通貨強弱 長期分析(日足、週足) 


まとめ図解
週足
日足

週足はリスクオン継続、日足では資金ローテーションが進行中
結論
今回の週足・日足の通貨強弱を、現在のスコアとグラフの波形の両方から分析すると、相場全体は中期的なリスクオンを維持しながら、短期的には資金の移動先が変化している局面と考えられます。
週足では豪ドル、人民元、日経225、NASDAQ100、S&P500が上位にあり、株式や景気敏感資産が優位です。一方、日足では豪ドルが急落し、NASDAQ100も弱含む一方で、ポンドが急上昇しています。
したがって現在は、全面的なリスクオフではなく、これまで強かった資産から利益確定が入り、別の通貨や市場へ資金が移動する「資金ローテーション」の段階にあると見ています。
週足ではリスクオンの構造が継続
週足では、豪ドルが+62.85、人民元が+59.07と上位に位置しています。日経225は+37.35、NASDAQ100は+30.24、S&P500は+27.27となっており、株価指数もプラス圏です。
景気敏感通貨である豪ドルや人民元が強く、株式市場も上位にある一方、円やユーロ、ビットコインなどは低位にあります。この並びは、基本的には株式や景気敏感資産が買われ、安全通貨である円が売られるリスクオン型です。
ただし、週足の波形を見ると、リスクオンの勢いには変化が表れています。特に豪ドルは、高値圏から直近で急角度に低下しています。現在の数値は最上位でも、波形としては上昇が加速しているのではなく、すでにピークをつけて失速している状態です。
豪ドルは中期的に強いが、短期的には最も弱い
豪ドルは週足では+62.85ですが、日足では-43.65まで下落し、今回の対象の中で最も弱い位置にあります。
つまり豪ドルは、「中期ではまだ強いが、足元では最も強く売られている通貨」です。
これは豪ドルの長期的な強さが完全に終了したというより、これまで積み上がっていた買いポジションの利益確定や、景気敏感資産からの短期的な資金流出を示している可能性があります。
ただし、すでに日足では深いマイナス圏まで下落しているため、ここから豪ドル売りを追いかける場合は、急反発にも注意が必要です。今後、日足が反発するのか、週足もさらに低下するのかが重要な分岐点になります。
人民元も強いが、日足では調整局面
人民元は週足+59.07、日足+64.02と、両時間軸で高い位置にあります。ただし日足の波形は高値から下向きに変化しており、短期的には利益確定が入っています。
豪ドルとの違いは、人民元の週足波形がまだ上向きを維持している点です。
豪ドルは週足自体が失速し始めていますが、人民元は中期上昇の中で日足が調整している形に見えます。そのため現時点では、景気敏感通貨の中では豪ドルよりも人民元の方が、中期的な形は安定しています。
ポンドが短期的な主役に浮上
日足で最も注目されるのがポンドです。ポンドは安値圏から急角度で上昇し、+53.38まで浮上しています。
米ドルも+52.92と高い水準ですが、波形はすでに高値をつけた後、下向きに変化しています。現在の数字は近くても、ポンドは上昇中、米ドルは減速中という違いがあります。
このため、短期的なモメンタムでは米ドルよりもポンドが優勢です。ただしポンドは週足ではまだ-6.81であり、中期的な上昇トレンドが確定したわけではありません。
本格的な資金流入というより、短期的な買い戻しやポジション調整の可能性もあるため、週足がゼロを超えてくるかが次の確認点です。
株式市場は崩れていないが、NASDAQは減速
株式市場は週足では依然として強い状態です。日経225、NASDAQ100、S&P500はいずれもプラス圏にあり、中期的な株式優位は維持されています。
一方、日足では日経225とS&P500が小幅プラスを維持しているのに対し、NASDAQ100は-1.68とマイナス圏です。
これは株式市場全体がリスクオフへ転換したというより、これまで強かったハイテク・グロース株の勢いが弱まり、他の大型株や地域へ資金が移動している可能性を示します。
今後、NASDAQ100が回復できず、S&P500や日経225まで日足でマイナスへ転じる場合は、資金ローテーションではなく、株式市場全体の調整へ発展する可能性があります。
金・原油・ビットコインから見えること
金は週足・日足ともマイナスですが、日足では安値圏から反発しています。ただし週足の下降波形はまだ続いており、現時点では安全資産への本格的な資金逃避ではなく、下落途中の自律反発と考える方が自然です。
原油も日足では-32.12と弱く、豪ドルの下落と合わせて考えると、商品・資源関連全体から短期的に資金が流出している可能性があります。
ビットコインは週足-23.25、日足-24.91と、両時間軸で低位にあります。株価指数が強いにもかかわらずビットコインが弱いため、現在のリスクオンはすべてのリスク資産に広がるものではなく、株式を中心とした選別的な相場です。
総括
現在の相場は、週足では豪ドル、人民元、株価指数が上位にあり、中期的なリスクオン構造を維持しています。
しかし日足では、豪ドルや原油が急落し、NASDAQ100やビットコインも弱含んでいます。一方で、ポンドが急上昇し、米ドルや人民元は高い位置から減速しています。
したがって、現時点の相場を一言で表すなら、リスクオンが終了したのではなく、これまでの主役が交代し始めている相場です。
今後は、豪ドルが反発するか、NASDAQ100が再びプラス圏へ戻るか、そして円・スイスフラン・金が同時に上昇するかを確認したいところです。豪ドルやNASDAQが回復すればリスクオン再開、円や金が強くなれば、本格的なリスクオフへの移行を警戒する必要があります。
本記事はチャート情報をもとにした相場分析であり、投資助言ではありません。最終的な投資判断はご自身で行ってください。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事は noteマネー にピックアップされました

noteマネーのバナー