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レトロゲーム回顧録 PC98版ロードス島戦記Ⅱ・五色の魔竜

ロードス島戦記との出会い
 
私が高校1年生の時に小説版ロードス島戦記1巻である『灰色の魔女』を祖母に買って貰い読んだ時に作品の面白さにすっかりハマり、それ以来『ロードス島戦記』のファンになってしまった。
同級生の友達がパソコンと『PC98版ロードス島戦記・灰色の魔女』を持っている事を聞くと友達に頼んでセーブデータを作ってもらい、後日学校帰りに彼の家に遊びに行きゲームを遊ばせてもらった。操作が良く分からずあまり遊ぶ事が出来ず時間がすぐに過ぎてしまったが、私にとっては貴重な経験となった。
数か月後の春休みに友達の家に遊びに行った時、ちょうど彼の部屋で見た『ロードス島戦記、灰色の魔女』のゲーム画面を見て私は彼が遊んでいる姿を熱心にパソコン画面から見ているしか無く、家に帰りながらただボンヤリと自分には絶対に手の届かない遠い憧れの世界をただ虚しく思い、友達に頼んで作ってもらったセーブデータの事などすっかり忘れてしまった…。
それからしばらくして『ロードス島戦記』は、『OVA』化され私の周囲ではよく話題になっていき、私が『PC98版ロードス島戦記Ⅱ・五色の魔竜』を購入するのは約3年後の話になる。

待望のパソコンを購入
 
私は高校生の時に授業でパソコンの使い方を少し教えてもらったが、元々パソコンに興味があったものの操作の仕方が分からぬまま高校を卒業して、体育系の専門学校に入りパソコンの使い方を授業で教えてもらった私は、自分のパソコンが欲しいと思う様になり8月の半ばぐらいに私がパソコンを買う事に嫌がる両親を無理矢理説得させてパソコンを購入する事になった。
私の中学生時代に知り合った同級生の親友にパソコンの購入の事を打ち明けると、彼のパソコンに対する豊富な知識でアドバイスを受けて貰いながら、パソコン用のモニターと本体の購入を模索した。
バイトが休みの日には彼の家で、パソコン雑誌に掲載している中古のモニターとパソコン本体を探し、県外から中古のモニターを購入。この頃から普段立ち読みをしないパソコン雑誌である『ログイン』を主にゲーム関係中心に読む様になり、時々購入する事もあった。
県外で中古のパソコン本体を購入する事も一時期検討したが、修理の事や故障した時のアフターサービス、修理の期間と送料といった金銭的な問題もあり、県外での商品の注文は諦めざるを得なかった。
苦労して探して見つけたのは市内にあるパソコンショップに、中古の本体であったが『NEC』の『PC98』シリーズの『F/A』3.5インチのフロッピーディスクとおまけにハードディスクが40メガを備えた1992年、当時の最高機種をかなり安い値段で、市内のパソコンショップで見つける事が出来た。
特に彼にはハードディスクが後々重要になる事を教えてもらい、2、3日後に彼と一緒に市内のパソコンショップで在庫がある事を確認して購入。しばらく日が経ってパソコン本体が家に届くと親友と一緒に2階の自室でセッティングをして無事にパソコンが起動すると彼と一緒に喜んだ。
 この時、このパソコンに私が初期化不良に悩まされるのは少し先の事になる。
 
待望の『ロードス島戦記Ⅱ・五色の魔竜』購入するも、想定外の初期化不良に嘆く
 
パソコンを購入してしばらく経ってパソコンの初期化不良に度々悩まされ、買って来たフロッピーディスクで遊べるゲームが中々出来ない事が多く、パソコンで遊べるゲームをハードディスクにインスト-ルが出来るゲームを選びながらゲームを遊んでいた。
 秋頃に中古で『ロードス島戦記Ⅱ・五色の魔竜』が、市内のパソコンショップに入荷して親友からパソコンのゲームはなるべく中古品を避けて出来るだけ新品で購入するように言われていたが、以前からパソコンゲーム雑誌である『コンプティーク』で紹介されていて、ファンタジー小説『ロードス島戦記』が好きな私が購入しない理由は無かった。
私は元々自分で作ったキャラクターを育ていく『ウィザードリィ』の様なキャラクターメイキング型のRPGが好みで『ロードス島戦記』はステータス画面を開くとキャラクターの性別と顔が表示されステータス画面が分かりやすく感情移入しやすかった。
『ロードス島戦記Ⅱ・五色の魔竜』を購入後、パッケージの中にある『ユーザーアンケート葉書』をメーカーに送ったり、ゲームを楽しく遊んでいる途中で突然パソコン画面が真っ黒になりその後音楽だけが鳴り続けて確か『キャリデジックリターンC』の英語表記の文字だけが映し出されそれ以上ゲームが出来なくなり、初期化不良が原因でフロッピーディスクが2、3枚壊れ使い物にならない事に悩まされた。
この時期に『PC98RPGツクール』が発売され購入してすぐに初期化不良が原因で動かなくなり、12月末に買って来た『ソルフリート 太陽系連邦興隆期』をしばらく遊んでいたが、このゲームも初期化不良が原因で、ゲームの途中から突然遊べなくなった時のショックは大きかった。
 
パソコンの修理
 
年が明けてこのままでは他のフロッピーディスク専用のゲームが、初期化不良のおかげで遊べない事を悩んだ末に思い切ってパソコン本体の修理に出す事を決めた。
幸いな事に、パソコン本体の修理の保証期間がまだ使用可能で修理の費用が無料だったので6月のある日曜日にモニターとパソコン本体を外して、段ボールの箱にパソコン本体を梱包。2階から1階に重たいパソコン本体を持って降りて父親に頼んで、車を使って市内にあるパソコンショップに行って、本体の修理を頼んだ。
約2週間後に無事に修理が終わり家に届いた。パソコンの初期化不良に悩ませる事が無くなると再び本格的にパソコンのゲームを心置きなく楽しめる様になった。
 
その後この体験は貴重ではあったが、パソコンの初期化不良は30年以上経った今でも私にとって恐怖の代名詞となった。
 
再開のキャラクターメイキング
 
パソコンの修理が無事に終わり再び『ロードス島戦記Ⅱ・五色の魔竜』を遊んだ。今度は初期化不良に全く悩まされる事は無く思いっきり遊べる事が出来る事を喜び、また最初からキャラクターメイキングを始めた。
 
私の編成
人間の男性、職業はナイト
ドワーフの男性、職業はウォリアー
人間の女性、職業はプリースト
エルフの女性、職業はシャーマン
人間の男性、職業はスカウト
ハーフエルフの男性、職業はソーサラー
私が選んだプリーストの宗派は『大地母神マーファ』で、このキャラが使える神聖魔法は『ガイデッドテレポテーション』で、いかなる状況でも寺院に瞬間移動する事が出来、『レベルレストレーション』は『アンデッドモンスター』の特殊攻撃のエナジードレインにより下げられたレベルを回復するので、大きなメリットを感じた。
 
『ロードス島戦記Ⅱ・五色の魔竜』を再びプレイする
 
ゲームはスムーズに進み、ゲーム途中の所で『青竜島』に住む『水竜エイブラ』が守る『魂の水晶球』と『グリフ族の宝冠』を上手く取りに行く事が出来ず、失敗してしまい『火竜山』の3D迷宮を探索するのが億劫で、『魔竜シューティングスター』と戦うのが面倒で嫌という安直な理由の為に、『魔竜シューティングスター』が『アシュラム』によって倒され『支配の王錫』が奪われてしまった。
『アラニア』に向かう途中、『風と炎の砂漠』を進んでいると、砂漠で倒れている『炎の部族』の族長、『ナルディア』を助け彼女の依頼でピラミッドの様な建物である『炎の神殿』に向かい『アズモ』を倒し『アラニア』に着き『ノービスの街』で『パーン』と『ディードリット』を仲間にして『白竜山脈』に住む『白竜ブラムド』に会いに行き、そこで『アシュラム』と『パーン』、『ディードリット』が争っている間に『白竜ブラムド』と話し合って、私が持っているマジックアイテムを交換して『白竜ブラムド』から『真実の鏡』を入手して平和的に解決。
その後モスに着き『金鱗の竜王マイセン』の所では戦闘は無く『生命の杖』は『ヴァリス』の『ファリス神殿』にある事を教えてもらい私が率いるパーティーは次の目的地である『ヴァリス』に向かった。
 
激闘3時間、精も根も時間も使い果て…。 
 
ある土曜日の午後から『ロードス島戦記Ⅱ・五色の魔竜』をプレイ。この日は調子良くゲームを進め『ヴァリス』に着きここのシナリオである『邪悪の胎動』で、『ファリス神殿』の中に納められている『生命の杖』を本作の敵役である『マーモ』の襲撃者達から守り切らねばならず、途中でうっかりセーブをする事を忘れパーティーはNPCを除いて戦闘中に全滅してゲームオーバーになってしまい、この日のプレイ時間は3時間以上続き私は精魂使い疲れ果ててしまった。
私は同級生の親友が話していた海外のゲームメーカー『アタリ』が発売したアクションゲームの『ガントレット』をプレイしたゲーマー達が128面に何があるのか調べる為に大量のお金を使って挑戦してゲームの最終面である127面をクリアして128面に進んだら最初の1面に戻っていた事にゲームの挑戦意欲が燃え尽きたゲーマー達の無常を覚えた顛末を思いながら、私は『ガントレット128面、精も根もお金も尽き果てて。』
一人パソコン画面で呟きながらその日のゲームを終了した。
 
カノン開放、暗黒の島マーモに渡る
 
後日『ロードス島戦記Ⅱ・五色の魔竜』を再挑戦して今度は適当な所でゲームをセーブしながら再び『ファリス神殿』の防衛ミッションに再び挑み今度は襲撃者達の撃退に成功し、次の目的地である『マーモ帝国』が支配している『カノン』の奪回に挑んだ。
私は遊撃隊を選び連合軍と『マーモ帝国』の両軍が激しく争っている中、城壁の南にある抜け穴から『シャイニング・ヒル城』に潜入して、迷宮を迷いながらも何とか『アシュラム』を倒して最後の目的地である暗黒の島、『マーモ』に渡り『ダークタウン城』に向かい城に入る前に『衛兵』と『ダークエルフ』達を倒し城の迷宮内で中ボスに当たる『幻水竜』、『幻火竜』、『幻氷竜』を倒しながら進み最後の部屋で『バグナード』と戦い、彼を倒した後も連続で本作のラスボスである『邪神カーディス』と戦う事になりラスボスを倒しエンディングを見ながらいくつかの失敗もまた感慨深く、特に私にとっては何年も待ち続けて憧れていたゲームを遊べた事は記憶に残る良い思い出となった。
 
『ロードス島戦記Ⅱ・五色の魔竜』はゲームが発売された当初、リプレイ版では未完の形で終了しており、小説版の方はまだ完結しておらず、当時発売されていた『OVA』版『ロードス島戦記』を元にオリジナル要素を取り入れた作品で、この設定とアイディアは後に『PCエンジン版、ロードス島戦記Ⅱ』にも採用された。
今作ではNPCの枠が2人増え最大8人のパーティーで編成して物語を進めて行き、ゲームの設定の方は前作『ロードス島戦記、灰色の魔女』から10年後の世界になっており戦闘は前作に続いて『タクティカルコンバット』を採用しており、上から見下ろしてキャラクターを動かすシュミレーションゲームとなっていて、もし戦闘が煩わしい場合はターボバトルを使って簡単に戦闘が解決出来るが獲得できる経験値が少ない。
フィールドの移動中にキャンプを張って休息を取ってMPを回復してステータス画面を確認して仲間同士でアイテムを受け渡し、戦闘でダメージを負ったキャラクターはプリーストによる回復魔法で仲間のヒットポイントや状態異常を回復させ、同様の事は3Dダンジョン内でも出来、町や村に入ると1枚絵のグラフィックで表示されそれぞれの場所にカーソルを動かし自分が行きたい場所を選択し移動する。
タクティカルコンバットではキャラの移動には防具による移動制限によるペナルティーがあり、『プレートメイルアーマー』、『スーツアーマー』、『シャドウ・ウィルダー』等の重たい防具を装備すると防御力は高くなる半面、移動に大きな制限が掛かってしまうが、『ブーツofロングレッグ』を装備して移動力をある程度補う事で解決出来、他には『ウォーホース』を購入し『ナイト』に装備させ移動力を大幅に上げてチャージ攻撃を行って一撃離脱攻撃も有効な手段になる。
一部の強力な攻撃魔法には攻撃範囲があり、敵の動きを読み間違えて敵が動いてしまい攻撃魔法の範囲外に敵が移動して魔法の無駄使いに終わり、『ナイト』や『ウォリアー』等の前衛職のキャラクターがうっかり攻撃魔法の攻撃範囲内に入ってしまい不用意な大ダメージを受けると『プリースト』の回復魔法が間に合わず一気に戦況が不利になる事もある。
後衛のキャラクター達がまとまっていると敵の攻撃魔法の餌食になってしまい特にL(ライフ)P(ポイント)が低い『ソーサラー』、『ウィザード』、『スカウト』、『シャーマン』が先に倒れてしまうと戦闘継続が不可能になってしまうので各々のキャラクター達の位置取りが重要になってくる。
キャラクターメイキングも名前を入力して男女の性別と種族を決めてランダムで決められたボーナスポイントを元に能力値を入れた後に職業を選んだ後に『スレイン』がキャラクターの愛称をランダムでつける為、中々自分の気に入った愛称が中々決まらず鬱陶(うっとう)しい部分がありこの部分の所は自分で決める様にすれば良いのではと考えた事があり、ゲームの箱の中にある葉書に書いてメーカーに送った事がある。
ゲーム内に登場する『冒険者ギルド』が、ギルドを通して仕事の斡旋や頼まれた依頼を成功させて報酬を貰い受けるゲームシステムは、その後のゲームやファンタジー作品に与えた影響は大きく後の作品には大抵の場合『冒険者ギルド』が存在して、そこではキャラクターの登録、情報の交換、報酬の受け渡し、ギルドに所属する仲間の紹介と常駐、仕事の依頼や斡旋、キャラクター達の詰所兼宿泊等も用意されていてその後のゲームや漫画、ファンタジー小説作品には必要不可欠な存在となっている。 
作品としてはフィールドの移動部分は『ドラゴンクエスト』の見下ろし型2Dマップ形式、地下迷宮は『ウィザードリィ』の3Dダンジョン構造になっていているが、キャンプを張っている時にある呪文を唱えると簡易的であるが2D表示されていて自分の位置が何とかわかるぐらいである。 
戦闘部分は『タクティカルコンバット』を採用しており、ゲームの進行途中にシュミレーションゲームの様な部分がありゲームを遊ぶには少し敷居が高く、キャラクターのレベルアップも普通にモンスターを倒してレベルを上げるよりも、ゲーム中に依頼を受けて依頼を達成して大量の経験値を貰ってレベルを上げる方式を取っており、通常のRPGというよりTRPGの形式を取っていて、パーティーの一人でも欠けてしまうとそのキャラクターはボーナス経験値を貰えずその後のレベル上げに苦労する事になってしまう。  
パーティーの編成も自分でキャラクターメイキングしてゲームを進めるか、パソコンゲーム雑誌『コンプティーク』で連載されていたリプレイ版のパーティーを編成するかでゲームの内容が一部変わっていて、『コンプティーク』で連載されていたリプレイ版のパーティーを編成してゲームを進めるとゲーム中の一部のイベントにはファンがニヤリとさせられるイベント等遊び心もありゲームのエンディングも『物見の水晶球』で見ていた『ウォート』がプレイヤーの行動や選択の仕方でエンディングメッセージの内容が多少違っている。
一度ゲームをクリアしても種族や職業を変えつつ何度も遊べる事も出来、本作に登場する個性的なキャラクターも『パーン』、『ディードリット』、『傭兵王カシュー』、お馴染みの顔ぶれに『ナルディア』と『オルソン』はNPCとして登場して小説版とは違った活躍を見せ、本作の悪役である『アシュラム』や『バグナード』等の登場人物達はファンにとっては馴染み深いものであり親近感を覚えた事でしょう。
『ロードス島戦記Ⅱ・五色の魔竜』は後に『X68000』版、『PC‐9821』版、『FMタウンズ』版が発売され、『PCエンジンSUPER CD-ROM2』版が1994年12月16日に発売。後にリメイク版が『ウィンドウズ95』で発売。
2004年4月、『KADOKAWA』から15本のPC‐98用のゲームソフトをウィンドウズで遊べるようエミュに組み入れてCD‐ROMにて発売された『PC‐9801ゲームリバイバルコレクション』の15本のゲームソフトの中に『ロードス島戦記Ⅱ・五色の魔竜』が収録。
2022年に『ロードス島戦記クロニクル』が発売され『PC‐9801』版と『X68000』版の『ロードス島戦記Ⅱ・五色の魔竜』が収録。
2024年にレトロゲーム配信サービス『プロジェクトEGG』で8月13日に『ロードス島戦記Ⅱ・五色の魔竜』の『PC9801』版が配信されRPG好きのパソコンゲーマーだけでは無く『ロードス島戦記』のファンから長く愛されている。
 

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