戻る日常〜フリーランス病理医日記6月編
増える標本
緊急事態宣言も終わり、次第に日常が戻ってきた。
実感するのは電車が混んできたことだ。以前ほどではないが、多くの人を見かける。それとともに密になる機会は増える。気をつけなければ。
病理医としては、診断しなければならない標本が多くなったことを実感する。診断が夜までかかることもしばしば。「不要不急」で延期された検査がどんどんされているのだろう。
仕事があるのはありがたいことで、フリーになりたての私としては本当に感謝なのだが、その分疲労が蓄積してきた。健康には注意しなければ。体が資本を痛感する。
会社本格始動
いま思えば、フリーになった直後に緊急事態宣言で標本が少なめだったのは有難かったかも。フリーでやっていくペースを掴む余裕があったからだ。
先月銀行口座ができたことで、個人事業の契約などを法人契約にして、一部会社の収入があった。とはいえ、自分が出した資本金を切り崩している状態。
自分への給料は自動支払いにしているので、給料日という感じはあった。しかし、元は概ね自分のお金である資本金から自分に給料を払っているのだから、タコが自分の足を食っている様なもの。早く本格的に会社収入が入って欲しいものだ。
原資が資本金とはいえ、会社で本棚やコンピュータを購入。本棚1個で事務所が見違える様になった感じがする。
会社、個人事業、個人の切り分け
現在私は、自分一人の合同会社の社長であり、個人事業主であり、かつプライベートな個人でもある。このほか、一般社団法人の代表などもしており、1人何役なわけだ。分人という言葉がぴったりする。
もちろん誰しも複数の役割を果たしているわけだが、問題はお金だ。
会社のお金を個人で使ったら横領になってしまう。
医師としての仕事は法的に個人が契約を結ばないといけないので、会社と個人事業の並列は致し方ない。二つの会社を経営していると思ってやっている。
6月になってようやく、お金の切り分けが軌道に乗った。プライベートで使うカードや財布を完全に分け、かつ会社は現金を持たない。
プライベートと個人事業主が分けられたので、「事業主貸」という勘定科目を連発することが少なくなった。ジュース140円を現金で自販機で買っても、プライベートなお金から出せば記録を厳密にしなくて良い。
とても些細だし、個人事業主の方々なら常識と思うが、こういう細かいことは重要なんだなと痛感。
Twitterの使い方
Twitterを始めたのは2009年5月。11年経った。
東日本大震災まではわりと頻繁にツイートしており、震災直前で七千人を超えるフォロアーの方がいた。しかし、震災があり、無意味なツイートをしてトラフィックを増やしては、本当に必要としている人に情報が届かないという思いがあり、ツイートをあまりしなくなった。
仕事やプライベートがいっぱいいっぱいというのもあり、また、職場の「職務専念義務」にも抵触するというのもあり、Twitterは放置とまではいかないが、メルマガ発行のアナウンスくらいしかしてこなかった。
言葉が刺々しくて、昔のユーザー数が少なかった時のような親密さが無くなったというのも、Twitterから距離を置いた理由だ。
しかし、フリーランスになり、「職務専念義務」を気にしなくても良くなったことや、新型コロナウイルスの拡大もあり、9年ぶりにTwitterを本格的に使うようになった。
9年前同じくらいのフォロアー数だった人が、私の何倍ものフォロアーを獲得していたり、「クラスタ」と呼ばれる分断も進んでいたりして、浦島太郎状態だったが、少しずつ昔の感覚を取り戻しつつある。
ただ、この9年間の間に、私は講演での発言で名誉毀損問題を起こしたこともあり、ツイートはかなり慎重にしている。人は取り上げない、あくまで「こと」を取り上げる、批判は避けるといったルールを自分に課している。
となると、フォロアー数が劇的に増えたり、「バズる」ツイートもない。
人々は断言する人を好むわけで、仕方ない面はあるが、根拠のないことを過激な言葉でいう人が跋扈してしまうというジレンマもある。フェイクニュースが広がるわけだ。
こうした状況に果敢に挑み、多数のフォロアー数を獲得している人もいるが、それでも過激な言動をしている人の方が数倍もフォロアーが多い。トランプ大統領などはその一人だろう。
9年ぶりのTwitterは多くの課題に気付かさせてくれる。
新型コロナウイルス感染者数の増加傾向など、気になることも多いが、7月もなんとか生き延びていきたい。
