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デザイナーズノート 『す~ぱ~ミブリッツ』


はじめに


ハレルヤロックボーイさん主催のゲムマオンライン打ち上げにて、「デザイナーズノートをAIからインタビュー形式で書いてみるといいかも」という話がありました。

これは、実際にChatGPTと対談しながらデザインの意図などを記載していく記事です。


Q:
まず最初に、今回のゲーム『す〜ぱ〜ミブリッツ』について簡単にご紹介いただけますか?

イトオ:
このゲームは、ジェスチャークイズとカンニングをテーマにしたゲームです。いかさまだらけのジェスチャークイズをする天才ペアチームと、その様子を観察してどれがイカサマかを当てるミヤブリチームに分かれて戦います。
ミブリッツは、身振り手振りのミブリと、Blitz(電撃/急襲の意味、主に海外のゲームの簡易的で短いルールBlitz Modeと名付けられることがよくある。)を組み合わせた、『かばん語』です。
す~ぱ~の部分は、「中古レトロゲーム感」から付けました。引用した画像は「カセットテープ」ですが、イメージはこの並びでFC版の箱がそのまま入ってるようなイメージです。

引用:“カセットテープ版”のレトロゲーム音楽集がBEEPに入荷、ドラゴンクエストや沙羅曼蛇など

Q:
このゲームの着想はどのようにして生まれましたか?

イトオ:
『インサイダーゲーム』について「何が面白さに繋がっていたのか?」と分析し、「知っているフリ」よりも「知らないフリ」のほうが簡単で、誰でもやりやすいという点が一つの魅力だと気づきました。
また、『インサイダーゲーム』では「誰がインサイダーなのか?」(WHO)がミステリー(=ゲームで解き明かさねばならない謎)でしたが、本作では「インサイダーは何を知っているのか?」(WHAT)がミステリーになるのではないか?というのが最初のアイディアです。
余談ですが、いつかはWHENをミステリーにしたゲームを作ってみたいですね。

Q:
その構造を、どのようにしてゲームのルールに落とし込んでいったのでしょうか?

イトオ:
インサイダーに相当するのは、このゲームでは【回答者】の役割です。そのプレイヤーはお題4枚のうち3枚をカンニングした状態でジェスチャークイズに参加します。そして、衆目の中、カンニングしているのが何であるかを隠さなければならないというジェスチャークイズゲームを行います。それは高いプレッシャーがあるのですが、具体的には「自分1人だけ」「周りから観察されている」「不正解は2回まで」「制限時間は90秒」「緊張感のピークである序盤から難易度の高い問題に挑戦する」「カンニングしていない問題を正解できなければ即負け」といったルールが該当します。
プレッシャーがあるからこそ、成功したときの達成感が強くなると考えています。

対する【ミヤブリチーム】はプレッシャーを発生させる装置として利用させてもらうとともに、気楽に楽しんでもらう事を目標にしています。具体的には、ジェスチャークイズの様子を観察し、「カンニングの問題を見破る」※ことが求められます。このバージョンでは問題の構成比を「演技:本気=3:1」にすることで、「バレバレの演技」を見つけやすくしてミヤブリチームは笑いやすい状況になっていると思います。
また、議論フェーズが存在しているのもミヤブリチームの特徴で、ボードゲームのトップ3くらいの楽しいポイントは『感想戦』であるとも考えています。ゲームの途中でも感想戦のような、「どれがカンニングなのか?」というトークを是非楽しんでもらいたいとも思っています。

(※4問中3問のカンニングを完全に見破ることができるのであれば、カンニングしていないものがどれであるかを必然的に見破れていることになります。)

【回答者】の相方である【出題者】にもジレンマがあります。出題者は「ジェスチャークイズのジェスチャー部分」だけでなく、「なにをカンニングにするかの選択」があります。
例となる画像が下記です。山札から4枚引いて「運転免許証」「シャボン玉」「ステーキ」「ネクタイ」の4問から、3問カンニングするものを選びます。
ここで問題になるのが「何をカンニングしない問題として残すか?」です。レベルが低くて絶対に分かるものを残したいが、ミヤブリチームにとってもわかりやすい状況になってしまう。その一方で、レベルが高いものを残すと当然難易度があがるため自分に負担がかかるし、回答者が正解できなければ負けてしまうというジレンマを生じさせています。

あなたならどれを残す?

(追記)このレベル制を追加したのは、出題者のゲーム性だけでは無く、ミヤブリチームから見ても、考えるきっかけ、「手がかりになりやすくなっている」と考えています。
人読みもボードゲームの大事な要素だと思うので、「あいつはいきなりレベル高いものを選ぶんじゃないか?」と疑心暗鬼になるのも面白いと思います。


また、ゲームは全体的に短くまとめるようにしました。製作者としてはその場にいる全員が出題者と回答者のどちらもやってもらえるように、何回も遊んでもらいたい気持ちが強いです。セットアップ込みで5分以内に完結するようにしました。

Q:
「ジェスチャークイズ」に「カンニング要素」を加えることで、どのような面白さが生まれたと感じていますか?

イトオ:
ジェスチャークイズにたどり着く前の開発初期には、「ワードゲーム」か「絵描きクイズ」を考えていました。今のバージョンのミブリッツに対しても、そういった差し替えは容易に可能です。

しかし、最終的にジェスチャーを選んだ理由は、それが最も馬鹿馬鹿しくて笑えるからです。たとえば「回転寿司のジェスチャーをしてください」と言われれば、誰だって変な動きをしますし、そんな動きから正解が導き出されること自体がありえないように思えます。でも、このゲームではそれをカンニングして当ててしまうことを強要している。その珍妙さから来る笑いが、このゲームの大きなコアとなる体験だと感じました。前述のどちらも、同じレベルの笑いにはなりにくいと思っています。

Q:
ゲームバランスについてお聞きします。天才チームとミヤブリチーム、それぞれに勝ち筋がありますが、片方が有利になりすぎないようにどのような工夫をしましたか?
また、テストプレイ中にバランス面で悩んだことや、調整のポイントがあれば教えてください。

イトオ:
むしろ明確に有利な側があり、意図的なものです。一定水準を超えたプレイヤー同士であれば、基本的に天才チームの方が勝ちやすい設計にしています。それは「正体隠匿ゲームでは、少数側が強くあるべき」という考えによるものです。そちらのほうが「少数側をやってみたい!」という欲求を高められますし、このゲームの主役は少数側だと考えているからです。

お題の選別には悩みました。このゲームは1回目のプレイが本当に本当に大事だと思っていて、お題による事故(※:盛り上がらないパターンのこと)が起きないように気を使ったつもりです。キーワードのレベル付けは、ジェスチャーにしたときにストーリーが必要だったりジェスチャー自体が奇妙になるもの、言葉としてちょっとマイナーなものを高レベルに、逆にモノとして表現しやすかったり、より日常生活で見るものを低レベルに設定しています。
ただ、ジェスチャーという手段自体に限界があり、どうしても同じレベル内での難易度差が生まれます。実際、発売後には「難しいレベル4と簡単なレベル4があった」といったご感想もいただきました。
さらに、自分の認識に詰めが甘かったため、「同じカードでもレベル1よりレベル2のほうが簡単だったりするものがある」というご意見もいただいております。この点については反省し、次のバージョンにつなげたいと考えています。

Q:
このゲームを通じて、プレイヤーにどのような体験や感情を味わってほしいと考えていますか?

イトオ:
ペアチームには、スリルと勝利の喜びを感じてもらいたいと思っています。一方で、ミヤブリチームには、気楽に笑いながら楽しんでほしいです。

ペアチームの感覚としては、FPSの『Valorant』における「クラッチ」に近い体験を目指しています。試合中、自分1人だけとか自分と味方1人だけのような状態で、敵チーム3人を相手と戦わなければならない場面があります。試合状況によるのですが、特に負けられない最後の1本だったりすると強烈なプレッシャーが生じます。そんなギリギリの中で勝利すると、「味方と感覚が共有される」ような瞬間があります。ネットなのにハイタッチしたくなるような一体感と興奮です。
『す〜ぱ〜ミブリッツ』でも、ペアチームで「上手くやれたね、ナイス!」と実感できる瞬間が生まれて、そういった感覚を味わってもらえたらと思っています。

VALORANTやってないとわからないかもしれませんが、この記事を書くに当たって見つけてきた参考動画です。VALORANTもミブリッツもどちらもやってる人がいたら是非僕とお話してください。「全然違うじゃん!」でも構いません。
https://www.youtube.com/shorts/OH5B0LHtegU

Q:
『す〜ぱ〜ミブリッツ』をこれから遊ぶ人、あるいは気になっている人に向けて、伝えておきたいことがあれば教えてください。

イトオ:
インサイダーゲームの系譜にあるような良いゲームができたな、と思います。ジェスチャークイズを観察するゲームというとめちゃくちゃ変なゲームですが、面白いゲームであるので、ぜひ手に取っていただきたいです。よろしくお願いします。

Booth: こちら


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