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Movie Music & Heavy Metal ~ 映画音楽とヘヴィ・メタル ~

May,20.2025年5月20日。横浜ぴあアリーナMMにて行われた僕の尊敬する映画音楽家、Cubaseを選んだ理由の人であるハンス・ジマーの初来日公演に行ってきました。近年、自分が観てきたショウの中でも最もベストで感銘を受けたものでした。この事については、僕個人のInstagramでもショウと同じ二部構成でレビューを執筆しているので興味のある方は読んでみてください。


このページで語りたいのは、映画音響という名の可能性についてです。以前から僕は映画音楽とその音響が大好きで、その世界の探求を行ってきた。自宅にあるホーム・スタジオにある5.1chシステムのヴォリュームを上げ、DTSやDolby Atmosといったサウンド・システムで映画やライヴ・ヴィデオを観て聴き日々楽しんでいる。昔使っていたサウンド・カードにはジョージ・ルーカスが設立したTHXのブースターが導入されていて、それをマスタリングに取り入れてもいた(現在は別ブランドでプラグインもリリースされているので、どこかのタイミングで手に入れたいと思っている)。はじめてDTSのシステムで音楽を聴いた時の感動は今も昨日の事のように覚えている。QueenのGreatest HitsのDVDにはそのDTSサラウンド・ミックスが収録されており、そのサウンドはCDの音質をはるかに凌駕しており、その解像度はまさに目の前で本人が演奏しているのではないかといった錯覚まで起きる。同じ「Bohemian Rhapsody」でもはじめて聴いたカセット・テープでは心に火がつき、CDで聴いたリマスターで自分の向かう場所が定まり、そしてDTS 5.1ch Surroundで聴いた時は目の前で大爆発が起こったような感情だった。5つのスピーカーと1つのウーファーにサウンドが分離された事により、今まで聴こえなかった音まで聴こえてくる(そして現在では7.1chもある)。現在はIMAXに変わってしまい営業を終了してしまったが、その気になればクロス・バイクを走らせて行く事のできる場所にある調布の映画館にはDTSシステムの映画館があった。そこへ足を運び、サウンドの違いを勉強しにも行った。

DTS対応の映画館 サウンド、良かったな


最近では都内にいくつものDolby Atmosの対応シネマがあり、同じDolbyでもDolbyシネマのある有楽町から、Dolby Atmos対応の日比谷、日本橋、新宿といろんな劇場でその違いも楽しんでる。この時の経験から、いつか自分達の作品もサラウンド・ミックスやDolby Atmosでも配信したいと思っている。こういった映画音響から生まれた新しいサウンド・システムは自分の音楽の聴き方、そして創り方にまで大きな影響を与えた。「ゴースト・イン・ザ・シェル」でも有名な押井守監督は「映画の半分は音である」と言うほどサウンドに拘りを持たれているそうだ。まさにその通りだと思う。Queenのブライアン・メイも「サウンドが要だ。」と「A Night At the Opera」のオーディオ・コメンタリーで語っている。ヘヴィなギターはよりヘヴィに、ファンキーなギターにもグルーヴがなくてはならない。


近年では再現度の高いエレクトリック・ギターのデジタル・アンプがいろんなブランドから登場してきてはいるが、2000年代初頭はスタジオで実際にプレイする実機アンプには及ばなかった。サウンドにらしさは感じられても、その質感やローエンドが薄いのだ。それで僕は前文にも書いたTHXのサウンド・カードでそれをブーストさせ、それこそTHXのオープニング・クレジットでも流れるあの有名なローエンド、ハンス・ジマーから学んだ超低音域をブーストさせその足りない部分を補って使っていた。えっ、どちら側のフォースを使っていたかって?もちろん、ダーク・サイドだ!(笑)

Dolby Atmosが登場した時はまた新しい世界が広がった。SONYの360 Reality Audioもそうだが、ヘッドフォンでそれこそ5.1chのようなサラウンド・システムを体験できるようになった。誰もが自宅に5.1chスピーカーを持っているわけではない。そこにDolby Atmosが登場したおかげで、そのサラウンド・ミックスの音楽を誰もがその空間の中で体験できる時代が来た(イヤフォンやヘッドフォンは誰もが持っているからね)。その為に今までずっと使っていた古いアナログ・イヤフォンに足してDolby Atmos対応のものを買った。自分のようなボタンひとつではなく、レコード・ショップで直接買う物理的感動を未だに信じている人間がサブスクリプション・サービスも利用しているたったひとつの理由は、「Dolby Atmosの勉強の為」であった。現在自分達の作品をリリースしているTuneCoreではまだDolby Atmosのフォーマットは対応していないが、僕は近い将来それに対応するだろうとその未来を読んでいる。その時が来た時、自分達の作品をDolby Atmosでもリリースしたいと思っている(昨年、Cubaseを最新のものにアップデートしたので、今後Dolby Atmosのミックスができるようになった)。

サウンドのクリエイティヴ面では、近年Spitfire Audioのような映画音響専門のプラグインなどがリリースされている。その中に無料で提供されているLABSというプラグインがあるのだが、これは自分のクリエイティヴィティを大きく覚醒させた。たった一音鳴らしただけでも、一曲作れるくらいだった。あまりにも素晴らしいものなので、最初の数年間は身内にも教えなかったほどだ。現在リリースされている自分の作品の大半以上に使われている。ピアノもただのピアノではなく、オーケストラにも映画的サチュレーションがかけられている。そういったサウンドを僕はずっと探し求めていた。


尊敬するハンス・ジマーのショウをステージ右側の近くで観た時、改めて再認識した。映画音楽とヘヴィ・メタルの融合、これこそが自分のこれから探求していきたいサウンドだと確信した。このページを執筆している翌週、やっと海外では既に公開されているハンス・ジマーの映画がここ日本でも1週間限定で公開される。もちろん、初日に観に行く。Dolby Atmosでね。そこで5月にこの目と耳と体で体験した事を再び追体験したいと思う。


時系列はこのページを執筆している5月から4か月前の2025年初頭になるが、時計の針をそこに戻す事にしよう。僕は「まだこの世に生まれていない映画の為のサウンドトラック」の制作をする決意をした。

YEG


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