエンドを担当していました。その後EXestに参加した、という流れです。
いちおう、インフラからフロントエンド、バックエンドまで、一通りの対応が可能です。言ってみれば、スタートアップ向きなのかもしれません。
■これまでの職歴ありきで、今の働き方ができる
やはりこれまでの経験があって、今こうして働けているな、と思う瞬間は数多くあります。
たとえば、最初の職場がインフラ担当だったので、安定性や信頼性の高い仕組みを作ることについてこだわりがあるのも、自分らしいポイントです。障害が起きないようなシステム設計や、万一の障害時にも迅速に復旧できる仕組みを考えながら仕事にあたっています。
また、バックエンド/フロントエンドの経験もあるため、アイデアや要望が上がってきたときに、技術的な制約をすぐに把握し、全体を見渡しながら、より適した実装方法も提案できます。
■これから身につけたい技術
ただ、僕はまだまだ未熟な部分もたくさんあります。
業務にたずさわるなかでも、周囲の考えをうまく汲み取れなかったり、伝えたいことがうまく伝わっていなかった経験は少なくありません。スピード感を持ちつつ、丁寧にこちらの考えを伝えるバランスを、今も探求している途中です。
ただ、お伝えしたとおり、たんに「コードが書けるフルスタックなエンジニア」というだけでなく、「経営にたずさわりながら、ビジョンを実現できるCTO」として働ける環境は、すごく楽しい。
あとは、もっとプロダクトが盛り上がってくれれば、言うことナシですね。今後も、「伝える」「言語化する」ということについて、考え続けていきたいと思っています。
……というわけで、今回はビジョンを実装する方法について、CTOとして働きながら思うことについてお話しさせていただきました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
最後までお読みいただき、ありがとうございました! ぜひ、何かのおりにEXest(エグゼスト)や、EXest(エグゼスト)のサービスのことを思い出していただければ、とても嬉しいです!
【広報スタッフより】
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