園芸店売り場メモ#1│陶器鉢の検品ルポ
園芸店の店先には
色とりどりの陶器鉢が並んでますが
入荷してすぐ店頭に
並ぶわけではありません
植物の家で名脇役である彼らが
お客様の手に渡るまでには
実はちょっとした「儀式」のような
工程があります
少し大げさ言い方ですが😏
今回は、園芸店の裏側で行われている
「陶器鉢の検品作業」について
お届けします
どこからか届いた「巨大な塊」
商品が入荷の日
トラックからフォークリフトで
運び出されるのは
大きなパレット3枚分の塊
1枚のパレットには
私の背丈より
少し低いくらい(1メートル以上!)の
高さまで鉢が積み上げられています
その姿は、輸送中に崩れないよう
全体がラップでぐるぐると
固められて1つの塊に!
慎重にラップをほどき
一つひとつ店内に
運び入れるところから
作業は始まります
異国の緩衝材
鉢と鉢がぶつかり合わないよう
間には緩衝材として段ボールが挟み込まれています。
その段ボールを一枚ずつ剥がしていくと、ふと目に留まるのは
見慣れない異国の文字
「これは何て書いてあるんだろう?」
読めない言語の文字列を眺めているとこの鉢たちがはるばるアジア?の
どこかから、長い時間をかけて海を渡り、いま私の手元に届いたのかな
という事実に気づかされました
職人のように「音」を聞く
ここからがいよいよ本番!
検品作業の開始です
私がチェックするポイントは
大きく分けて2つあります
1. 全方位のビジュアルチェック
まずは鉢の縁から底まで、全方向からなめるように確認します
☑配送中に欠けた箇所はないか?
☑目立つヒビは?
☑取れない汚れはないか?
という観点で商品として陳列するに相応しいか見ていきます
2. 「音」で探る、見えないダメージ
そして実は
見た目だけでは分からないのが
「隠れたヒビ」です
肉眼では完璧に見えても
実はダメージがある場合があります
それを見極めるために
鉢を指で軽く「はじいて」ました
はじくことで鉢特有の音が響くのです
こーん!
と響く音なら大丈夫
ガチャ!
と鈍い音なら欠けてる
といった具合に判断してました
この「音の聞き分け」って
静かな店内だと音が目立ちます
こっそり三三七拍子のリズムを
刻んだりしてしまったのは内緒です
ここまでで検品作業は一段落です!
無事に検品をクリアした鉢には
ひとつずつ丁寧に価格ラベルを
貼っていき作業終了!
こうしてようやく
商品としての準備が整います
検品済みの鉢たちは
一旦在庫置き場へと運ばれ
店頭の鉢が売れ
スペースが空いたときに
売り場へとデビューするのです
おわりに
店にそのまま出せれば楽ですが
割れ物を扱う園芸店の仕事は
どうしても手間がかかります
重いパレットと格闘し
一枚一枚段ボールを剥がし
鉢の音に耳を澄ませる……
そんな手間がかかりますが
異国から届いた段ボールの文字や
検品をパスした時の「こーん!」
という心地よい音を
知っているからこそ
店頭に並ぶ鉢ひとつひとつに
愛着が湧いてしまうのです
もし園芸店で鉢を見かけたら
「この子もはじかれたのかな」と
少しだけ思い出していただけたら
嬉しいです
