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その土地に憧れたときから旅がはじまっていた

「行ってみたい場所」それは近所のカフェから、海の向こうのまだ見ぬ国まで。地図を眺めながら、いったいどのように時間をうまく使えばすべて制覇できるんだろうと、無茶な夢を想像してみる。叶わないかもしれない願望に胸を膨らませる瞬間がすでに楽しい。

このnoteにも「今年はひとり旅もしてみたい」と書いているけれど、先に予定を設定しない限りは日常に追われて時間が進んでいくだけ。
それでも不思議なことに「行きたい場所」をノートに書いて強く思い描いていると、だいたいの願いはゆっくりだが現実に近づいてくる。
旅のわくわくは、現地に立った瞬間だけじゃない。憧れをあたためている時間そのものがもう旅なんじゃないかなと思う。


私の中の「特別」は宮崎・熊本の旅

3年前の日記をもとに回想してみた。
次男の大学受験が終わり、お疲れさま旅行を計画した。
息子たちは部活や友達との予定で忙しくなり、家族全員で出かける機会は少なくなっていた。
「これが家族でゆっくり旅行できる最後のチャンスかもしれないよ」しんみりと話しながら実現した旅の行き先は、
ずっと写真で眺めては行きたい気持ちが募っていた 高千穂峡。
決めただけで、出発前から癒されている自分がいるのだから不思議だ。


一日目(3/8)

愛知県の小牧空港から阿蘇くまもと空港へ。

セントレア空港よりもだいぶコンパクト

飛行機が滑走路を離れた瞬間「日常よ さようなら~!」と心の中で叫んだ。
空港に到着後、レンタカーを借りて高千穂峡へ。
360度、大自然に囲まれた景色と広い空。
牧場の牛がのんびりと草を噛んでいる。

車窓から 遠くに連なる山々。窓を開けると草と土の匂いが入り込む
高千穂峡に到着
上から見える宝石のような緑
なぜこんな色が出せるのだろう
太陽の光が水面に反射してキラキラと光る
写真で見ていた景色だー!
早く下りたい!


高千穂峡周辺を散策し、チキン南蛮定食でお腹を満たし、いよいよボートへ。
ハイシーズンではなかったおかげで予約なしで乗ることができた。
落差17mの滝を見上げると水しぶきが細かい霧になって、水が跳ねる。

「おーー!」真名井の滝の下まで近づくと
水しぶきが頬に触れてひんやり
ペアは夫と長男、私と次男。
いざ漕いでみると狭い場所ですれ違うたびに
私は操縦に四苦八苦
(役に立たないので、オールを片手にカメラ係に徹した)

阿蘇山の火山活動によって噴出した火砕流が急激に冷却されて、この断崖ができたそう


高千穂峡のあとは、天岩戸神社、そして天安河原神社へ。パワースポット巡り。

洞窟の中の積み上げられた無数の大小さまざまな石は、人の祈りが形になった景色。薄暗い空間に差し込む光が静かで神秘的だ。

マンゴー&ミルクソフトで休憩


馬ケ背まで(1時間半)ークルスの海展望台まで(5分)ー宮崎市内まで(1時間半)

かなりの移動時間
宮崎は広い


夜はキャンプ飯風レストランで炭火料理。
燻製の前菜、たたきの旨味、野菜の甘さ、おにぎりの〆もとても美味しかった。


宿泊はフェニックスシーガイアリゾートへ。


2日目(3/9)

鵜戸神社 
洞窟のような中に鳥居が


次はサンメッセ日南(モアイ像)へ。
イースター島をイメージした広場で世界で唯一許可がおりた「完全復刻モアイ像」がどっしりと そびえ立つ。


海をバックにしたモアイ像を見ながら
ブランコを本気で漕ぐ
大人になってもはしゃげるんだ
気持ちいい~


雲行きが怪しくなり、急な雨。早めにホテルに戻った。
ダーツ場があったので、ダーツで勝負をした。
みんなの意外な才能が発覚して盛り上がる。その後、本の置いてあるカフェのソファーでゆっくり過ごした。
雨で予定変更だったけれど、想定外の時間こそ あとから色濃く思い出されるものだ。

明るく開放感のある館内


夜はホテル近くのチキン南蛮の名店へ 

衣、タルタル、付け合わせは完璧なバランス
あまりに美味しくて
それ以来、家では作っていない…


ホテルの敷地内には焚き火スペース、写真を撮りたくなるスポットがたくさんあって散策だけでも楽しめた。


ホテル内のお風呂へ向かう通路の途中で…
行きも帰りも猫さんに歓迎された♡


マンゴーサイダーで乾杯



3日目(3/10)

朝、カーテンを開けると水平線がうっすらと橙色に染まり始めていた。
部屋から日の出を眺めた。

太陽がほんとうにゆっくりと、
昇っていくだけの光景を見る。
なんと贅沢な時間だろう。
太陽の動きが目に見える速さで進む。みるみるうちに陽がのぼってしまい、時間の儚さを感じた瞬間だった。こうして1日があっという間に過ぎていくのか、って。あー、旅も最終日。

青島へ到着 空が真っ青
この目で見てみたかった黄色いポスト
橋を歩いて渡って青島神社へ向かう
鬼の洗濯板
固さの違う岩の層が重なって
長い年月をかけて波で浸食して現れた岩


この辺りで次男がスマホを置き忘れて、探しに走る、走る、走る。
それすら今では愛おしいエピソードだ。

熊本城を見学


熊本ラーメンを食べた後、長男はどうしても馬刺しが食べたいとダメ元で探し回り、馬刺しのお寿司にありつくことができた。あの時の満面の笑みが忘れられない。その根気強さをぜひ他の所で発揮してもらいたいものだ。


思い出が心の土台となって


帰宅して数年たっても、記憶は色あせない。
ふんわりした憧れから始まり、現地での高揚、帰ってきた今も続く余韻。
旅は消費ではなく蓄積なんだと思う。こんな時間を積み重ねていきたいと思った。
これまでのたくさんの思い出が心の土台になっているから、私は軽やかに進んでいけるはず。

そういえば、弟家族が大分・別府に移住してもう1年以上。
弟は自然豊かなところが大好きで、家族で移住してからは海と山と温泉が身近にある環境が最高にいい!そう。
「どんな景色なんだろう?」想像するだけでまた新しい憧れが生まれた。

憧れた瞬間から旅はもう始まっている。
少し先にはなりそうだけど次は別府温泉へ。その日までワクワクを胸の奥にしまいながら、今日と向き合って生きていこう。









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