東北大学2003年:回転体の体積
問題
座標空間内に2点P$${(u,\ u, \ 0)}$$ , Q$${(u, \ 0,\ \sqrt{1-u^2})}$$ がある。$${u}$$ が0から1 まで動くとき,線分PQが通過してできる曲面をSとする。曲面Sを$${x}$$ 軸の周りに1回転させて得られる立体の体積を求めよ。
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問題文はシンプルですが,なかなか難しい問題。なお,実際の問題は,小問として,「点$${(u, \ 0, \ 0)}$$ と線分PQの距離を求めよ」がついています。
問題文を読んで,曲面Sが想像でき,Sを回転してできる立体が想像できるといいのですがまずそこから「鑑賞」してみましょう。
リンク先を開くと次の画面になります。

左側の2つの円形スライダは,図形を軸の周りに回転するもの。視点が変わります。右の線分スライダはuの値を変化させるもの。円形スライダは線分PQをx軸の周りに回転するものです。次の手順で動かしてみましょう。
まず,線分スライダで緑の点をドラッグして u の値を変えてみます。

スライダを動かすとそれにつれてPQが動くので,PQが通過してできる曲面がイメージできるでしょう。「PQの軌跡」ボタンで曲面が表示されます。

でも,あまり立体的には見えませんね。Pの座標は$${(u, \ u,\ 0)}$$ なので,原点を通る直線($${x}$$ 軸と$${y}$$ 軸の角の二等分線)上にあります。
Qの座標は $${(u, \ 0,\ \sqrt{1-u^2})}$$ ですが,これが円を表すことがわかるでしょうか。左の円形スライダで視点を変えてみると,四分円上を動くことがわかります。uの値を変えてみると,線分PQが曲面上を動くので立体がイメージできるでしょう。

次に,この曲面を$${x}$$ 軸の周りに回転した立体の断面を見てみましょう。「PQの軌跡」ボタンをクリックして曲面の表示を解除し,「回転体断面」ボタンをクリックします。曲面を表示中は右の円形スライダは非表示になりますが,ここで再び表示されます。スライダの緑の点をドラッグすると,PQが$${x}$$軸周りに回転し,それで断面が同心円に挟まれる部分だということがわかります。

この図ではQが同心円の外側を回ります。内側はPではなく線分のPQの途中の点ですが,これは$${x}$$ 軸と一番近いところです。
uの値を変えてみましょう。

今度はPが外側になっています。uの値を変化させると,同心円で挟まれた部分の幅が変わっていく様子がわかりますね。次の図ではPとQが両方とも外側に(近く)なっています。

PとQが入れ替わるときのuの値は何でしょうか。円の半径は$${x}$$軸からの距離なので,$${x}$$軸からPまでの距離とQまでの距離が等しくなるのは $${u=\sqrt{1-u^2}}$$ のときですから,$${u=\dfrac{1}{\sqrt{2}}=0.707 \cdots}$$ のときとわかります。
では回転体を表示して,全体をイメージしましょう。

ここで曲面Sを「PQの軌跡」で表示するとかえってわかりにくくなります。このまま,視点を変えたり,uの値を変えたりしてみましょう。

中に空洞があって,途中がくびれた立体だとわかります。くびれているところは,先ほど調べた,外側の同心円でPとQが入れ替わるところです。
ここまでイメージできると計算が可能になります。立体ですから断面を積分すれば体積が出ます。その断面は,$${u=\dfrac{1}{\sqrt{2}}}$$を境に同心円の内・外が入れ替わります。したがって,次のように積分の式を立てればよいでしょう。
$${\pi\int _0 ^{\frac{1}{\sqrt{2}}}\{(\sqrt{1-u^2})^2-(u\sqrt{1-u^2})^2\}du+\pi\int _{\frac{1}{\sqrt{2}}} ^1 \{(u^2-(u\sqrt{1-u^2})^2\}du}$$
※ 図はCinderella(CindyJS)で作成しています。
