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猫のために4DKSの中古住宅を買ったら、色々余った

猫と暮らしたかった。

そのために4DKSの中古住宅を買った。

一人暮らしには十分すぎる広さである。

いや、広すぎる。

住み始めてしばらく経つが、今でも部屋は余っている。

一部屋は猫トイレ専用だ。

人間は使わない。

たぶん家の中で一番利用頻度が高い部屋である。

もう一部屋は普段ほとんど使わない。

友人が泊まりに来た時や、麻雀やボードゲームをする時だけ活躍する。

年間稼働率はかなり低い。

それなのにエアコンを新しく付けた。

友人が快適に過ごせた方がいいと思ったからだ。

冷静に考えると、その部屋の年間利用時間よりエアコン工事の方が長かった気がする。

押し入れにはダブルサイズの布団が4組入っている。

来客用だ。

なぜダブルサイズなのかというと、セールでシングルサイズより安かったからである。

深く考えずに買った。

結果として押し入れの大半を占領している。

納戸もある。

しかし収納のための部屋というより、椅子置き場になっている。

麻雀用に買ったキャスター付きの椅子が5脚入っているからだ。

麻雀は4人でやるものなので、本来なら4脚で足りる。

なぜ5脚あるのかというと、ジモティーで購入した時に1脚おまけしてくれたからである。

車に積めたので貰ってしまった。

その結果、納戸に入る時は椅子をかき分けなければならない。

収納するための部屋なのか、椅子を保管するための部屋なのか、自分でもよく分からない。

家の裏には20坪ほどの庭もある。

購入前は色々考えていた。

バーベキュー。

家庭菜園。

休日に庭でのんびり過ごす生活。

そんなものに少し憧れていた。

住み始めて気付いた。

お隣さんがいる。

当たり前である。

もちろん悪いことではない。

ただ、自分は庭で肉を焼けるほど図太くなかった。

煙は大丈夫だろうか。

匂いは気にならないだろうか。

そんなことを考えてしまう。

その結果、庭の主な用途は草刈りになった。

ドッグランにちょうど良さそうな広さだが、犬は飼っていない。

しかも、その庭は家の中から見えない。

庭側に窓が一つもないからだ。

なぜこの家を建てた人はそんな設計にしたのだろう。

庭の様子を確認するには外へ出る必要がある。

我が家の庭は、たぶん近所の人の方がよく見ている。

実際、お隣さんはたまに草むしりまでしてくれている。

なぜそういう話になったのか覚えていない。

最初は何かお礼をしようと思った。

でも「そんなの気にしなくていいですよ」と言われた。

その言葉を都合よく解釈して今に至る。

時々ふと思う。

あの家では、

「隣の人、本当に何も持ってこないね」

と話題になっていないだろうか。

少しだけ心配である。

こうして振り返ると、

猫トイレ専用部屋。

年に数回しか使わない客間。

ダブル布団4組。

椅子をかき分けて入る納戸。

草刈りのために存在する庭。

そして、お隣さんへの申し訳なさ。

なんだか無駄ばかりの家に見える。

それでも不思議と後悔はしていない。

猫は満足そうに歩き回っているし、友人が来れば泊まっていける。

たまに麻雀やボードゲームもできる。

使われていない空間は多い。

だけど、その余白ごと気に入っている。

書いていて気付いた。

年に数回しか使わない部屋にエアコンを付ける行動は、小学生の頃にいた「遊んでほしいからお菓子を奢る子」とあまり変わらない。

違うのは、お菓子がエアコンになったことくらいだ。

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