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【2/2】香りをイメージできて変化も分かる!魔法の言葉「ノート」とは?

2つに分かれた記事の2つ目です。

前回の記事に引き続き、今回も香りの「ノート」のお話です。

ご紹介するのは、「香料の揮発速度」を表現するノートについて。

ずばり、トップノート・ミドルノート・ベースノートの3つです。

では、詳しく見ていきましょう!


待て待て、ノートってなんだよ!となった方は、先に前回の記事を読んでみてくださいねー!



香料の揮発速度を表現するノート

今回は、先ほど挙げた3つのノートを理解するために、揮発と嗅覚の関係について知っておく必要があるので、先に解説しておきます。

普段、皆さまが手に取る香りアイテムには、通常は数種類から数十種類もの香り成分が含まれているのをご存知でしょうか。

この香り成分たちは時間とともに揮発し、小さな粒子となって空気中に浮遊します。

私たちは、その粒子が鼻に届くことで初めて香りを認識することができる、というのがおおまかな嗅覚のメカニズムです。

つまり、揮発と嗅覚はセットで考える必要があると言えるわけです。

ただ、世の中の香り成分たちはひとつひとつ揮発速度が異なります。

また、同じ香りアイテム内には、揮発速度の異なる香り成分がいくつも配合されていることがほとんどです。


さて、ここまで読むと、勘の鋭い方はハッとなったかと思います。

そうです。

一つの香水や芳香剤でも、揮発速度の異なる香り成分が複数含まれていれば、時間とともに少しずつ香りが変化してしまうのです。

すると、店頭サンプルで「いいな!」と感じた香りが、購入後に「なんか違う…」というギャップに繋がってしまうわけですね。

そこで、そんな悲しき事態を避けるために登場するのが、今回ご紹介するトップノート・ミドルノート・ベースノート。

これらはまさに、ひとつの香りアイテムの移り変わりを捉えることができるように、と生まれた言葉です。

この言葉を知っていると、直接嗅ぐという行為をしなくても香りがどのように変化するのか、おおまかなイメージが掴めるようになります。

具体的にはどのように表現するのか。

香りの世界では、各香料を揮発速度が早い順にトップノート・ミドルノート・ベースノートと分類します。

それぞれのノートの特徴と、香水で使用される際の持続時間も例に挙げてまとめると、以下のような分類になります。


トップノート

香水をつけてから、5分~15分程度で揮発する香料をトップノートと呼びます。

香りの第一印象を決める部分であり、柑橘系やハーブのように爽やかな香りが多いのが特徴です。

お店で香水を嗅ぐ時は、基本的にこの部分が強く出ていることが多いです。


ミドルノート

香水をつけてから、30分~3,4時間程度持続する香料をミドルノートと呼びます。

香りの中で一番長く香るため、香りの核という意味でハートノートとも呼ばれます。

お花の香りなど華やかな印象のものが多く、実際に香水を身に着けた際はこの部分が最も長く香ります。


ベースノート

香水をつけてから3,4時間~半日程度でじんわりと染み出してくる香料をベースノートと呼びます。

最後の香りであるためラストノートと呼ぶことも多く、甘い香りやくすんだ樹脂の香りなど、他のノートよりもバリエーションがあるのが特徴です。

時間が経過したあとの、いわゆる残り香(ドライアウト)はこの部分です。

また、芳香剤などの店頭サンプルは時間が経過していて、この部分が強く出ていることが多いように感じます。


それぞれの時間の流れと香り方をグラフにすると、下図のようなイメージです。

それぞれのノートが重なりながら、香りが少しずつ変化していくのが分かります。

そして、この揮発速度を表すノートは、香水だけでなく芳香剤や柔軟剤、入浴剤など、香料が複数入っている製品には必ず存在しています。

ですので、先ほども書きましたがこのノートを知っていると、今は感じられない香りをイメージすることができるようになってきます。

具体的には、入っている香り成分とその揮発速度を確認することで、慣れてくるとどの香りがどんなタイミングで香るのかが分かる、といった活用方法です。

例えば、店頭で香水を試すと柑橘系の香りがしたとします。

その際、んー柑橘系は別にそこまで好きじゃないなぁ、と感じれば購入しませんよね。

ですが、その香水はミドルノートにあなたの大好きなラベンダーを使用している、という説明があったとします。

柑橘系はトップノートの代表格とされる香りですので、ノートについて知識があれば、柑橘系が少しずつ落ち着き、数時間後にはラベンダーの香りがふんわりと漂ってくる香水だと想像できるようになるのです。

すると、今まではその瞬間、すなわち点でしか見れなかった香りを、線や面、もう少し慣れてくると全体のストーリーとして捉えることができるようになってきます。

そうなると、今香っている柑橘系とラベンダーの相性についても興味が湧き、なんとも思わなかった柑橘系にも魅力を感じるようになってきたりします。

ここまで来れば、香り好きの仲間入りと言えるのではないでしょうか。

少し大袈裟な表現かもしれませんが、トップ・ミドル・ベースノートという認識があるだけで、香りを多面的に吟味することが可能になります。

※どの香料がトップノート・ミドルノート・ベースノートに分類されるかについては、話が長くなってしまうのでまた別の記事でご紹介しますね!


まとめ

はい!

今回はノートの2つ目、「香料の揮発速度」を表現するノートについて解説しました!

香りを愉しむためには必要不可欠な、揮発速度の指標となるこの2つ目のノート。

慣れてくると、今は感じることのできない香りをイメージできるようになってきます。

まずは、自分の好きな香料がどのノートに分類されることが多いのか、確認するところから始めてみましょう!

また、香りは少しずつ変化するものであるということを知っておけば、より様々な香りの楽しみ方ができるようになります。

香り選びでは嗅ぐだけでなく、パッケージの裏側にも目を通してみるのがおすすめだと言えますね。

さて、前回から合わせて2つの記事に分けて、香りのノートについて詳しく解説してきました!いかがだったでしょうか。

香りは系統や揮発速度による違いを、その日の気分や環境に合わせて楽しむことができるのが醍醐味です。

ノートについての知識を蓄えていくと、今まで感じられなかった香りの側面に気付くことができ、もっと香りに興味が出てくるはず。

長い記事になってしまいましたが、ぜひ香りの基礎知識として覚えておいていただき、少しでも皆さまの香り選びが愉しい時間になれば幸いです。

― この記事を書いた人 ―
ETALEの調香師(アロマテラピー検定1級 / 一級建築士)。
伝統技術を用いたフレグランスブランドで、江戸硝子×天然香料のディフューザーを販売中。


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